看過できない。

深夜だけど看過できないニュースがあったので書くことに。
 
・実名でのネット利用促す 総務省「悪の温床」化防止
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050627-00000032-kyodo-bus_all
 
 総務省は27日、自殺サイトなど「有害情報の温床」ともいわれるインターネットを健全に利用するために、ネットが持つ匿名性を排除し、実名でのネット利用を促す取り組みに着手する方針を固めた。匿名性が低いとされるブログ(日記風サイト)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)を小中学校の教育で活用するよう求め、文部科学省などと具体策を詰める。
 今週初めに発表する総務省の「情報フロンティア研究会」の最終報告書に盛り込む。
 国内のネット人口は増加する一方だが、匿名性が高いために自殺サイトの増殖や爆弾の作製方法がネットに公開されるなど、犯罪につながる有害情報があふれている。総務省はそうしたマイナス面を排除し、ネットを経済社会の発展につなげていくためには、実名でのネット使用を推進し、信頼性を高めることが不可欠と判断した。
 
つまり「臭いものにはフタをしろ」ということか。
そりゃ自殺や爆弾製造の情報は行きすぎだとは思う。でも、規制すればOKという話では無いだろうが。
 
こういう手の「健全」って何なんだろうね。
 
結局のところ、自分たちに都合の悪い情報をあれこれと理由をつけて規制したがっているようにしか見えない。インターネットの発達スピードに対してインターネット利用の教育はかなり遅いスタートだったので、そのギャップが膨大な情報から必要な情報を取捨選択する能力を利用者に持たせることができなかっただけなのでは。
 
この議論は山口県光市の例の事件が発端になったと思うけど、もしその事件の犯人が凶器に包丁を選んで
「魚屋で魚を捌くのを見て思いついた」
とか言ってたら魚屋や包丁が規制の対象として議論されたのかねぇ。
 
まともな人間ならそんなものを規制の対象にしようとはしない。
魚屋や包丁は生活上必要だから。
「人を殺すのは人だから包丁をどうこうしても仕方ない」から。
 
インターネットでの爆弾製造法の入手は事件の要因の1つかもしれないけど、本当の原因はいじめにあったのではないのか。ならばいじめを無くすよう、少しでも減らせるように努力すべきではないのか。小中学校でのインターネット利用教育も含めて、広く議論すべきであるのに、何を思ってインターネット規制か。
 
方向性の間違った努力は何のプラスにもならないどころか、かえってマイナスなだけである。
 
つか、ああいう手の暴力行為・あるいは殺人未遂なら、爆弾製造法を手に入れられなかったとしても他の手段を模索したと思うがね。包丁も含めて。