2010-04-11
秋葉原コンセプト系カフェのネットワーク
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前回の日記に引き続き、mixiのコミュの関係性を利用した、秋葉原コンセプト系カフェについてのデータ解析の話題です。
前回は、「パフォーマンス⇔ホスピタリティ」「個人客向け⇔団体客向け」を軸としたポジショニングマップを作ってみましたが、今回は、関係性の特に強いお店の間を線でつないだネットワーク図を作ってみました。
(少し専門的?っぽく言うと、前回はコミュに所属するメンバーのパターンから特徴を抽出した尺度を作成したのに対し、今回は、コミュ間の類似度を定義し、類似度がある閾値以上のコミュ間にアークを張ったネットワーク図を作成しています。)
コミュの関係性を定義する尺度は、Simpson係数とかJaccard係数とかいろいろあって、どれを使うかはかなり好みの問題なのですが、私個人の統計的好みから、今回は分割表におけるカイ二乗を使ってみました。 (ちなみに、共起ネットワークにカイ二乗を使うアイデアを知る機会になったのは、去年のニコニコ動画研究会のグニャラくんの発表でした。ありがとうございます(> <))
↓カイ二乗を使った研究例はこちら(榊,松尾,石塚 2007)
http://ymatsuo.com/papers/nlp07sakaki.pdf
これが、カイ二乗値が50以上のコミュ間を線で結んだネットワーク図です。(注意:コミュ間の線の長さに意味はありません。コミュ間に線が引かれていれば強い関係性があり、引かれていなければ強い関係性がないことを意味しています)たくさんのお店と関係性が深いお店ほど、お店の丸が大きくなるように表示しています。
まず、メイド喫茶スキーとして、ぱっと見ておやっ?と思ったのは、M-fact cafeが14店のお店とつながっていて、ネットワークの中心にあり、ハブ的な役目を果たしているということです。
M-fact cafeは、いいお店です。いいお店なんですが、正直やや地味というか、シャッツやキュアのようなクラシックに対するこだわりがあるというわけでもなく、かと言って@とかディアステみたいな派手さはありません。常連にはタメ口だし、内装もカジュアルな感じで、土日だとヲタとリア充の比が7:3くらいにはなる、ある意味最も「フツーのメイド喫茶」らしいメイド喫茶だと思います。で、昨今の過度な差別化の中で、そこまでフツーっぽいメイド喫茶って、意外とM-fact cafeくらいしかないような気がする…。
逆に考えると、そういうフツーっぽさが、いろんなご主人様・お嬢様が集う理由なのかもしれません。あまりにも強い個性は客を選んでしまいますが、反対にフツーであるがゆえに、紳士・淑女?のアキバ的社交場になっている可能性があると思います。他にも、ハブになってるメイド喫茶「ぽんでぃしぇり・ふろれある」「cos−cha」「ミアカフェ」なんかも、かなりマターリしたメイド喫茶的メイド喫茶ですね。
それから、面白いのは、M-fact cafeやcos−chaを中心した大きなネットワークがある一方、独立した2つのネットワークがあるとということです。一つはバー系のネットワークで、画像では左上の方ですが、「bB」「ZOID」「GOOD ROCK」で一つのネットワークになっています。そして、もう一つの方が強烈なわけですが、画像右上の方にある「love∞Infinity」「雲雀亭」「NEW TYPE」で形成されるネットワークです。
いやー、うすうす分かってはいました。メガネスーツカフェに集う女子と、女装好きの女子がかぶっていることは笑。ここまではっきり出ると清々しいですね。うふふ、もはや何も言いますまい笑。
