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2008/03/09/Sun

[][]2007年度日本映画産業統計を読む

 もう一ヶ月以上も前のことだが、2007年の日本映画産業統計が発表された。

http://www.eiren.org/toukei/index.html

 昨年に引き続き(http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20070204/p1)、今年もこの統計を読みほどいていく。

 昨年同様、今年も日本映画業界には厳しい目を向けている点もある。しかし、これは“あえて”する批判でもある。厳しい意見が少しでも日本映画界のためになればと思う。

●日本映画産業総体の推移

区 分 平成19年 前年比 平成18年
入場人員 163,193 千人 99.2% 164,585 千人
興行収入 全体 198,443 百万円 97.8% 202,934 百万円

邦画

94,645 47.7% 87.7% 107,944 53.2%

洋画

103,798 52.3% 109.3% 94,990 46.8%
平均入場料金 1,216 98.6% 1,233
公開本数 全体 810   821

邦画

407   417

洋画

403   404
映 画 館 数 3,221 スクリーン   3,062 スクリーン

区分 単位 平成17年

2005年

平成18年

2006年

平成19年

2007年

前年比 前年比   前年比
映画館数 邦画専門館 191 89.7 152 79.6 140 92.1
洋画専門館 328 84.8 200 61.0 166 83.0
邦洋混映館 2,407 108.2 2,710 112.6 2,915 107.6
合計 2,926 103.6 3,062 104.6 3,221 105.2
公開本数 邦画 356 114.8 417 117.1 407 97.6
洋画 375 110.6 404 107.7 403 99.8
合計 731 112.6 821 112.3 810 98.7
成 績 入場者数 千人 160,453 94.3 164,585 102.6 163,193 99.2
興行収入 百万円 198,160 94.0 202,934 102.4 198,443 97.8
平均入場料金 1,235 99.6 1,233 99.8 1,216 98.6

 まず産業全体の推移だが、興行収入は前年比97.8%の1984億円となった。前年比較だと、日本映画は87.7%、外国映画は109.3%である。日本映画の興行が、前年に比べて低調だったことが際立っている。

 前年の2006年は、さまざまな媒体で注目されたとおり、日本映画の興行収入が外国映画を1985年以来、21年ぶりに上回った年であった。「日本映画再生」、「日本映画バブル」とさまざまなところで叫ばれたが、それが続く結果にはならなかったのである。

 このもっとも大きな理由は、日本映画のビッグヒットが少なかったことにある。興収50億以上の作品は、06年が6本だったのに対し、07年は2本どまりであった。

 しかも昨年は、平均すると4年に一回訪れる、ジブリ作品が公開されない年だった。日本映画のみの興収は946億円なので、50億以上が固いジブリ作品のなければ、どうしても興行収入に響いてくる。

 とは言え、この946億という数字は、06年の1079億に次ぐ二番目の記録。05年は818億、04年は790億であったことを考えると、悲観するほどの数字ではない。

 実際、日本映画のビッグヒットは多くないが、10-50億円のスマッシュヒットを多く出している。10億以上の作品は、日本映画が29本で外国映画は22本である。外国映画は50億以上が4本あり、当たる映画と当たらない映画が二極化しているのだ。日本映画は、大アタリか大ハズレの外国映画の間を埋めているのである。

 公開本数は810本で、前年比−11本。ここ3年ほど増え続けてきたのが上げ止まった。内訳は、日本映画407本に対し外国映画が403本。ほぼ同数である。

●シネコンの未来

 さて、今回の統計のいちばん重要なポイントは、平均入場料金である。これが一昨年の1235円、昨年の1233円から、1216円とカクッと下がっている。前売り券だけでなく、レイトショー、レディースディ、ハッピーフライデーなど、割引によって単価が下がっている。団塊の世代が60歳になり、シニア扱い(入場料1000円)になったことも影響しているのかもしれない。

 それは、入場者数を見るとよくわかる。入場者数は1億6319万人で、前年比99.2%なのである。興行収入が前年比97.8%で、入場者数が前年比99.2%──これは、単価が下がったからこそ生じている。

 かみ砕いて言えば、映画館に行く人の数はそんなに変わってないのに、値下げしたから売上(興収)は減っているということだ。

 これを問題ないと考えるか、問題あると考えるかは、ひとそれぞれだろう。僕は「日本の映画入場料はそもそも高すぎたから、ゆっくりとした値下げであれば問題はない」という立場だ。

