Stand Up to the Victory

 というアニメソングがある。都知事選挙を通じて世に倦む日々氏が問いかけた「左翼業界」の身勝手や不可思議さを肯定するだけの材料を出来るだけ提供したい。別に社民党共産党を貶して党勢を削ぐつもりという意図はない。社共の人たちは一般人よりも政治意識は高いし、情報も持っている。そして何より、肌身で政治闘争の歴史を知っている。彼らとは普通に情報交換すれば良いのであって、党主導の運動に労力や資金を投ずるのは考えたほうが良い。

 何しろ時間は有限だし、資金は限られている。それに借金がある人はまず自分の借金を1円でも1秒でも早く返済することを再優先したほうが良い。それは自分の為というのもあるが、信用乗数を下げて経済活動を低下させた方が何かと良いからである。何かというのは、要は借金をしている人は資本主義社会の【食い物】になっている状態であるからだ。また、借金により無理に膨らませた経済活動に霞ヶ関が利権化すべく、あれこれ権益を設けようとする。であるから、経済活動はなるべく縮小させたほうが良い。

 仮に党というのに参加すると、無駄な会議に時間や交通費を費やすことになり、本来の政治運動への参加がむしろしづらくなるという面もある。今はネットの時代であり、一般的な社会生活をしながら、並列して言論活動をたやすく行える。情報伝達する社会基盤があるのであるから、これを有効に利用しない手はない。しかも、いくらネットを使用しても利用費は同じである。

 私は脱原発という意味で社民党を評価していた。原発の平和利用問題については、社会党時代から侃々諤々の議論がなされ、ようやく脱原発・反原発の意思統一がされた。実際、六ケ所村のデモとかの映像をみると社民党の旗が上がっている。しかし、そういった意思表示をする人たちはかなり極わずかで、原発核燃マネーが渦まいている地方においては希少な人たちであるようだ。
 この点、共産党は糾弾されても仕方がない。不破哲三チェルノブイリ事故を経てもなお、自分たちの管理する原発は安全だ、という趣旨の発言を繰り返しているし、文章を読むことができる。311前に共産党員に「共産党脱原発なのか?」と問い合わせた人がいた。即答はせず、党にかけあったのち「脱原発だ」と返答を経たそうだが、即答出来ない時点でどうなのか?と疑問に思ったようである。
 共産党系の人で科学信奉者は今でも原発賛成な人もいる。軽水炉は事故ったけど、トリウム炉や核融合なら大丈夫という趣旨の事を言うが、トリウム炉は臨界したトリウムが配管を液状でぐるぐる回る代物だし、核融合に至っては50mもの巨大建造物を寸分たがわず構築し、歪まないように作るのは不可能である。自重によってたわむし、熱で膨張もする。
 911WTC崩壊の件でも気になったのだが、陰謀論を述べる人たちは、建築現場か鉄工所でアルバイトでもしてみろ、と言いたい。鉄は熱が加わると脆弱になる。体感しないと分からないのだろう。ステンレスにしても組成が多少違うだけで、融点はさして変わらない。原子炉に使われるクロムモリブデン鋼の融点は幾分高いが、溶融した核燃料に対しては無力である。
 軽水炉が甚大事故を起こした時点で原発は終わったのである。元々危険極まりない代物だったのだが。黒鉛炉であるチェルノブイリ事故の時は「軽水炉は安全」と御用系は提灯をつけていたが、まるっきり嘘であった。今回はα線β線核種の放出が大きいので、対人被害はチェルノブイリ事故の比ではない。お前は既に死んでいる、私も既に死んでいる、ということである。すぐに死なないが、かなりの人生時間を奪われたのは確かである。 だからといって、メソメソ泣いても始まらない。辞世の句を読む、つまり言いたいことは言い残しておくべきである。

 最近、熟練労働者が足りないとよく言われている。特に土建の公共事業は入札する会社がいないという事例もあるようだ。輸入物価上昇で値段に折り合いがつかないと言われている。職人不足も影響しているのではないか?恐れているのは屋外労働者が放射能雲の強い影響を受けて、休業したり、亡くなったりしている人たちが増えているのではないかと勘ぐっている。実際、福島県郡山の工場労働者が白血病で休業している。茨城県では、311後屋外作業していた職人さんのお腹から0.6μSv/h?の放射線が観測され、その方は程なくして亡くなったという文章を読んだ。真偽はともかく、放射能禍は段々と我々を蝕み産業構造を破壊していく事となるだろう。

 さて陸山会事件が勃発まで遡る。この事件は東京地検特捜部による不当捜査であることは自明であり、民族派である経世会系議員を狙い撃ちにした一連の国策捜査の流れの一端であった。これに憤り、小沢氏支援及び検察批判のデモには4回参加した。デモに参加しながら「こんな事やって意味あるの?」とか考えていたが、小沢氏は後に「心強く思った」というような発言をされている。
 陸山会にも入会し、強制捜査されて株価が落ちた福田組の株を買ったりもした。
 東京第五検察審査会審査補助員弁護士であった東京第二弁護士会吉田繁實弁護士に懲戒請求も出した。内容証明郵便で「問題ないよ」という趣旨の書類が送付されてきた。
 陸山会事件は民主主義の危機でもあり、対米自律の最期の機会を破壊する行動でもあった。結局、小沢氏は政治勢力を削がれながらも、難局を乗り切った。人民側の一定程度の勝利であったと思う。

