なぜ上達する必要があるのか?

 GMをやる理由で「面白いから」というのはやってみないと分からないだろう。野球だってバスケットボールだって、その楽しさを真に理解するにはやってみないと分からない。それと同じだ。なので、「面白いから」の部分を細かく書くつもりはない。
 だが、「上達する必要性」については少し書こう。
 ではなぜ上達する必要があるのか。それは「上達するからこそ深く楽しめる」からだ。例えば将棋なんかだと、様々な定石を覚えて何故その手が定石になるのかを理解して初めて本当の将棋の楽しみが理解できる。それと同じで、TRPGも上達してこそ本当の楽しみ方が分かってくるのだ。
 とは言っても、プレイヤーとして遊んでいるだけでも充分楽しめるし、それで満足だと思うかも知れない。確かにそれも一理ある。だが、それは一人で楽しむ時にのみ当てはまる事だ。もしスキーを滑るならばモーグルは全然ダメでも急斜面を爆走できる様になれば充分楽しめる。そしてそれは一人で楽しむ事なので、本人がそれで満足すればそれでいいだろう。しかし、TRPGは卓を囲む他の人々がいる。なので、その人達を満足させるプレイングが要求される。
 確かにプレイヤーしかしない人でも邪魔にならないプレイングはできる。しかし、やはり凄い上手いってわけではない。そして、世の中には皆を楽しませてくれる上手なプレイヤーは沢山いる。で、当然の事ながら「邪魔にならないだけのプレイヤー」より「皆を楽しませてくれるプレイヤー」の方が好まれる。そしてそれは、遊びに誘われる優先順位にも関わってくるし、誘った時に集まってくれるかどうかにも関わってくる。「誘われないし誘っても人が集まらない」よりは「よく誘われるし誘えば人が集まる」って方がいいでしょ?こういう点でも上達するメリットはあるわけだ。