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とある青二才の斜方前進 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2011-11-20

ラノベ評論【僕は友達が少ない】シリーズ まとめ 

長期にわたって連載してきた【僕は友達が少ない】シリーズ(略称・はがない)のまとめリンクをいい加減作ろうと思います。ただ、まとめるだけじゃ面白くないので、はがないの魅力って言う話をいくつかと、はがないが肌に合う人にオススメしたい作品をいくつか勧めていこうと思います。

アニメはがないとは一切関係なく原作の小説に関する事を論じたまとめリンクです。アニメの何かを期待している人は時間を無駄にしないためにもお帰りください。

記事の内容

  1. まずは記事まとめ
  2. はがないの見どころ
  3. オススメの関連作

  • まずはまとめちゃおう

個々の記事はネタバレは最小限にしていますが、これっぽっちもネタバレしたくない人は見終わってからリンクを見ていくことをオススメします。

・1巻(部活結成とか)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20110922/1316662751
一言、…くそ、こんなのが面白いなんて

・2巻(マリア・理科・小鳩登場)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20111027/1319710061
一言、この時はまだ惰性で読んでいた。

・3巻(夏休み)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20111030/1319974411
一言、ここから少しづつ作者の力量が上がってくる。

・4巻(イメチェン回)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20111112/1321090194
一言、安定した面白さと球種のおおさに感服

・5巻(遊園地)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20111114/1321278359
一言、はがないシリーズの色んな意味で最高傑作

・6巻(文化祭の話)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20111118/1321621058
一言、パッとしないようでいて実はすごく濃い巻

・7巻(映画とか)
http://d.hatena.ne.jp/TM2501/20111119/1321685776
一言、この巻からは「紀元前」が「起源後」になった。

大きく分けて3つあると思います。

はがないの療法・療用

  1. ハーレム萌えノベルとして
  2. ストーリーの読み解き
  3. 二次創作とか妄想など

1については僕はもっと優秀な上位互換にISがいる気がしてなりません。
確かに選り取りみどりで世間的には「ハーレムモノ」というイメージをもたれていることは僕自身認めます。

ただハーレムモノとして純度が高い作品かというと…僕はそうでもないと思います。

わかりやすく言えば「幕の内弁当」みたいな作品なんですよね。「妹萌え巨乳幼女・痴女・S・M」…いろいろ詰まっているけど、どれかに特化して他の同系統の作品よりも萌えるヒロインがいるかというと別にそうでもない。だからキャラクター投票をすると、1位がダントツで偏る。一極集中するということはハーレムモノとしてはあまりよくない。

ISなんかだったら、あれだけキャラが出てもある程度人気が分散してた。「お兄ちゃんのことなんか好きじゃないんだからね」こと「略称・おちんこ」なんかもどのキャラがずば抜けて人気ということがない。あとは生徒会の一存なんかがそれにあたるが…あれ何かはキャラの分かれ目がはっきりしていてハーレムモノとしては優秀だと思う。あと「俺の妹がこんなに可愛い訳がない」こと俺妹だが、これも薄い本の市場を見た範囲ではメインヒロイン二名にうまく人気が分散して、適度にさおり・幼馴染・桐乃の友達が拮抗しているように思える。

2についても同じことが言えるのだが、似ているキャラが競合し合っているということがはがないでは多い。萌え作品にしては二次元のキャラ」というよりは人間味を持たせて行動原則がしっかりしているから自ずと女子高生っぽいというか、乙女と言うのか…共通した現実的な性格が作品全体にある。

これはハーレムモノとしては興ざめであるが、作品として物語を読み解くにはやりがいがあって面白い。

僕の「ラノベ評論」シリーズのコンセプトにはすごく適した作品で、フラグも展開も表現もわかりやすいし、行動原則と萌え要素がうまくかみ合っているから若干深読み気味なぐらいで伏線を読む抜く遊び方にも適したノベルだ。

どう読み解くかということについては各種評論に投げますが、テーマ性が1-4はいい意味でおちゃらけて作っていた部分があった作者だが、3巻以降は本気でメッセージやストーリーを作ってくるようになっているように感じる。

