宮古みやげ

今日、お母さんは宮古の実家にお泊まり。内陸に引っ越した今でも、お母さんがいちばん安らげる土地は、生まれ育った宮古のようだ。宮古の従妹がわざわざ車で迎えに来てくれたそうで、夜には元気な声で電話が掛かってきた。お母さん、おばちゃん、従妹、みんな元気な声。宮古弁で次々と電話に出てくれた。
「みやごは、いがべぇす (宮古はいいでしょ) 」 と言うと、 「ほーに、やっぱりみやごは良いがえぇ」 とお母さん。
「おもっさげぇねぇがねぇ (申し訳ないねぇ) 」 と言うと、 「なぁに、何もしねぇども、たまにはいいべぇ」 とおばちゃん。
「こわがべぇ (疲れたでしょ) 」 と言うと、 「ううん、休みで暇だぁがら」 と従妹。
終わってみれば、30分も話していた。いいなぁ、私も帰りたい。。。



今日は到着が遅かったらしいから、お墓参りは明日だね。緑の木々の中にあるお墓は、おじいちゃんが建てたお墓。おじいちゃん、おばあちゃん、お母さんの弟である大好きだったおじちゃんが眠っている。お母さんが電話で 「Lの分もお線香あげてくるからね」 と言っていた。さすが、長女のお母さん。必ず、 「●の分、●の分」 と言いながら、自分の弟や妹、家族の分もたくさん、お線香をあげるんだよね。
宮古のお墓参りでは、昼間でもお墓の前で花火をやるのが慣わしだ。それが当たり前だと思っていたが、どうやら岩手の中でも宮古だけらしい。全員がお供えやお線香をあげた後、お墓の前で松を焚き、大人も子供も花火をやる。明るい昼間に、だ。
よく考えると、うちのように山の中にあるお墓だと、ちょっと危ないね。でも、いつもその花火が楽しみだったなぁ。お墓にお供えしたお菓子を食べながらの花火。亡くなった人たちに、 「みんな元気に楽しく過ごしていますよ」 って見せるためなのかな。



この間、従妹が送ってくれた宮古の味。
「田老かりんとう」 がコレ。少し小さくなった、とはいえ、ひとつが大人の手のひらほどもある。耳みたいな形をしているので、同僚たちには 「耳かりんとう」 と呼ばれている。
このかりんとうが大好きな同僚がいるので、会社で封を切った。 「見て、見てー!田老のかりんとう、復活したんだよー!」 と袋ごと席に持っていくと 「わぁ、耳かりんとうだー!復活したんだ!嬉しいねぇ」 と喜んでくれた。うん、嬉しいね。貴重な耳かりんとうを、両手で持って食べた。本当に、本当に美味しかったぁ。。。



そして、これまた従妹が送ってくれた 「いかせんべい」 で、念願の味比べ。
左上が、はかたや。右上が、すがた。下が中村屋。さぁ、どれから食べようかなぁ。
この、いかせんべいが大好きなのが、いつもお昼ご飯を食べに行くお店の女将さん。わざわざ宮古の菅田さんに電話をし、お取り寄せをしたほどお気に入りなのだ。もちろん、おかみさんにも3種類を渡し、 「味比べをして、どれがいちばん好きな味か、教えてね」 と言うと、 「あら、じゃぁ皆に隠れて食べなくちゃダメじゃない」 と言って笑っていた。そうそう、味比べ、だからね。


並べてみると、三つともイカの形で2枚入り。すがたさんはパッケージが変わったから、見慣れているのは中村屋さんかなぁ。いちばん食べているのは、すがたさんのいかせんべいだと思うけど。
食べてみた。味に、極端な違いはないね。すがたさんは、いちばん表面が滑らかで、固さも抑えられた上品な感じかな。はかたやさんは、いちばん昔ながらの固さとイイ意味での田舎っぽさがある。中村屋さんは、ふたつのお店の間ぐらいで、いちばん懐かしく、しっくり来る気がした。女将さんは 「うーん、どれか選んで、って言われたら中村屋さんかなぁ」 と言っていた。
三者三様、宮古の味。次に帰ったら、どれを買おうかなぁ。うふふ。