神田川の桜

「エブリデー・さくらデーキャンペーン」もいよいよ終盤。東京は暖かい日が続いているので、満開後の散り具合は凄まじい。あと数日しかお目にかかれないであろう桜を求め、昨日の夜は神田川沿いへ行ってみた。
3/31に行った江戸川公園神田川沿いの桜だが、昨日は面影橋からの桜並木を歩いてみた。


都電荒川線面影橋駅を降りた目の前が神田川だ。
面影橋」、とても素敵な名前だ。
橋のたもとに面影橋を説明が書いてあった。名前の由来は諸説あるらしいが、私がいちばんそれらしいと思ったのは「ある娘が数々の起こった悲劇を嘆き、水面に身を投げたときにうたった和歌から名付けられた」という説。
在原業平が鏡のような水面に姿を映したため」という説よりもドラマティックな感じがした。


駅を背にし、面影橋の上から右手に見えるのがこの風景。
桜は満開で、両側の歩道にはずっと提灯が点っていた。
桜は水面に向かって枝を伸ばし、暗闇の中、咲き誇る。


こちらが面影橋の上から左手の風景。
右にも左にも桜並木が続き、どちらに向かおうか迷ってしまう。
右手に向かい、江戸川公園を目指すことにした。
結構な距離があるが、桜は途切れることなく続いていた。
すぐ脇には交通量の多い新目白通りが通っているが、ここだけは別世界。


神田川沿いの明かりは、提灯と街灯と建物のものだけで、目黒川の桜のようなライトアップ設備はない。
水面は暗く、場所によっては桜も暗闇にほんのり白く浮かぶ程度にしか見えない。宴会目的ではなく、静かに歩きながら桜を観たい人にはいい場所だ。
写真目的の人は昼間の方がいいだろう。夜は明かりが少なく、本当に撮り辛い。
中にはこの写真のように、川沿いのお店が独自にライトアップしてくれている場所もあった。


川沿いの通りはこんな感じ。
提灯が途切れている場所は通常の街灯のみのため、かなり暗め。
この先にある椿山荘までは、殆ど花見目的の人には会わなかった。
さぁ、まだまだ歩こう。


庭がライトアップされた椿山荘を過ぎた辺りから、人の大声が響き、酒や食べ物のニオイがしてきた。
江戸川公園の敷地に入ったからだ。
川沿いに宴会シートが続き、花を観るよりも宴会を楽しむ人で賑わっていた。
こうなると、桜を観ることができない。
川沿いを歩くことをあきらめ、両側の宴会の間にできている真ん中の通路を、ひたすら江戸川橋に向かうしかない。


面影橋からゆっくり歩いて30分ぐらいだろうか。
これが本日の終点、江戸川橋からの神田川江戸川橋公園の桜。
夜だから分かり辛いが、神田川の水面は、桜の花びらでいっぱいになっている。
普段は分からない水の流れが、桜の花びらによって、白い目に見える流れになっていた。
あと何日、この画が観られるだろう。