 もうひとつのポイントは、映画館数である。これが、3,221スクリーンと、前年よりも160ほど増えている。もちろんシネコンによる増加だ。

 外国の映画興行で重視されるのは、パースクリーン(per screen)、つまり、ひとつのスクリーンあたりの興行収入である。94年以降、スクリーン数は倍近くにまで増えたのに、興行収入は01年以降は2000億円前後の上下している。つまり、1スクリーンあたりの興行収入が年々減っている。映画館のガラガラ度は高くなり、映画館事業者の収入も減っているのだ。さらに、90年代後半以降増えたシネコンは、老朽化によるメンテナンスも多く必要とされているという。過当競争により、映画館事業者が厳しい状況が強まっているのだ。

 だが、こういったシネコンの右肩上がりの増加は、そろそろ収まることが予想される。というのも、98年に施行されたいわゆる「まちづくり三法」が改正され、昨年11月に施行されたからだ。

 まちづくり三法は、大店立地法など郊外への大型ショッピングセンターの出店を可能にし、地域の商店街を空洞化したとして反発を受けてきた。シネコンが99年以降に増加の速度を強めるのも、多くがイオンなど大型ショッピングセンターとともに造られたからである。三浦展氏はこうしたイオンなどの出店による郊外の空洞化を「ファスト風土化」と嘆いたが、シネコンもこの流れのなかで増えてきたのである。

 しかし、昨年の都市計画法改正によって、第二種住居地域、準住居地域での、延べ床面積が1万平方メートルを超える店舗の出店は、不可能となった。郊外のシネコンは、建設途中のものを除けばもうできなくなる。再来年以降、シネコン増加は確実に鈍化することになるだろう。とは言え、シネコン自体が規制されたわけではない。中心街など商業地域への出店は可能だからだ。たとえば今年秋、新宿三丁目に松竹のシネコン(10scr)がオープンする予定だ。

 新宿三丁目といえば、近くには新宿バルト9というシネコンがすでにある。新宿バルト9は、東映系のティ・ジョイとTOHOシネマズがともに運営するシネコンだ。新宿にふたつのシネコンができることになるのである。

 中心街への出店は、郊外のシネコンにそれなりに影響を与えることが予想される。僕のような東京都心部在住者には嬉しいことである反面、過当競争により、シネコンはかなり厳しい状況に立たされつつある。

 実際、先月には関西初のシネコンとして93年にオープンしたワーナー・マイカル・シネマズ岸和田が、閉館にいたっている。また、90年代から積極的に日本に出店し、日本映画産業を盛り上げてきた外資のシネコン事業体は、2000年以降、次々に撤退していった。たとえば、ワーナー・マイカルはイオンに、ヴァージンは東宝(TOHO)に、ユナイテッド・シネマは住友商事に資本売却した。

 日本映画産業の再興のもっとも大きな要因はシネコンにあると言われてきた。だが、この先必ずしも明るい未来が待っているとは言えないのである。

●日本映画ヒット作1位-5位

 ここからは、日本映画の興行収入10億円以上の作品について見ていこう。

順位 公開月 作品名 興収

(単位:億円)

配給会社
1 9月 HERO 81.5 東宝
2 7月 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール
ディアルガVSパルキアVSダークライ
50.2 東宝
3 11月 ALWAYS 続・三丁目の夕日 45.6 東宝
4 7月 西遊記 43.7 東宝
5 06/12月 武士の一分 41.1 松竹
6 11月 恋空 39.0 東宝
7 3月 ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い 35.4 東宝
8 1月 どろろ 34.5 東宝
9 3月 アンフェア the movie 27.2 東宝
10 4月 名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー) 25.3 東宝
11 10月 クローズZERO 25.0 東宝
12 4月 ゲゲゲの鬼太郎 23.4 松竹
13 06/12月 大奥 22.0 東映
14 6月 舞妓Haaaan!!! 20.8 東宝
15 9月 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 20.0 クロックワークス
16 4月 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン 18.8 松竹
17 06/12月 劇場版 どうぶつの森 17.0 東宝
17 8月 Life 天国で君に逢えたら 17.0 東宝
19 4月 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! 15.5 東宝
20 3月 バッテリー 15.3 東宝
21 1月 愛の流刑地 13.9 東宝
21 3月 蒼き狼 地果て海尽きるまで 13.9 松竹
23 8月 劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!

