「科学魔界48号」

というファンジンが届きました。
「科学魔界」についてはこの日記の記述をご覧ください。
このとき行われた巽孝之氏との対談が収録されています。B5三段組みで21ページぎっしり。
『ラギッド・ガール』の標題作についてかなり突っ込んで白状しています。飛のしょぼい写真も載っています。あとレムの話とか。巽氏の語っている部分、いろんな示唆に富んでいます。亀の写真付き。ご一読を。
定価千円。販売は年末のコミック・マーケットで。30日(土)の西な-15bだそうです。郵送も対応しているとのこと。連絡先は、〈SFマガジン〉1月号の「エトセトラ」欄(180ページ)で告知されてます。先着40名様には飛のサインつき。(巽氏のサインもつくかもです。)

「モーツァルト ピアノ協奏曲全集」(マレイ・ペライア)

今年ももうあとすこし。自分へのねぎらいとして12枚組みのCDセットを購入。国内盤ですが1万円ちょっとです。いい時代ですなあ。(このリンクは輸入盤です。)
ペライアモーツァルトピアノ協奏曲は、学生時代にK453(17番)が、グルダアバドの名盤2枚とともに、大のお気に入りでした。その後いろいろ聞きましたけれど、きょう届いたこのセットから何曲か聞いて、ああもういいなあ……と聞きほれました。ピアノの音は非常に粒立ちがいいのですが、きらきらしたパチンコ玉ではなく、かといって木の玉でもなく、貝か象牙をきれいにみがいたようなおだやかな(しかし底光りする)光沢があります。一個一個の音価(音の長さ)も飛にはちょうどいい感じ。ミケランジェリのような凝った音模様ではなく、バレンボイムBPO盤)のように音が急ぎすぎることもなく、ゼルキン(DG)のようにこつこつと枯れた音でもなく、ポリーニのように楽譜に穴を開けそうな打鍵の力を感じさせるわけでもなく*1。急ぎすぎず、遅すぎない。強過ぎもせず、弱過ぎでもない。過激さはなく、古楽系でもなく、かといって大編成でもない。なにもかも程がいいのに、感興がどんどんあふれてくる感じ。
愛蔵にふさわしいセットだと思いました。大事にします。

*1:ちなみにこれらはすべて飛びきりの名盤ぞろいです。けなしておるわけではありません。