戦闘バランス

 さて、昨日に引き続きもう一つ。今度は戦闘バランスについて。
 戦闘バランスは通常「敵を倒せるかどうか、パーティが全滅しないかどうか」って話に使われる。だが、今回はその部分についての話はしない。そんなもの「セッション前に模擬戦やってバランス調整すればいい」の一言で済むからだ。長年TRPGやってれば模擬戦しなくてもその辺の感覚は掴める様になるしね。
 という事で、今回は「プレイヤーが楽しめる戦闘」という意味での戦闘バランスについてを書く。では、ラスト戦闘を前提にプレイヤーが楽しめる戦闘という物を考えると、以下の要素が出てくる。

  1. 敵の攻撃は脅威。
  2. だが、こっちの攻撃も当たる。
  3. そしてダメージも通る。
  4. でも敵が倒れない。


 このパターンになるのがプレイヤーとして楽しいラスト戦闘だと言えよう。
 まず、敵の攻撃が脅威である。これは当然。敵の攻撃が全然当たらないとか、当たってもダメージが全く来ないとか。こういう状況ばかりだとプレイヤー側に緊張感が出ない。緊張感が出なければダレる。なので、敵の攻撃は「当たって痛い」というのが大切だ。ちなみに、ダメージは魔法やポーションなのでの回復量によって調節する必要はあるが、耐久力を25〜50%くらいこそぎ落としていく位が丁度いい。
 次にPCの攻撃が当たる点。これはまぁ当然だろう。いくら攻撃しても当たらないというのはプレイヤーに不満を与える。確かに全ての攻撃が当たる必要はない。だが、ゲームシステムにもよる*1のだが、攻撃をしたら50%以上の確率で当たる様にすると良いだろう。
 そしてダメージが通るという点。攻撃が当たってもクリティカルが出なければダメージが通らないとかだとやはりプレイヤーの不満は溜まる。不満が溜まればセッションがダレる。なので、ダメージは通る様に設定しておくべきだ。具体的に言えば、メインの攻撃役が当てた場合に50%以上の確率でダメージが通る様にしておくと良いだろう。
 最後に、それでも敵はなかなか倒れないという設定。要するに耐久力を多めに設定しておくとか、ゲームによってはヒーローポイント的な物を持たせておくとか。そういう設定をラスボスに付けておく事でラスボスがなかなか倒れない様にしておくのだ。やはりラスト戦闘が1ラウンドで終わったりすると味気ないからね。また、ゲームシステムによってはデータとしてラスボスの耐久力を上げる事ができない物があったりする。そういう場合にはザコ敵も織り交ぜて「ボスを攻撃しようにもザコが邪魔」という状況にしておくと良いだろう。ちなみに、そういう場合はザコ越しにボスが魔法攻撃してくるとかにするとボスの脅威も十分に発揮できる。
 要するに、TRPGでシナリオを作る時に気を付けておかなければならないのは「プレイヤーを楽しませる」という事だ。過剰なストレスを与えてしまってはプレイヤーのやる気を削ぐので良くない。これはシナリオ作り全般における鉄則だ。そして、戦闘に限って言えば


「戦闘は爽快に、でも厳しめに」


がプレイヤーを楽しませるコツと言えよう。

*1:PCの攻撃がそもそも「1回攻撃で30%の確率」という場合もあるのでね