電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦

13.8 東映
24 06/12月 NANA2 12.5 東宝
25 5月 眉山 びざん 12.1 東宝
25 8月 劇場版 NARUTO ナルト 疾風伝 12.1 東宝
27 6月 大日本人 11.6 松竹
28 1月 それでもボクはやってない 11.0 東宝
29 5月 俺は、君のためにこそ死ににいく 10.8 東映

 トップと4位に、ともにフジテレビドラマのスピンオフ映画『HERO』と『西遊記』が来ている。予想通りに上位に来たし、この数字は文句なく大ヒットと呼べるものだ。しかし、これまでのドラマスピンオフの大ヒットを考えると、もっと数字が伸びる可能性もあった。たとえば、06年の『LIMIT OF LOVE 海猿』は71億円、03年の『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』は173.5億円である。正直僕は、木村拓哉を主演に据えた『HERO』が81.5億というのは少ないと受け止めた。100億に到達すると予想していたからだ。

 日本テレビ製作幹事の『ALWAYS 続・三丁目の夕日』は、公開前日に金曜ロードショーで前作の放映したことが功を奏した。『DEATH NOTE』や『L change the WorLd』でも公開前日に前作をテレビ放映したが、同じ方法論である。この手法は、来年3部作の1作目が公開される『20世紀少年』でも使われることになるだろう。また、この成績を支えたのは、圧倒的に中高年層である。私も映画館に観にいったが、ほとんどがその世代であった。日本の劇場は、60歳以上はひとり1000円、夫婦のどちらかが50歳以上であればふたりで2000円(夫婦50割引)という料金設定なので、興収以上に動員を稼いでると思われる。

 5位の『武士の一分』は、東宝配給作がヒットを飛ばすなか松竹配給の一作だ。木村拓哉主演ながらも時代劇なのでどれほどの結果になるかと思われたが、最終的には松竹歴代最高の興収を導いた*1

 結果だけ見れば、上位5作のうち2作が木村拓哉主演作品である。昨年のエントリで私は、「キムタクは過去に映画でのヒット作がない。(中略)実写の主な出演作には『君を忘れない』(95年)と『2046』(04年)くらいしかなく、この2作はともにヒットしていない」と書いたが、そのような過去を吹き飛ばす結果となった。やはりキムタクは強かったのである。

●日本映画ヒット作6位-10位

 6位に来たのは、39億円のTBS製作幹事の『恋空』だ。映画公開の3ヵ月ほど前だったか、私も「魔法のiらんど」の取締役や、プロデューサーに取材したのだが、正直まさかここまでヒットするとは思わなかった。ケータイ小説原作ということで、このヒットは新たなニーズを上手くすくい取ったように見られているが、実はこれまでにも『Dear Friends』(07年/東映配給/興収3億未満)や『DEEP LOVE』(04年/小規模公開)などケータイ小説を原作とした映画は公開されていた。だが、ともにヒットしなかったのである。もちろん、原作の発表媒体の違いや、Yoshiと美嘉という作家性の違いもあるので「ケータイ小説」と一括りにして語ることはできないのかもしれない。ただ、ここまで数字が跳ねるとは思わなかった。新垣結衣というキャストの力もあるんだろうけどね。なんにせよ、この(映画の)ヒットを「基礎票とクチコミパワー」などと簡単な分析で終わらせないことは、映画業界とって肝要である。正直、私自身もこの映画がここまでヒットするとは読めていなかったし、いまも(調査もしてないので)その理由をしっかりと説明できない。

 8位『どろろ』もTBS製作幹事作品だ。妻夫木聡、柴咲コウという若手の二大スターを配したものの、「時代劇」というハードルをどうクリアするかが勝負のカギだった(手塚治虫原作であることは、若い客のほとんどには関知せぬところであったはずだ)。この作品で意図的に行われたのは、ニュージーランドでの撮影だ。荒涼としたその風景によって、日本ではない架空の空間を成立させた。これによって時代劇の古くさいイメージをちゃんと脱臭化したのである。なお、一部で続編が公開されるという話が出ていたが、あれは誤報だそうである。

 9位『アンフェア the movie』もフジテレビ(厳密には関西テレビ製作幹事)ドラマのスピンオフだ。篠原涼子主演で、06年オンエア時の視聴率は平均で15.41%だった。15.41%という視聴率は、現在のドラマでは十分に「ヒット」と言える数字だ。たとえば、07年の『プロポーズ大作戦』が平均17.44%、今年秋に『容疑者Xの献身』が予定されている『ガリレオ』が21.92%、『山田太郎ものがたり』が15.34%である。このあたりの作品を全部映画化したら、ほとんどが20億を超えるヒットになると予想できる。しかし、もちろんそんなことをテレビ局がするはずもない。飽きられるからである。