ところで、このネットワーク図は、ネットワークの形状から、いくつかのコミュニティに分割して色分けをしています。大きなネットワークも、4つのコミュニティに分割することができました。右上のブルーのコミュニテイは比較的クラシック系が多く、真ん中のピンク色のコミュニティはまったりとしたコミュニケーションができるお店が多いですね。右下のだいだいのコミュニティは観光客の多い派手なお店、左にある直線に並んだ濃いブルーのコミュニティはライヴをメインしたお店です。
ちなみに、このネットワークの可視化には、s.o.c.i.a.r.i.u.mというソフトを用いました。
http://syrinx.q.t.u-tokyo.ac.jp/hashimoto/sociarium/index_jp.html
デザインセンスがとてもいいので、大変気に入ってします。何だろう、アニメで言うとシャフト的な感じ。こんな風に奥行きを持たせて描画してみると、何だか急にすごく賢そうなことをしているように見えます笑
ちなみにカイ二乗の閾値を30に下げてみると、ネットワークはかなり複雑になってきますが、じっくり見てみるとけっこう面白いです。
秋葉原コンセプト系カフェのポジショニングマップ
データ分析, メイド喫茶, メイド, コンセプト系カフェ, コレスポンデンス分析, データ解析, データマイニング, 統計学, アキバ | |
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1年3カ月ぶりの日記更新です。(※mixi日記で公開していた内容と同じですが、ひょっとしたらコンセプトカフェ選びで迷っている人の役に立つ?かもしれないので、はてブにも転載しました)
アキバのコンセプト系カフェ(そのほとんどはメイド喫茶である)に足繁く通い、各店のポイントカードではち切れそうになったカードホルダーを眺めてはニヤニヤし、別に見たそうにしているわけでもない友人に己のカードコレクションを半ば無理矢理見せつけては自己満足に浸るという健全なアキバライフを過ごしていますが、何か?
さてさて、毎日のようにメイド喫茶に通っていると、お店の常連さんが見えてくるだけでなく、「あれ、あの人、あのお店でも見かけたよなー」という機会が増えてきます。似たような雰囲気のお店は、けっこうお客さんがかぶってます。例えば、月夜のサアカスとシャッツキステ、LittleBSDとLittlePSXなんかは、経験上、コアの客はほとんど同じなんじゃないかとさえ思えます。
こういうお客のかぶり具合を利用して、お店の関係性を測り、その関係性を俯瞰するようなマップを作れるのではないかと、次第に妄想が膨らんできていたわけなのですが、そこで思いついたのがmixiのコミュでした。
ありがたいことに、秋葉原のコンセプト系カフェのほとんど全てがmixi内にコミュを持っています。このコミュのメンバーのかぶり具合を利用して、お店のポジショニングマップを作ってやろうと思い立ち、へっぽこなクローリングプログラムを作って、コミュのメンバーのデータを取得しました。
対象としたコミュは2010年3月末に営業している秋葉原のコンセプト系カフェの49コミュです。ただし、一つのお店に関連するコミュが複数ある場合は、最もメンバー数の多いコミュを使用しました。メンバー数は延べ14,250人で、このうち2つ以上のコミュに参加している1,831人のデータを用いて分析しました。
マップの作成には、コレスポンデンス分析という手法を用いています。これは、コミュに所属する人たちのパターンに最もメリハリが付くような評価軸を作成する方法です。もうちょっと具体的に言うと「にぎやかな感じのめいどりーみんと、落ち着いた感じのキュアメイドでは、所属するメンバーが全く異なるので、マップ上では離れた場所に配置しよう。反対に、メイリッシュとキュアメイドは両方とも落ち着いた感じで、所属するメンバーも同じ人が多いので、なるべく近くに配置しよう」ということを機械的にうまくやってくれる手法です。
で、この方法で作ってみたポジショニングマップがこれです。
