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起業ポルノ【きぎょう-ぽるの】
1) 思わず興奮してしまうような、起業に関する情報。
2) 上記を集めているブログ。中の人は、まだ起業家ではない。→参考情報

2008-03-29

労働集約産業・資本集約産業・知識集約産業

以前に、お金儲け8つの方法というタイトルで、世の中の儲けの仕組みについて、オリジナルの分類を説明した。

今回は、もっと一般的な産業の分類と、起業との関連について考えてみたいと思う。


1.労働集約産業

これは多くの場合は機械化が難しい分野で、単純労働力の提供が収益の源泉となっている産業。例えば飲食業・人的なサービス業・運送業などが代表例となる。一人あたりの、資本投下額が小さく、売上げに占める労務費の割合が高い。

2.資本集約産業

資本投下を行い、労働力よりも機械や設備の力で生産したりサービス提供をするような産業。メーカーや、大型商業施設などが代表例。一人あたりの、資本投下額が大きく、売上げに占める労務費の割合は下がる。

3.知識集約産業

知的労働力や、研究開発によって会社としての知識や技術力を高めることが収益の源泉となっている産業。投資ファンド、コンサルティング(ファーム)、ファブレスメーカー、製薬会社が典型例。一人あたりの、資本投下額はさほど大きくはならないが、成功している例では一人あたりの収益力は高くなる。


分類は以上の3つだが、これらは完全に分類できるものではなく、3つの要素がどう混じり合って収益を生むかを考える性質のものだと思う。例えば、先進的な技術力を持ったメーカーであれば、「資本集約+知識集約」であり、高収益な小売業であれば「労働集約+資本集約+知識集約」という組み合わせになるだろう。

起業という面で考えると、この3つうち、資本集約のウェイトが大きい分野で起業することは資金の問題で困難だ。また、資本集約産業を外すと、高収益路線としては知識集約産業に進むしかなくなる。ただ、この知識集約産業は、成功すると高い収益を生む可能性がある一方で、開発期間の問題で収益を生むまでに時間がかかったり、未知の分野に進出する場合などでは収益化に失敗する可能性が高いという性質もある。


なお、起業の成否という意味では、上記の3つの産業分類よりも「販売力(営業力・ブランド力)」という点であったり、競合先の有無や競合先に勝てるかどうかという「勝ち負け」の要素の方が重要だと思う。

例えば、「IT下請け」という起業形態は多いように思えるが、これは、「労働集約+知識集約」としては大手企業が苦手なコスト帯(低コスト・中コスト)の知識労働力を持っていることで競争力を保持しているケースが多いと思う。この状態で仕事をこなしつつ、オリジナルの知識集約産業としての強みを身につけ、下請け脱却を狙うのはよくあるパターンだと思う。

ただ、下請けからの脱却を狙うが、往々にしてオリジナル分野で成功する前に、赤字案件や完了しない下請け案件をかかえてしまうという典型的な破綻例も多いような気がする。大型案件の検収遅れでの資金繰り悪化に耐えれるという点や、割の良い仕事を受注できる営業力という面では「IT下請け」をするとしても大手企業の方が有利な面も多く、ここでの起業は、起業前に何か明確な競争力を持っていないと割に合わないのではないかと思う。


さらに「労働集約」の中でも、例えば店長が管理者かどうかでの労使争議があったマクドナルドでは、1店舗に社員(=店長)1名+バイト20名でシフトというような店舗営業形態も一般的に行われている。ここでは「マクドナルドでバイトする」というブランドイメージや、多店舗共通してのバイト募集広告が出せる点、また全国共通マニュアルなど効率が良い「バイト系労働集約」を実現しており、低コストな単純労働力という分野では、労働集約産業であっても大手が有利で、起業に適さないという面もあると思う。

(大企業は正社員の給与が高いが、バイトは関係ない)


そして、近年の起業ブームというのは、まず複製コストがタダ同然のソフトウェアという異質の商品が出現し、つづいて大きな費用をかけなくても24時間無人の全国サービス*1ができるウェブという異質のサービス形態が出現したため、資本集約が軽視でき、小額の初期資本しか持たなくても起業しやすい環境ができあがっていると言えるだろう。

また、これはIT業界に限らないが、次々と先端技術が出てくる分野は、大企業よりも、小回りがきく小企業の方が有利という面もある。

この2点で、IT分野は明らかに起業に適している。というわけで、競争が激しいという点は差し引いても、起業して成功する可能性が高いのは、やはりウェブかソフトウェアが関連した分野の知識集約産業はないだろうか。


まとめ

  • 労働集約産業・資本集約産業・知識集約産業というのは、単に1つの切り口である。
  • 小資本で高収益路線は、知識集約産業での成功を目指す方向になる
  • 競合や販売についてこそ良く考えよう。
  • あなが生きているウェブ時代は、起業するにあたって、どんなに素晴らしいだろう。どんなに意味があるだろう。

なお、起業という視点で考えると「資本集約産業」は困難な分野であるが、就職先として考えると、資本力で稼いでいる面が大きい業界(電力・ガス・鉄鋼・重工業)などなどの業界でのホワイトカラー職は、労働分配率にもよるが、仕事が楽な割りに稼ぎが大きい可能性が高いだろう。


参考記事

お金儲け8つの方法
(労務提供/生産/販売/研究開発/インカムゲイン/キャピタルゲイン/勝つ・奪う/経営力)


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*1:全国サービスというか本当はワールドワイドサービスだってば

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