 さて、ここまでアニメに触れてこなかったが、日本映画を支えているアニメ三本についてまとめておこう。


ポケットモンスター ドラえもん 名探偵コナン クレヨンしんちゃん
2000 48.5 30.5 25 11
2001 39 30 29 14.5
2002 26.7 23.1 34 13
2003 45 25.4 32 13.5
2004 43.8 30.5 28 12.8
2005 43 - 21.5 13
2006 34 32.8 30.3 13.8
2007 50.2 35.4 25.3 15.5

 過去8年の興収はこうなっているとおり、やはりアニメは手堅いのである。しかも昨年はアニメ『ポケモン』10周年ということで、さまざまなプロモーション活動によって50億に到達する大ヒットとなった。なかでも、以前から続けている前売り券と引き替えにゲームで使えるポケモンをもらえるサービスは功を奏している。これにより、前売り券だけで200万枚、公開前に興収20億円に到達するほどの人気だったという(Wikipediaより)。なお、よく知られていることだが、アニメの興行収入が良いのは、子供とともに保護者も劇場に行くからである。

●『クローズZERO』と『ワルボロ』:日本映画ヒット作10位以下

 今年は10位以下に注目作が並ぶ。

『クローズZERO』は、昨年『花より男子』、『花ざかりの君たちへ』と立て続けにドラマのヒットを飛ばしスターの仲間入りを果たした、小栗旬の初主演作だ。製作幹事はTBSだが、小栗の所属事務所トライストーンも製作に参加しており、プロデューサーの山本又一朗氏はトライストーンの社長である。こう訊くと、芸能事務所の社長が所属俳優を業界パワーで持ち上げようとした作品だと思われるかもしれないが、そうとも言い切れない。というのも、山本氏はさいとう・たかをプロ出身の映画プロデューサーで、過去にあの大傑作『太陽を盗んだ男』や『ベルサイユのばら』を創ってきたひとだからである。芸能プロダクションは93年以降で、こちらのほうが後なのだ*2

 原作マンガは、よく知られているように10-20代の男性層に長らく支持されてきた作品だが、この映画は外伝的なオリジナル作。監督は、日本では数少ないアクション映画に長けた存在である三池崇史が務めたので、乱闘や喧嘩などのアクションシーンは非常によくできていた。とは言え、男性向けの映画というのはなかなかヒットしない。デートムービーの主導権は概して女性が握っているからだ。さらに不良モノといえばなおさらである。

 ここで比較すべきは、『クローズZERO』の一ヶ月前に公開された、東映配給の『ワルボロ』だ。『花より男子』で小栗とともにメインのF4のひとりだった、松田翔太の主演による作品だ。この作品の舞台は70年代後半の東京・国立。中学生が喧嘩に明け暮れる日々を描いている。出来も悪くなく、東映らしい硬派な作品に仕上がっている。しかし、蓋を開けると、『ワルボロ』は大コケし(約100スクリーンで1.5億円)、『クローズZERO』は約360scrで25億円のヒットと明暗が分かれた。

 私なりに分析すると、監督の力量の違いはもちろんあったが、それ以上に舞台設定(世界観)が勝負の分かれ目だった。『ワルボロ』は忠実に70年代後半の昭和をしっかりと描いていた。それは、私くらいの世代までは非常に懐かしく思える昭和の風景だ。対して、『クローズZERO』は完全に架空の時代の架空の世界を舞台にした。この差だった。

 時代性をいかに脱臭するかという試みは、『どろろ』や『恋空』にも見られる。TBS製作幹事によるこの3作の企画は、いずれも大コケするリスクを秘めた作品だった。だが、これらをしっかりとヒットに導けたのは、テレビ局の大量宣伝だけでなく、ヒットに導く脚色にもあったと言えるだろう。

●他:日本映画ヒット作

 12位に来た『ゲゲゲの鬼太郎』は、公開前は色モノ的な雰囲気があったものの、予想以上の出来となっており大ヒットになった。公開されたゴールデンウィークには『名探偵コナン』という作品もあるが、そのなかで23.4億の結果は立派なものである。この作品の成功は、明らかに脚本である。脚本を書いたのは、監督の本木克英と、『フラガール』『パッチギ!』の羽原大介だ。才能ある脚本家の不足に悩まされている日本には、羽原の存在は非常に喜ばしいことだ。

