女性行政書士でもある武石文子の日々雑感 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2010-09-12

[]事実婚デメリット

ご存知、私は事実婚の形で結婚してただいま20年目です。

現在民主党が実現するのかイマイチ曖昧民法改正案の選択的夫婦別姓制度がもし制定されても、余程事情が変わらない限り、婚姻の届出はしないと思います。あの制度は私が望む形ではないからです。

世の中、ツイッターなどを読んでいると、選択的夫婦別姓制度に反対の人の中には「事実婚をやればいいじゃないか」と言う人がいます。でも、法律保護という点では事実婚というのは、やはり不利な点が幾つかあります。

1.配偶者相続人になれない。

 これはかなりのデメリットです。例えば私も夫と自宅不動産を共有していますので、二人とも遺言書を書いて、どっちが死んでも互いに贈与する形にはしています。もし、遺言書が無ければ私達の場合子供相続されますけれど、子供がいない夫婦ですと、親や、親もいなければ兄弟姉妹相続されてしまいます。

2.相続税が割り増しになる。

 相続税には控除があるので、相続税を払う人は全体の4%程度と言われていますが、もし、払う場合は割り増しになりますし、それに配偶者には最低1億6,000万円の配偶者控除があるので、財産が多い場合はかなりのデメリットです。

3.所得税配偶者控除が受けられない。また、医療費控除家族としての合算ができない。とにかく、税務署はこれについては譲る気は無いようです。

以上が法律上の財産的なデメリットです。

その他に財産的なことも含め、不便なこととしては、

4.生命保険の死亡保険金の受取人として、配偶者を指名できないことが多い。しかし、これは、遺言書で受取人変更を指定できるようになったため、かなり改善されました。

5.海外旅行保険家族セットに入れない。でも、これは別々に入ってもそんなに損ではありませんし、必要なものだけ入れば割安なこともあります。

6.銀行によっては共有の場合住宅ローンを貸してくれないところが多い。これは銀行に抗議すべきですが、貸してくれるところを探すのもかなりの手間です。


また、こうやって私自身が事実婚をしているため事実婚離婚協議書の依頼も結構あり、相談を受けます。この場合、かなり不利なことがあります。

7.離婚年金分割

年金分割事実婚場合でもできます。しかし、それはどちらかが第3号被保険者だった期間の分だけです。例えば、夫婦どちらとも厚生年金に加入している場合法律婚ですと、その支払った双方の保険料を合算して分割割合を決めて、分割できるのですが、これが事実婚ではできないのです。だから、厚生年金に加入しているが、収入が少ない方の人は金額的にはかなり不利になります。

8.離婚財産分与

これが、かなり問題です。例えば不動産を共有している場合法律婚離婚ですと、財産分与慰謝料で一方に給付するという形であれば、贈与税などは常識的な範囲であれば発生しません。ところがこれが事実婚ですと、贈与にあたるというのが税務署見解なのです。そうなると不動産場合、かなり高額な贈与税が発生してしまいます。これを打破するには裁判所離婚財産分与と認めてもらう必要があるようです。


特に8番は最近私も知った事実でした。ご本人もかなりの衝撃だったようです。事実婚をなさっている人は十分に気をつけるべきでしょう。とにかくどんなカップルにでも離婚の可能性というのはあるのですから。


【追記】(2012/5/13)

事実婚歴20年の〈結婚離婚カウンセラー行政書士〉が語る「事実婚」のホントのことがわかる本』を電子書籍で発刊しました。更に詳しい事実婚デメリットも記載してあります。

