朝の桜

やっぱりできなかった早起き。いつもの時間に起きたが、今日もイイお天気で暖かいとの予報。これは今日を逃すと、昨夜の桜は散ってしまう!と、朝ご飯を食べずに早めに家を出て、駅とは反対方向にある近所の公園へ。



昨夜は暗闇に浮かんでいた桜。今日は青空をバックに、より濃い色で堂々とそこにあった。
朝早いのでお日さまが低く、桜も隣のビルの影に覆われていた。
それでも上に伸びた枝の先は光を浴び、青空に映えている。
はーっ、やっぱり観に来て良かったぁ。


昨夜と同じように桜の木の下に立ち、顔を上げてみると、こんな風に視界が全て桜の花で埋まった。
まだ光が届いていない下の方の桜は濃く、光を浴びた上の方の桜は透き通るように。
この画が観たかったんだよね。
一年ぶりの、この感じ。たまらない。頭の中が空っぽになる。


遠くから観ると、ころんと丸く、近くで観ると、仲良くギューッと集まる顔。
だから桜は、遠くからでも近くで観ても楽しめる。


更に桜の木の下に入ってみた。
実はこの桜の木、既に満開も過ぎようとしており、地面は落ちた花びらでいっぱいだった。
お日さまの光が当たる時間だったら花びらがもっと白く見えるだろうから、こんなにきれいに見えなかったかもしれないな。
やっぱり、朝に寄ってみて良かった。


落ちた花を撮ろうと近付いてみると、その脇には、これからの緑。
終わった花と、これからの命が並んでいる姿に、何とも言えない気持ちになった。
何て表現したらいいんだろう。表現力がない私にはやっぱり 「何とも言えない」 しか言えないなぁ。
これが 「自然」 なんだね。



気付くと、黒いパンツも黒いコートも、白い土がいっぱい付いていた。桜に夢中になり、しゃがんだり膝をついたりしながらいろんな角度で観ていると、いつも最後はこうなる。
手でパンパンと土を掃い、心も体も桜で満タンにし、いつもの駅に向かった。ギューギューの満員電車の中でも、口角がちょっぴり上がり気味だったのは、桜効果だね。