飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「俺はまだ恋に落ちていない 3」感想

俺はまだ恋に落ちていない 3 (GA文庫)

俺はまだ恋に落ちていない 3 (GA文庫)

〈あらすじ〉
「いいことをふたりに教えてあげよう。なんとこのモテモテ君も! かつては振られたことあるんだぜ」
「……どういうコト?」
「ですか?」
バレンタイン間近な二月。空河の誕生パーティで集まる恵衣美や詠羅たち。そんな中、赤井は中学時代のクラスメイト、春子と出会う。
「久しぶり〜赤井君! 」
彼女はかつて赤井が卒業式に告白し、振られた相手だった!
再会から赤井に急接近する春子の登場に、動揺を隠せない恵衣美、詠羅、空河。
「十四日の十七時……待ってる」
それぞれの想いを受けとめ、赤井は何を選ぶのか! ?
トライアングル・ラブコメディ第3弾!

田所姉妹表紙きましたわぁ。これは良い。ひとめ見ただけで姉妹それぞれの性格が分かる雰囲気が出ている。
内容の方は、赤井への想いを告白して素直になった恵衣美と詠羅。これまで以上に赤井に積極的に迫っては姉妹で激突し、赤井を板ばさみにする展開は見ていてニヤニヤが止まらない。が、そんな二大ヒロインに強力なライバルが出現する。それは赤井の中学時代の想い人である春子。中学の卒業式の日に振られて恋は終わったはずなのに、いまだ彼女のことを引きずっている赤井の元に突然現れてアプローチしてくる。更に赤井が好きな田所姉妹を挑発する春子…「おいおいお前、いきなりなに言ってやがるんだ!」と思わず春子にツッコミを入れてしまう。
春子に対する疑念。不信感のようなものを感じながら読み進めていき、春子が想いを口にした時に、読者が赤井の視点を介して見ていた強い『春子』という女性は幻想に過ぎないことを知る。本当の春子を知って、今の想いを言葉にして応じる赤井。そんな赤井を不安に駆られながらも見守ることにした田所姉妹。
赤井が姉妹の元に戻ってきた時の安堵感はいったいなんだろうか。田所姉妹のことを僕も相当好きになっているようだ。しかし今回の話は最後まで読んでみると…今回『も』赤井が悪いことがよく分かったので代わりに謝っておきます。
二大ヒロインに押されながらも奮闘する空河。彼女の気持ちが報われる日は…こないだろうなあ。初お披露目となった山城妹は何処まで関わってくるのか。今更田所姉妹に立て付けないと思うが。
でもあれだね、そろそろタイトルに無理があるよね…(笑