是非、こちらよりお買い求めください。

yukimiyayukimiya 2012/01/17 18:21 先程、「不倫は辛いよ」でコメントさせて頂きました。
私、56歳、彼、64歳。出逢って10年。彼、家庭別居8年目位の時知り合いました。家庭も破綻している、と彼は言っていました。こういう場合、彼の言葉を信ずるほかありません。何度も奥さんとの復縁を勧めましたが、修復不可能と彼は言いました。
彼は「籍を入れる事を前提に結婚を申し込みます」と私の父の喪が明けて、尚彼の離婚も成立(財産分与はまだ後1年半残っていますが)後、私の母に会いました。
その後そろそろ1年経とうとしていますが、いろいろと問題が...
奥さんは旧姓に戻り、戸籍を作りましたが、子供3人は彼の戸籍に。そして奥さんと暮らしています。32歳、30歳、24歳。
私が籍を入れるといきおい私は見ず知らずの成人の子供たちの継母になります。
事実婚の方がこの際、メリットがあるのでは?と気持ちが揺らいでいます。
誰に相談できるものでもなく、どうしたものかと...

TakeishiTakeishi 2012/01/17 19:27 >yukimiyaさん こんにちは。

ちょっと誤解があるようです。戸籍が一緒になっても養子縁組をしなければ、継母にはなりません。単に戸籍が一緒なだけで、親子関係は発生しませんので、そこは気にする必要はないです。

yukimiyayukimiya 2012/01/19 20:09 あ、思いがけずコメントを頂いてちょっと驚いています。
有難うございました。  でも、私は混乱しています。
日本に戸籍がある以上、戸籍には敏感になります。
では、籍を入れた場合、継母ではなく、なんと記載されるのでしょうか。奥さんだった人は、何らかの機会で私の氏素姓が知られる可能性は否定できないと思うのですが...又、子供たちも筆頭戸主である父親に戸籍上、生母以外の女性の名を連ねた事に違和感を持つとも思われるのです。
やはり事実婚を選択する方がいさかい、感情の摩擦を避けられると思いますが、違いますか。

TakeishiTakeishi 2012/01/21 21:43 >yukimiyaさん

結婚の際に彼の氏を選択ということですよね。
彼を戸籍筆頭者とする戸籍に新たにyukimiyaさんの欄が設けられ、今までの戸籍から移ってきて、彼との婚姻をしたということが載るだけで、彼の息子さんとの関係は何も記載されません。

戸籍というのは、その戸籍に入っている人の情報がそれぞれ載るだけで、一緒に入っていれば家族になるわけではありません。

また、その彼のお子さんは3人とも独身なのですよね。3人とも成人していますので、「分籍届」というのを本人に役所に出してもらえば、個別の戸籍を作ることも可能です。彼に言ってもらったらいかがでしょう。そうすれば、お子さんたちも知らない人が一緒の戸籍から出られます。

彼の元妻は、元夫の戸籍謄本を取得することはできませんが、子供たちはできますので、当然そこから戸籍に載っている内容が知られることはあると思います。

なぜ、法律婚をするといさかいが起きる可能性があるかと言えば、yukimiyaさんが彼の相続人になる可能性が出てしまうからです。そのお子さんからしてみれば、財産を取られると考えるかもしれません。ただ、逆にご自身が彼よりも先に亡くなると、最終的にご自身の財産がそのお子さん達に行く可能性もあります。

事実婚は相続権はありません。けれども彼が遺言書を書けば、ある程度は法律婚と同じことです。

yukimiyayukimiya 2012/01/22 20:46 いろいろとご指南頂き、ありがとうございます。
今後、我々の生活を構築していく為にどういう方向、選択が良いのか、慎重に考えていきたいと思っています。

相手に子供がいる事、彼が筆頭戸主である事、共同生活をスタートさせる前に、戸籍の事がこんなにも心痛める問題になるとは考えてもみませんでした。

そんなに先の長い人生とも思えませんが、なんとか円満にいけるように努力してみます。

TakeishiTakeishi 2012/01/22 21:39 >yukimiyaさん

筆頭戸主ではありません。戸主というのは現在はありません。戦前の制度です。現在は戸籍筆頭者で意味合いが全然違います。

戸籍筆頭者は家の代表ではなく、戸籍を探すためのインデックスに過ぎません。戸籍を過大に考えられていると思います。

戸籍は単に個人の情報を載せているものに過ぎません。
戸籍で心を痛めるのは、多分きちんと戸籍というものを理解されていないからで、無用の心配です。

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