広がる格差

先日、あるお客様から「主人が廃業を決意しました。やはり占いの通でした。…云々」というメールが来ました。
この人が来たのは1年半くらい前かな。グレーのスウェットにGパンで髪を一つに束ねた化粧っ気のない40代の女性でした。
大まかな鑑定依頼の内容は、この人のご主人が開業したのですが、仕事を得るには、食事会的なものでロビー活動を必死にして、その業界の大御所的な人に気に入られ、仕事をもらう、というものらしいです。業種は伏せさせて欲しいとのことなので、何の業種かは分かりませんが。
ただ、鑑定結果は…
ご主人は、自営業などよりは、サラリーマン的に雇われてお仕事をする方が向いているタイプですし、あまり社交的ではないので、ロビー活動が要となるような仕事なら、難航しているのではないでしょうか。
…そうなんですよ。でも、同時期に開業したAさんという方がいて、どうもその方に仕事が流れているようなんです。でも、Aさんもそんなに社交的な方ではないし、おかしいと思っていたのですが、Aさんの奥さんが、私より年下だとは思うんですが、その方が何か宝石をたくさん持っていて、毎回違うものを付けていて、それが大御所の奥様方との共通の話題になって、お仕事がそちらに流れているという感じなんです。
うん、それは仕方ないね。
あの…T-Rさんも素敵な宝石付けてますよね。それ、やっぱり何万もするんですか?
何万ていうか、もう1桁上ですね。物によってはさらにもう1桁…
(゚д゚;))))
あ…何か怯えだした。
あの…図々しいとは思いますが、お貸し頂く訳にはいきませんよね?
無理に決まってんだろ!
無理です。だいたい、1回それを借りて着けていったからと言って、マニアックなジュエリーの話になったらついて行けるんですか?
では、マニアックなジュエリーの話について、教えていただけませんか?
ジュエリーを1つも持っていないのに、うんちくだけ垂れる奴なんて、この上なくウザくないですか?
…確かにそうですよね。持ってもない奴が語るなんて10年早いですよね。
でも、夫の夢を支えたい気持ちはあるんです。だから、社交的でない主人でも何とかならないかと相談に来たんです。
無理だね。
ロビー活動命の仕事なら、社交的でない時点でアウトでしょう。仮に話し方教室とか行っても、元来空気が読めないタイプなのに、絶対下手コキますよ。恐らく、そのせいで普通の会社勤めも難しかったんでしょうが、自営業なら更に厳しいですよ。
そうですよね…。実は人間関係で躓いて独立して起業したんですけどね。それからうちの主人よりも1年ほど前から同業をしているBさんも難航していて、Bさんの奥さんも夫の仕事を手伝う為に事務員として会社に在籍しているんですけど、ずっと事務というよりいろいろ内職をしていて、もう無理かもってパートに出るかどうか迷っているみたいで…。本当に厳しい状況です。

…まぁ、こんな感じで鑑定が終わりました。

その後、このお客さんから、次のお食事会、Bさんはルビーのネックレスを着けて行ってみようと言って来ました。で、私も母のダイヤの指輪があるので、それを着けていこうと思います。頑張りますね!というメールが来ました。
まぁ、焼け石に水だとは思いますが、頑張ってください。とだけ返信しておきました。


そして、お食事会の後、案の定、焼け石に水だったというこのメール。
今度は大御所の奥様方とお話できるよう、私とBさんはそれぞれ宝石を着けていったのに、やはり蚊帳の外でした。Bさんのルビーのネックレスはすごく小さくて、あんまり気づいてもらえなかったです。でも私のは、ちゃんと存在感もあったし、みんな確実に気づいていたのに、誰もそれに触れてくれませんでした。なぜか理由が分かったら教えていただけませんか?
Bさんのは多分、こういう奴。大御所と言われる方の奥方なら見えないんじゃないかな。

で、お客さんの方は、こんな感じかな?

お母様のダイヤの指輪というのは、お母様が婚約指輪として頂いた物でしょうか?だとしたらデザインが古すぎて、下手に触れて「母の形見なんです」なんて話になったら嫌だったからでしょう。それから、それを着けていくことで逆に「これしか持ってません」アピールになったのではないでしょうか。
ああいういい物は、ずっと使えるんじゃないんですね。流行とかがあるなんて知りませんでした。今回、少し耳を傾けましたが、Aさんはパパラッチとか何とか言う石を着けていて、全然聞いたことはないけど、ピンクっぽいきれいな指輪をしていました。話の流れから、多分高価なものと思い「それいくらでしたか?」と聞いたのですが、「さぁ、ずいぶん前に買ったのでちょっと…」と濁されたんですが、「高い買い物なのに、値段覚えてないなんて変ですよ〜。本当のところ、いくらなんですか?」って聞いたら、空気が変になって…ああいう場では、値段は聞いてはいけないものなのでしょうか?
多分、パパラチア・サファイアのことかな。詳しくはこちらをどうぞ。
それにしても…

値段聞くとか完全にアウトでしょう。これ以上ない失礼な行為ですよ。
ただ、これも讃岐ではよくある話で、私もしつこく宝石を値段を聞かれ、何度不快な思いをさせられたことか…。
そもそも、なぜそんな品のない質問をしたのですか?
値段を聞くのは品がない質問なんですか?聞いた理由は単純にいくらくらいのものか知りたかったし、高い買い物をしたんだから自慢したいと思ったから、自慢させてあげようと思ったのですが…私が完全に失敗したということでしょうか?
ですって!田舎の貧乏人の考え、理解できないわ〜。
そうですよ。おそらくあなたの育ちの悪さにみんな愕然としていることでしょう。別の意味でしっかり覚えられましたね。

で、今回の冒頭のメールにつながる訳ですが、田舎の貧乏人ってまともな思考回路じゃないな、ということを痛感しました。



それと、宝石がらみでもう一つ。
讃岐では人の物の値段を聞くのは、うどんを食べるくらい当たり前の行為なのですが、更にうどんにかき揚げを載せるくらいの感覚で、宝石などを見ると「くれ!」と、手を出してきます。
まぁ、ほぼスルーするんですが、挨拶代わりにそれをする輩が若干1名おりまして、

と、さすがに私もブチ切れてしまい、ささやかに復讐しましたw
復讐といっても私は直接は手を下しません。まず、宝石を買うということがどういうことか、そこから学ぶ必要があると思ったので、宝石の展示会に連れて行って差し上げました。ホテルとかでやってるやつね。
いろいろ景品が貰えるし、ホテルのバイキングが無料になるので、この田舎者はノコノコついて来ましたよw
展示会場に行けば、海千山千の販売員にたちまち囲まれ…ローンを組まされ、似合いもしないダイヤのネックレスを購入させられていましたwあんなに欲しがってた宝石を高い金出してかったのに、一度も着けているのを見たことがありません。
もしかしてトラウマになった?w

この貧乏人めが!