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2009/04/04/Sat

[]『トワイライト〜初恋〜』監督:キャサリン・ハードウィック(2008年)

監督:キャサリン・ハードウィック/原作:ステファニー・メイヤー/脚本:メリッサ・ローゼンバーグ/出演:クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、ビリー・バーク/原題:''Twilight''/北米配給:サミット・エンタテインメント/日本配給:アスミック・エース角川エンタテインメント/122分

 4月4日公開。

 ヴァンパイアとハイスクール・ガールの恋愛を描いた物語。面白い、面白くない以前に、子ども向け。ただし、北米で大ヒットしたことは間違いなく、そこは興味深い。

 再婚した母親のもとを去り、父親と暮らすために、雨ばかりの田舎町の高校に転校したベラ(クリステン・スチュワート)。ちょっと地味目な彼女は、色白集団の中の美少年・エドワード(ロバート・パティンソン)に心惹かれるようになる。エドワードは、晴れた日は学校を休む、謎の多い生徒だった。ほどなくふたりは距離を縮め、ベラは彼が100年近く前から生きているヴァンパイアだということを知る……。

 アメリカでは、原作であるステファニー・メイヤーのヤングアダルト小説(ライトノベル)が大ヒットし、この映画も興行収入1億9140万ドル(約190億円)の大成功を収めた。しかし、その内容は、非常にファンタジックで大味。大人が観て、素直に楽しめるものではない。

 たとえば、映画のなかでヴァンパイアの家族が野球をするシーンがある。なぜか雷がゴロゴロなっている日にやるのだが、エドワードはこの天候だからこそ可能だと言う。なぜなら、超人的な身体能力を持つ彼らがボールを打つと、雷が落ちたような轟音が町中に響くからなのだ。雷雨の日だと、その轟音もごませかるというわけだ。うーん、大味。

 この作品を観ていて強く思わされたのは、アメリカ人のティーン女子がこの程度の物語で満足しているということ。日本の恋愛物語と比べると、ヒネリがない非常に簡素な設定だ。

 たとえば、近年、日本で若い女性向けにヒットした映画では『NANA』や『恋空』などがあるけれども、それらと比べると性描写はなく、その関係性も非常にシンプルだ。高校生向けというよりは、10〜15歳くらいが主要ターゲットだったんだろう。日本で言えば、矢沢あい原作で、HYDEが出演した映画『下弦の月:ラスト・クォーター』に近いラインか。そういうことなので、単に「つまらない」と言ってしまえるわけでなく、「子ども向け」なのである。

 また、もうひとつこれがアメリカで訴求したのは、おそらくゴス層だと思われる。地味な主人公(でも美人)と、美少年ヴァンパイアの禁断の恋――『アメリカン・パイ』や『チアーズ』(''Bring It On'')がヒットしてきたアメリカで、こんな純朴なストーリーを好むのは、ゴスやゴス気質の少女であろう。主人公やエドワードの造形は、ハイスクール・ヒエラルキーの頂点に君臨するアメフト(JOCKS)&チアリーダーとは、まったく異なる。こうした階層(抑圧)のなかで反動的に生じてきたゴス層にとって、あくまでもオルタナティブな存在である主人公のふたりは親和性が高かった。

 じゃあこれが日本でヒットするかというと、それはちょっと微妙かもしれない。主演のヴァンパイア役・ロバート・パティンソンが、日本ウケする顔立ちじゃないからだ。ごつくて、顔も四角い。日本のヴィジュアル系バンドに端的に見られるように、面長でシュッとした顔ではない。しかも、顔にドーラン塗っているので、遠い画だと白人なのに白く顔だけが浮かび上がる。すごく変。でも、これが北米では2億ドル近いヒットなんだよね。うーむ。

 なお、なぜか日本ではローティーンやゴス層に向けた宣伝展開をせず(してるのかもしれないけど)、199スクリーンも開いて大ヒットを狙っているのだが、そんなにヒットするかなぁ?

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メイキング・オブ・「トワイライト・初恋」

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Twilight (The Twilight Saga)

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