 私は社民党を評価していた。政治の力を使って脱原発をするのなら社民党しかないと考えていた。私は福島瑞穂氏が居る席で(となりに座っていた)、小沢氏を支援すべきという趣旨の発言をした。そもそも、そういうことを言う席ではなかったので反応は無かったが「小沢ホットラインを誇っていた」福島氏だから、援護する様な行動を取ってくれると期待した。
 ところが、福島氏は記者会見で「政倫審への招致」を繰り返し主張した。私は仰天した。私が変な事を言ったからへそを曲げたのか?とはさすがに思わなかったが、「空気や風を読んだ」上での判断かと、落胆した。福島氏はそこら辺にいる政治屋とか政治業者となんら変わるところはなかったのである。弁護士なのであるから、カラクリはよく分かっているはずである。
 ある日、亀井静香国民新党代表(当時)が重野安正社民党幹事長(当時)に陸山会事件について説得に来た。そして記者会見で重野幹事長は「問題なし」と発言された。ところが驚愕すべきことに、数時間後の福島みずほ社民党党首(当時)が更に記者会見を行い、また「政倫審招致」と発言した。重野幹事長発言に釘をさしたわけである。
陸山会事件の仕掛けは麻生太郎内閣時の漆間巌官房長官だと言われている。検察不起訴の後を継いで検察審査会の強制起訴議決を策謀したのは仙谷由人であったとも言われている。その仙谷由人の居候弁護士であった福島氏が仙石氏の影響を受けないわけもない。しかも、仙石氏は官房長官として機密費が使える立場にあった。
 宇都宮健児氏は2010-12年当時弁護士会会長であった。第五検察審査会の検察官役である補助弁護士選出は、会長職権であり、選出された東京第二弁護士会吉田繁實弁護士は麻生太郎オーナーの会社顧問弁護士だったとの指摘がある。宇都宮氏は慣例を破って、第二期目の会長選に立候補しようとした事もこの件と関係があるとも言われている。ちなみに、検審一回目補助弁護士は谷垣氏と懇意の弁護士。強制起訴議決には捏造調査票を使ったと指摘もあった。
宇都宮氏は、小沢氏排除の急先鋒だった仙谷由人氏、枝野幸男氏、小宮山洋子氏に政治献金をしており、デモクラテレビでの証言によると「立法をお願いする都合上、頼まれればパーティ券を自費で購入していた」とされる。宇都宮氏は仙谷や竹崎最高裁長官と通じており、仙谷とは同じ四国の出身で東大法学部時代の同級生である。
菅内閣や野田内閣で力を振るった仙谷氏は枝野を弟分としていた。その枝野幸男は野田内閣時に経済産業大臣として大飯原発3・4号機を再稼働させた。「立法をお願いはするけれども、原発再稼働阻止はお願い」しない宇都宮のいうところの脱原発なぞは、言ってみただけのスローガンであり、絵に書いた餅に過ぎない。

 私は311前から統一地方選社民党の候補をお手伝いしていた。途中で311が発生し、想像を超えた原発事故に仰天した。なおさら脱原発候補が当選する必要があると思った。選挙戦が始まって2日目に中野駅頭に福島みずほ党首(当時)が来た。私は「即時原発廃止」を演説するのかと思ったが、逆に「段階的脱原発」と候補に【強い口調で釘を刺した】。陸山会事件の対応しかり、脱原発風味な発言しかり、この人は本格的に駄目だと思った。恐らく、社民党自治労や旧官業労組は即時脱原発という意識は強かったと思われる。実際、一年位してから、即時脱原発を打ち出している。
 社民党自治労という恐ろしい組織が仕切っているのではなくて、労組系が福島らの市民派を装った霞ヶ関の手先みたいな、政治判断がおかしな人たちを恐れていたのではなかろうかと思う。社民党市民派排除の傾向には一定の合理的な理由があると、私には感じられた。

陸山会事件にていての共産党の対応はもっと論外である。市田忠義共産党書記局長は「証人喚問」発言を繰り返した。知り合いの共産党員は狂ったように小沢悪党論をまくしたてた。女性なのに狂犬病にでもかかったかのような狂った形相と剣幕で私に食って掛かった。本当に狂っているのだと思う。結局、党によりかかると、意思決定を他者に委ねるゾンビ君やゾンビちゃんが産まれるだけで、米帝霞ヶ関の思う壺でしかない。

 私は皆さんに呼びかけたいのは自発的な意思に基いて、能力の能う限り情報を集めて、自律的な判断をするべきということだ。機動戦士ならぬ機動人民が増殖しなければ、この国に未来はない。

(参考)暗黒国家の強制起訴
http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-4cf2-1.html