 13位の『大奥』は、東映配給作品。フジテレビ製作幹事である。フジテレビはときおりドラマで『大奥』を創っており、この作品も前作のキャストを一新している。FNS系列の女子アナ31人が出演するという、なんともフジテレビらしい大味な盛りつけのこの作品は、20億円という結果になった。後述するが、東映はこの作品がもっとも上位だという結果は、かなり厳しいものだと言えるだろう。

 14位の『舞妓Haaaan!!!』は、マンガ原作でもケータイ小説原作でもない、宮藤官九郎のオリジナル脚本。製作幹事は日本テレビである。クレジット的には、トリプル主演として阿部サダヲ、堤真一、柴咲コウが名を連ねるが、実質的には阿部が主演だ。柴咲というスターを配しているものの、オリジナルで阿部サダヲ主演で、しかも舞妓というネタで、よくぞここまでヒットに導いたと言えるだろう。これは明らかに作品の質とキャスティングの勝利だ。なかでも阿部の過剰の芝居が、見事にこの作品にマッチしていた。

 15位の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』も、20億に届いた大ヒット作となった。最大105スクリーンという中規模公開だったことを踏まえると、これは大ヒットと言えるのである。劇場では、前作からの根強いファンとともに、当時小学生だった20歳前後の若いカップルが目立っていた。『ヱヴァ』はもうオタクだけのものではないのだ。また、この作品はグッズ販売も非常に好調だったと聞く。続編がいつ公開になるのかは知らないが、制作プロダクションのカラーが配給まで担当したこの作品は、ジブリや東宝・小学館の三作とはまたべつの日本アニメの流れを見せている。

 27位にランクインしたのは、松竹が配給した『大日本人』だ。ダウンタウン・松本人志の初監督作として注目されたこの作品は、いっさい試写を行わなかった。業界人もみなお金を払って劇場に観に行った。大量のCGによって製作費はかなりかかったと聞いたが、公開まで全容がわからないなかでのこの結果はかなりのものであると言えるだろう。また、この作品は吉本興業の100%出資作である。製作委員会が一般化しているなかで、このような形態は(小規模公開作を除けば)非常に珍しい。しかし、吉本100%出資だからこそ、あのような鑑賞者を驚かせるラストも描けたのだ。

 28位で11億円の『それでもボクはやってない』は、フジテレビ製作幹事とは言え、痴漢冤罪という地味な題材を扱い、一日の上映回数が少なくなる143分という尺の作品だ。その出来の良さは多くの作品賞を受賞したことによって知られているが、これが10億を突破したのは喜ばしいことである。フジテレビもドラマスピンオフの一方で、毎年こういったチャレンジを続けてくれると良いのだが。

●大手三社の興行成績

 さて、こうしたヒット作の多くは、東宝配給である。昨年東宝が配給した作品は25作品。興収は前年比1.2%増の595.1億円で、同社の歴代新記録となった。そんな東宝で10億円に届かなかったのは、『犬神家の一族』(9.5億円)、『クローズド・ノート』(9.5億円)、『バブルへGO!!:タイムマシンはドラム式』(9.3億)、『劇場版BREACH』(6.6億円)、『そのときは彼によろしく』(4.6億)の5作のみである。このなかで実質的に「失敗」と言えるのは、『クローズド・ノート』と『そのときは彼によろしく』であろう。

 『クローズド・ノート』の失敗は、よく知られているように、公開時に主演の沢尻エリカのあの態度である。あれは、関係者全員を困らせた大失態であった。『そのときは彼によろしく』は、昨年も書いたように長澤まさみのキャストとしての弱さが完全に顕在化した作品だったと言えるだろう。

 松竹は、前年比15.5%増の156.7億円の興収となった。『武士の一分』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』、などを配給しヒットさせた。なかでも、評価が高かったのは、アニメ『河童のクゥと夏休み』である。この作品は100スクリーンほどの中規模公開で、プロモーションも大量にはされなかったが、3.6億円ほどの結果となった。この結果は妥当ではあるが、松竹は非常に原恵一という非常に大きなヒットの鉱脈を見つけた気がしてならない。これを今後どれほど育てられるかがカギとなってくるだろう。

 一方で、松竹は昨年同時期にアニメ『ピアノの森』を公開している。こちらは日本テレビが製作幹事で、160スクリーンの公開だった。制作もウェルメイドな作品を連発するマッドハウスであったが、こちらは2.3億止まりという結果にとどまった。私は、この両者の公開規模は非常に妥当なものだったと思う。原作はかたや無名の児童文学で、かたや人気マンガだ。しかし結果は逆転。映画興行とは、難しいなぁと思わされる。

