正しい食事



今日は、岩手のお酒とお料理を楽しむ会。月に一度の会も、今年は今回が最後。仕事の都合で少々遅れたものの、無事に到着。春のような暖かい夜だったので汗を拭き拭き、席に着く。
先付は 「あん肝豆腐」 。ねっとりしているかと思ったら、味は濃厚だけど、口当たりはサッパリ。一緒にいただく最初のお酒は、超甘口活性濁酒 「おっほー」 。甘さと一緒にピリピリとした刺激も楽しめるお酒。あー、沁みるわぁ。



見た目も美しい前菜。
向かって左から 「ナマコの磯部あえ」 「子持ち昆布」 「金柑の水煮」 。大好きなナマコに生のりの香りがプラスされて、お酒にピッタリ。
そうそう、前菜用のお酒は、先ほどのとは違う甘味の少ないどぶろく 「とらまづ」 。このお酒。ラベルの文字が赤いものは普通に売られているが、ここでいただいた文字が黒いとらまづは、なかなか手に入らないそうだ。これは美味しいなぁ。


椀物は、鯛しんじょと生ワカメのすり流し。


うーん、美味しい。すごく美味しい。海に包まれる。
隣の友人と 「あー、何かもう、これをいただいたら 『良い人間』 になる気がするねぇ」 と言って笑った。だって、美味しい以外の表現が、これしか見付からなかったんだもの。


焼き物は、鰆のウニ焼き。鰆は、今の時期が美味しいそうだ。
正直、鰆はパサパサしたイメージがあり、あまり好んで食べないが、この鰆はしっとりふっくらしていて、今まで食べたことがない鰆だ。時期によって、こんなにも違うんだ。ウニの香りもイイねぇ。
このお皿の写真を撮ろうとした友人が 「うわぁ、宇宙だ!」 と言った。 「なに言ってんの」 と笑った私だったが、実際に写真を撮ろうと画面を見た瞬間、 「ホントに宇宙だ!」 と言って笑った。



煮物は、大根の酒粕煮。酒粕は、岩手は 「あさ開」 の酒粕。大根の上には、蒸した連子鯛。
驚いたのは、大根の味の染み込み具合。しっかりジュワーっと味が染み込んでいるのに、大根自体はぐったりしておらず、むしろしっかりしている。こういうところがプロの腕前なんだろうねぇ。これも、食べたら良い人間になるお料理だね。酒粕は無敵だ!



締めのお蕎麦の前に、へしこ。いつも楽しみにしている、へしこ。お酒にピッタリのへしこ。わーい、わーい!


独特の風味がある大好きな純米酒高橋酒造店の 「堀米」 と一緒にいただくへしこは最高!初めてお会いしたステキなご夫婦との会話も楽しく、お酒っていいなぁ、と思いながらいただいた。


すでにお腹はいっぱいなのだが、それでも別腹に入ってしまう、店主の手打ち蕎麦。
うん、間違いない。普段、違うお店でお蕎麦を食べることもあるが、やっぱりここのお蕎麦がいちばん。駅から遠くてわかりづらい場所にあるお店でも、このお蕎麦が待っていると思うと、そんなことは苦でも何でもない。
最近はお店が混んだり、貸切になることもあり、お隣の常連さんが 「来年あたりは、なかなかお店に入れなくなるかもなぁ」 なんて店主に言って笑われていたが、本当にそうなったら、嬉しいような寂しいような。。。


手前の三角は、シルクスイートというお芋。白いまん丸は、江刺りんご2種。右上の赤いのはレインボーキウイ。
見た目も可愛らしいね。お口の中がサッパリ!あー、会が終わってしまう。。。
お店に来る時の、あの春のようなぬるい空気は、このためだったのか。帰りには雨が降っていた。店主ご夫婦にお礼を伝え、年末のおせちの確認をし、お店を後にした。
来年も楽しいお酒と、楽しい人たちに会えるといいなぁ。今年もお世話になりました。