筆者の心情をつかみやすいというのもまたこの作品の読み方としては面白く、スラスラ書いているところとか、企みがあるところでは筆者の表情が文章に滲み出てくる。


ポイントは3つ目だ。なんで「ハーレムモノ」に向かないシナリオ・キャラ設定なのに、このラノベがウケたかというと…ブリキさんというイラストレーターの活躍が大きい。

人物を欠かせると細やかな表情から、デフォルメまで何でもかわいく…いや、かわいいだけじゃなくて作品の重要な部分を汲み取って書いているから本当にイラストレーターさんとしては優秀な部類だと思う。(実際ただ絵が綺麗な人というのはラノベを何十冊読んでいると見かけるのだが、ラノベの挿絵というのは文章とうまく絡まないといけないわけだ。その絡ませ方がうまい事が読者の理解も助けているし、想像力もかきたてる。

実際、平坂読さんという原作者には複雑な話になると思うが、ラノベなのに半分は挿絵のブリキさんを褒めるコメントでAmazonレビューが埋まっているのだから、如何に絵師の力が強いノベルかを思い知らされる。

だが、これだけイラストが明確かつうまいことで絵かきにとっても文筆家にとっても二次創作のしやすい作品になると同時に、それで筆者にキックバックが入りやすくなるのだから、「東方プロジェクト」の商法に似ているような現象が起こる。(なんの因果か、ブリキさんは昔東方二次創作で名を馳せた人みたいで、ブリキ絵の画像スレに行くと、はがない電波女などの自分が手がけた挿絵と並んで東方の綺麗な一枚絵がいくつか並んでいる。)

それぞれが属性持ちのキャラなので簡単なテンプレに投げ込んでしまう事もやりやすいし、やたらとヒネったシナリオの創作モノ、微妙な表情を書いてしまう事もできる。(だから、アニメ化当初とらのあなはがないに占拠されたわけで…。まぁ、今はまどマギの映画化とはがないアニメが失敗したからぶっ飛んでかずはへりましたけど。

王道から「これも!?」ってモノまで色々と勧めて見たいと思います。

涼宮ハルヒの憂鬱

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)



王道はこれですね。この作品を知っているか、知らないかで理解しやすいかどうかがかなり異なってくる。それで、その作品の話をすると…友人から「これなんかも似てる」と言われたのが↓

うる星やつらビューティフル・ドリーマー

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]



僕自身は見たことはないのですが、よくアニメ談義をすると出てくる作品なので、是非とも観たいと思っているモノの一つ。僕は押井守作品自体は結構好きなので、攻殻機動隊からスカイクロラ、監督こそやっていないが人狼も見ている。そんな中ではがないに一番似ている作品を挙げろと言われるとスカイクロラだろう。

スカイクロラ

スカイ・クロラ [DVD]

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押井守作品を語る上で外せない重要な要素は
・あからさまに終盤の盛り上がりのために、話の理屈っぽい部分を序盤に圧縮し、盛り上がりの部分に壮大なアクションシーンが入ってくる。(はがないも似ているところがあり展開自体は読めるのだが、分かっていてもそれをワクワク感を持って見せようとするセンスがある。)

・キャラクターが【無責任】にも役を徹底して演じる。「自分の立ち位置にわざと収まることで責任や危ないことから逃げる姿勢」って言い換えることもできるが、見てもらうのが一番早いかもしれない。

後者に関連してくる作品としてこんなのもある。

・black lagoon

ブラック・ラグーン 1 (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン 1 (サンデーGXコミックス)



…これなんかは「役」というのが本当に重要なウェイトを占めてくる。それが「できる」とも捉えられるし、「収まっている」とも捉えられる立ち位置があるからこの話は深い。

文学作品なら、

太宰治斜陽

斜陽 (新潮文庫)

斜陽 (新潮文庫)



もしくは

村上春樹ノルウェイの森

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)



何かを知っているとわかりやすいかな?特にノルウェイの森なんかはラブコメだったり、人間関係と時制、孤独などはがないと持っている要素が似ている。

そして、その「時間」という要素にこだわって見ると、こういうアニメの姿も忘れてはいけない。

灰羽連盟

灰羽連盟 〈期間限定生産〉 [DVD]

灰羽連盟 〈期間限定生産〉 [DVD]



女の子ばかりなのに、萌え系じゃない硬派なストーリー性あるアニメ。多分はがないを進めていくにつれこの作品を知っておくのと置かないのとでは8,9巻ぐらいにおける作品の楽しめる、楽しめないは大きく変わってくると思う。

前半はハルヒがあると飲み込みやすいが、後半は押井作品か灰羽連盟何かが影響を受けているような軌跡を感じる。



オタクネタをちりばめているはがない原作者はただ単にオタクなんじゃなくて、色々なアニメで勉強しているから、ああいうものがかけているんだと思う。わかりやすさもそうだが、演出や伏線なんかも芸が細かい。

良く出来たノベルだと思うよ。