 さて、大手三社のもうひとつである東映は、昨年、惨憺たる結果であった。興収は全体で85.2億。前年比36%ダウンで、東宝の『HERO』一作とほぼ同じ数字だ。昨年の日本映画不調において、やはり最大の要因は東映だったと言わざるを得ない。前述した『ワルボロ』(98scr/1.5億)をはじめ、『包帯クラブ』(204scr/1.5億)、『オリヲン座からの招待状』(193scr/3億未満)は3億円に届かなかった。大プッシュした『大帝の剣』(221scr)も3億円止まりであった。妻夫木聡主演の『憑神』(290scr)も8.8億円となった。失敗ではないが、それでも10億に届いていないのである。

 東映の作品で目につくのは、質云々ではなく、その企画のズレっぷりだ。たとえば、『ワルボロ』は決して悪い作品ではない。だけども、33歳の私などが「懐かしいなぁ」と思って楽しむようなこの作品が、ヒットするわけない。なぜなら、30代から40代の男性は、能動的に映画を観に行かない最たる世代だからだ。『包帯クラブ』は、天童荒太の青春小説を原作にしたものだが、これも原作、映画ともに出来は悪くない。主演の石原さとみ、柳楽優弥も見事である。だけども、心に傷を追ったひとのためにさまざまな場所に包帯を巻くというその内容と、「包帯クラブ」というリスカ系メンヘルを想起させるそのタイトルは、原作発表時にはすでに古くさく感じられた。その企画であれば、電通・TBS・筑摩が組んでもその結果は2億に届かないのだ。

 大手だからといって、必ずしも大作ばかりである必要はないと思うが、東映は公開規模を読み違った作品が多かった気がしてならない。夢枕獏原作のSF小説が原作の『大帝の剣』は、エンターブレイン製作幹事作だが、完全に色モノ大作であった。これを221スクリーンで公開し、しかもあの奇をてらったTVスポットで客が入るはずがない。東映は、宣伝にもかなり問題がある。メディアを使った盛り上げが少ないというだけでなく、どういうお客さんに、どういうものとして観てほしいか、そしてそのための企画になにが必要かが見えてこない。『ワルボロ』などは、「東映らしい喧嘩映画」との印象を受けたが、『ホットロード』を読んでいた30〜40代女性にも松田翔太君の不良スタイルは十分訴求したはずなのだ。なんでそういう売り方をしないのか、まったくもってわからない。

 興行網や宣伝力が東宝や松竹に劣る東映には、東宝や松竹に受けてもらえなかった企画が舞い込んでいると噂される。最近は、日本映画の配給を積極的に始めた外資のワーナーブラザースなどの次として評価されているかもしれない。

●インディペンデント系映画会社の興行成績

 日本を代表するクオリティムービーの会社となったアスミック・エースは、『さくらん』が7.3億円のスマッシュヒットとなった。『しゃべれどもしゃべれども』は2.7億、『天然コケッコー』は1.6億、『クワイエットルームにようこそ』は2億(見込み値:『キネマ旬報』08年2月下旬号より)という結果であった。数字は少ないが、公開規模も小さいためにこの結果はそれほど悪いものとは言えない。しかも、『しゃべれどもしゃべれども』と『天然コケッコー』は、熱心な映画ファンや批評家から高い評価を受けた。「日本映画の良心」とも言える会社としてこれからも期待したい。

 一昨年、『フラガール』が大ヒットとなったシネカノンは、『パッチギ!LOVE&PEACE』の6億円が最高。この『パッチギ2』はCGなどで製作費もかかっているために、もうちょっと動員が必要だったはずだ。また、シネカノン作品のクオリティの高さはこれまでにもよく知られるが、ひとつ問題があるとすれば、作品名だろうか。『ゆれる』、『魂萌え』、『キトキト!』など、わかりにくいのである。もちろん、観ればそのタイトルに納得をできたりするのだが、観るまでは映画のイメージをタイトルからさっぱり想像できない。

 日活もいつの間にかクオリティムービーを連発する会社になったが、『かもめ食道』の荻上直子監督による『めがね』が5億円のヒットとなった。他には『あしたの私のつくり方』や『ユメ十夜』などがある。また、来年公開の『ヤッターマン』(配給は松竹)では50億のヒットを目標としており、大作とクオリティムービーを織り交ぜたラインナップとなっている。