配置されたお店の感じから、横軸、縦軸の解釈を考えてみます。
まず横軸を考えると、左に行くほど歌と踊りのパフォーマンスを重視しためいどりーみんやディアステージが配置されていて、右に行くほどアキバ的には「正統派」と呼ばれるキュアメイドやメイリッシュが配置されています。
縦軸は、下の方には団体客メインのLittle系列の居酒屋が並んでるのに対し、上の方には声優のたまご、bBなどのカウンター中心で少人数向けのお店が並んでます。
ということで、どうも横軸は←パフォーマンス重視/→ホスピタリティ重視で、縦軸は↑個人客向け/↓団体客向けになってるようです。
象限ごとに見ていくと、まず右上のエリアは月夜のサアカス、シャッツキステ、QUEEN DOLCEと、接客クオリティが高く、内装も凝っていて、ゆったりと落ち着いて食事ができるお店が並んでいて、いかにも通好みという感じです。
右下のエリアには、JAM、メイリッシュ、キュアメイド、ミアカフェ、ひよこ家、cos-cha、ぴなふぉあと、メイド喫茶の老舗(とは言っても開店して6〜9年くらいですが…)がずらり。接客もきちんとしていてマニア好みの本格派だけど気取ったところがない、秋葉原のヘビーユーザーが普段使いで友達と行くようなお店ですね。
左上は何とも雑多な感じなのですが、まず目につくのはiDol@BOXX、ディアステのライブ系。基本、1人か2人で行って、お店で常連と落ち合ってつるんで飲み、たまにはキャストにちょっかいを出しつつ、気が向いたらヲタ芸を打つ、そんな感じです。あとは、ラ・ビ・アン・ローズ(百合系)とかアイネブルグ(幽霊メイド)とかもののぷ(戦国メイド)みたいなちょっとひねったコンセプトのお店で、でも常連客には割とフツーにタメ口で若干コンセプト崩壊気味、キャストさんとお客さんの距離が近そうなお店です。
左下には、今やメイド喫茶の代名詞となり、累計来場客数が百万人を超えた@ほぉ〜むが君臨しています。アキバ一丁目劇場が@ほぉ〜むに近接しているのは、歌って踊れる素人っぽいアイドル好きのお客さんがかぶってるからでしょうか。下の方は、Little系列のお店で、そこそこの値段でお酒が飲めて、かなり騒いでも平気、男のヲタ友達同士で行くには気楽でいいですね。
さらに、コミュに所属するメンバーの平均マイミク数と重ね合わせてみました。
左下の喫茶全力の方に行くほどマイミク数が多く、右上の月夜のサアカス方向に行くほどマイミク数が少なくなります。喫茶全力のメンバーは、アイドル志望の女の子、地下アイドルの追っかけが多いようで、行動力ありそう。Little系列店や@ほぉ〜むやめいどりーみんのお客さんはリア充が多い?それとも、ネト充なのか???月夜のサアカスは、慎ましやかな感じがいいんですよ。
ところで、このマップからは、残念ながら、雲雀亭、NEW TYPE、リアウタ、MOGRA、ZOID、GOOD ROCK、love∞Infinity、L⇔Rを外しています。雲雀亭、NEW TYPEは女装系、リアウタはカラオケ中心、MOGRAはクラブ系、ZOID、GOOD ROCKは姉妹店のバーで場所が万世橋の向こう側、love∞Infinityは女性向けでむしろ池袋のカフェと関係が深く、L⇔Rは大阪から移転してきたばかりなので大阪日本橋のカフェと関係が深いと言ったように、他の秋葉原のコンセプト系カフェの客層とかなり異なっています。
今回使用したコレスポンデンス分析では、マップ上の極めて極端な位置に配置され、全体の解析結果が不安定になってましうため泣く泣く分析対象から除去しました。結果的に49コミュから上記8コミュを除いた41コミュに2つ以上所属している1,446人データを用いて分析しています。
ただし、秋葉原コンセプト系カフェを愛する者としては、やっぱり49コミュ全てを何かマップ的に可視化してみたい! そこで、ネットワークとして表現する方法にもチャレンジしてみました。この結果については次回の日記で書きたいと思います!!!