 昨年、博報堂DYメディアパートナーズが東芝エンタテインメントを買収してできたショウゲートは、東芝E時代に動いていた『僕は妹に恋をする』(76scr)が5億円、『キサラギ』が4.1億とヒットした。とくに『キサラギ』は、28スクリーンスタートだったのにもかかわらず、4億円にまで数字を伸ばした。だが、162スクリーンでスタートした『蟲師』は5.5億止まり。ショウゲートになってどのような変化をするかはまだ見えないが、社長に就任した春名慶氏は過去に『世界の中心で、愛をさけぶ』などをプロデュースしてきたひと。手堅い策を練っているだろう。

 角川映画は、去年製作幹事だった『バッテリー』(東宝配給)が15.3億のヒットとなったが、他はあまり目立たなかった印象だ。『あかね空』が1.2億、『サウスバウンド』が1.9億と、思ったほどの結果を見せなかった。また、自社グループの出版物をいかしたメディアミックス展開も、『ケロロ軍曹』以外の映画では力を発揮しきれてないように見える。

 以上のように、インディペンデント系の製作・配給会社をさらっと見てきたが、大手と違うのは興行網の量なのである。角川やシネカノン、日活は自社の映画館を持っているが、それぞれ30〜50スクリーンほどだ。大手三社でもっとも少ない東映が200scrほどなので、その違いは歴然だ。もちろんいまはシネコンを中心に拡大公開も可能だが、結局こういった川下の部分で大きな差がついている。大作になると角川が東宝に配給を委託したりするのはそのためなのである。こういったなかで、角川とシネカノンが提携し、両社の映画を両社の劇場でそれぞれ流すという策を取るなどの動きが見られた。インディペンデントとしては、そうやって劇場を確保することが必要な状況なのだ。

 現状の東宝の大躍進も、2003年にヴァージンシネマズを買収して、手堅くスクリーン数を確保したことが関係している。TOHOシネマズとなったこのシネコンは、全国に81スクリーンを持っていたのだ。これにより東宝は、自社映画の柔軟な公開体制を可能としたのである。

●テレビ局の動き

 いまの映画業界にテレビ局がなくてはなならない存在になって久しいが、今年も興収上位作はテレビ局が製作にかかわった作品ばかりであった。

 10億以上の作品に限定すると、フジテレビは『HERO』、『西遊記』、『アンフェア the movie』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『大奥』、『眉山 びざん』、『それでもボクはやってない』の7本に出資。

 日本テレビは、『ALWAYS 続・三丁目の夕日』、『名探偵コナン』、『舞妓Haaan!!!』、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』、『劇場版 どうぶつの森』、『愛の流刑地』、『俺は、君のためにこそ死ににいく』と、同じく7本。

 TBSは、『恋空』、『どろろ』、『クローズZERO』、『Life 天国で君に逢えたら』、『バッテリー』、『NANA2』の6本。

 テレビ朝日は、『武士の一分』、『ドラえもん』、『クレヨンしんちゃん』、『劇場版 仮面ライダー電王/電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー』の4本。

 テレビ東京は、『劇場版ポケットモンスター』、『劇場版NARUTO』の2本である。

 テレビ局の出資なく10億を突破したのは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、『蒼き狼 地果て海尽きるまで』、『大日本人』の3本だけなのである。テレビ局の宣伝力はやはりとても大きいのである。

 もちろん、テレビ局が宣伝すれば必ずヒットするわけでもない。TBSが出資した東映配給の『包帯クラブ』は、公開日に俳優がテレビ局を回ったのにもかかわらずこの結果だった。こういうこともある。

 私はテレビ局が映画製作に携わることや、ドラマのスピンオフは必ずしも悪いことだとは思っていない。しかし、映画はテレビと違って「中立性」などは必要とされないし、極端なメッセージ性もあってもいい。ただ、テレビ局がそこまでの冒険をすることはないだろう。

 ある映画会社の幹部のひとは、テレビ局へのおんぶにだっこ状態をかなり憂いていた。映画でしかできないこと、映画だからこそ描けることはまだまだたくさんあるはずだ、と。

 とは言え、映画会社がテレビ局の出資を受けずに創る作品に、かなり極端なものが目立つのもまた事実なのである。製作委員会方式による製作は、それまでの日本映画界が疎かにしてきた脚本やヒットスキームをしっかりと是正してきた。また、テレビドラマで仕事をしてきた監督も、映画監督以上に手練れたひとが多かった。それは、大手系列の制作プロダクションが手がけた作品の質が、極端にレベルが低いのを見ても明らかだろう。

 映画会社に必要なのは、テレビ局やテレビのスタッフに負けないだけの実力をつけることなのである。

●今年の動向

 正月(昨年12月)興行が不振だった日本映画だったが、年明けから東宝配給の『陰日向に咲く』、ワーナーブラザース(WB)の『L Change the WorLd』が快調にヒットを跳ばしている。まずは順調といった感じだろうか。

 今年はスタジオ・ジブリ作品の『崖の上のポニョ』、『20世紀少年』など、夏に大作が控えている。ドラマスピンオフも、先日公開された『映画クロサギ』、『花より男子ファイナル』、『相棒』、『容疑者Xの献身』と続く。今年よりも50億を超える大ヒットは増えることになるだろう。問題は、今年のような中ヒットがどれくらいあるかということだろうか。

 ラインナップでは、フジテレビドラマのスピンオフが少なく、マンガ原作も相対的に減っている印象を受ける。演劇が原作の『ガチボーイ』の映画化や、柴咲コウ主演の『少林少女』のようなオリジナル作品もある。一方で、高年齢層をターゲットとしたリメイク作が増えてきている。昨年は『犬神家の人々』や『椿三十郎』があり、今年は『隠し砦の三悪人』、『櫻の園』、来年は『私は貝になりたい』が予定されている。

 大手三社のうち期待したいのは、昨年好調だった松竹と東映だ。松竹は、今年も『母べえ』で順調にスタートしている。東映は夏の『クライマーズ・ハイ』や藤原竜也主演の『カメレオン』がどうなるかだろう。

 また、インディペンデント系は、正直、お互いに食いつぶしている印象もある。それは当事者もわかっていることだろう。日活の新社長は元角川の幹部であるように、人材の流動は活発であり、合併などもあるかもしれない。ワーナーブラザースやソニー・ピクチャーズなど、外資の配給会社の参入も目立つようになってきており、日本映画界はさらなる変化を遂げることとなるだろう。

●関連

・2006年度日本映画産業統計を読む

http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20070204/p1

・DVDが高い理由

http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20060418/p1

・映画「製作委員会システム」のメリットとデメリット

http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20060320/p2

創 (つくる) 2007年 07月号 [雑誌]

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月刊『創』7月号

【特集】映画界の徹底研究

<総論>日本映画の「活況」は果たして本物か

  邦画が興収で洋画を上回ったが、全体の観客動員数は?

◇日本映画界を支える映画会社の戦略 松谷創一郎 

  東宝、松竹、東映、角川映画の動向は…

◇TV局はいまや最大の映画製作会社だ 廣田恵介

  フジ、日テレ、TBSを筆頭に各局が映画事業を展開

◆映画界を左右する芸能プロの続々参入 七瀬恭一郎

  スターダストプロ、ホリプロ、吉本興業など

◆「フラガール」「パッチギ」で注目されるシネカノン

 独立系映画会社の持つ大きな役割 李鳳宇(シネカノン代表)

◆プロデューサーが語る北野武映画の真髄は

 「監督・ばんざい!」は映画を壊す映画 森昌行(オフィス北野代表)

◆広告制作会社から出発したROBOTの戦略

 最初は皆が反対した「ALWAYS」 阿部秀司(ROBOT代表)

◆アスミック・エース エンタテインメントの映画づくりとは

 映画が好きな人のために映画を作る 小川真司(アスミック・エース エンタテインメント/プロデューサー)

◆極端に言えば誰でも映画を作れる時代が訪れた

 「サイドカーに犬」と映画界の現状 根岸吉太郎(映画監督)

◆気鋭の30歳若手監督インタビュー

 「天然コケッコー」と「監督」という仕事 山下敦弘(映画監督)

◆国が喜ぶような映画は映画界をだめにする!

 絶対に撮りたかった「実録・連合赤軍」 若松孝二(映画監督)

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20〜30代の若手プロデューサーが活躍する時代、彼らの目から見た映画界の現状は

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・城田 優 ドラマ連投で注目される、U-25イケメン男優の素顔

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インタビュー:加藤ローサ

*1:興収は当然物価上昇によって増加するので、松竹作品でもっとも観客動員が多かったというわけではない

*2:昨年、私はこの山本社長にも一度インタビューしたのだが、非常に魅力的な人物であった。良い意味で業界っぽくないひとで、それは小栗旬本人も同様である。小栗旬インタビューも去年と今年一回づつ行っているが、彼もまた筋の通った魅力的な人物だ。詳しくは、私がインタビューしているいま売りの『日経エンタテインメント!』4月号を読んでいただければと思う。