昔話みたいなベタなオチ

アドバイスに従って良かったとか、「結婚しました」と美しい花嫁姿の画像を添付してくれたり…かつて鑑定したことのあるお客様から良い報告があると占い師冥利に尽きると言うか、素直にうれしいです。

先日、5年ぶりに偶然街で会ったお客さんもそんな一人です。
T-Rさん、お久しぶりです。覚えてますか?もう5年位前に2店舗目を持つかどうかで相談した者です。
覚えてますよ。…その後、どうですか?
2店舗目、何とか軌道に乗ってきました。あの時、教えて頂いた石のお陰もあると思います。本当にありがとうございました。ただ…あの時一緒に来てた人、覚えてますか?

―― 5年前 ――
彼女は、自身の仕事や息子の進路で何度か来たことのあるお客さんでした。
その日は、ご主人のお店のことで、同じ道に進んだ息子と同じ店でやっていくか、2店舗目を出して息子にそちらをさせるか、という相談でした。
ただ、いつもと違っていたのは、彼女の友人が見学と言ってついて来たこと。
お客さんがいいなら私は別にいいんです。お客さんも、彼女に悩みを話してはいたから今更隠すことはない、とのことでしたから。
出店する時期や、一応目を付けている場所があってそのどちらがいいか、などを一通り占いました。
ただ…やっぱり資金繰りとか心配なんですよね。大丈夫そうですか?
それはあくまで、息子さんの努力次第という前提はあるのですが、もし可能なら××××という石を持つことをお勧めします。とアドバイスした時に
その石ですか?それが金運アップの石なんですね!?
と見学者が身を乗り出してきました。
と言うか、もともと金は払いたくないけど、そういう楽して金運が上がるような方法を聞きに来たって言うのが正解かな。



まぁいいよ。
あくまで、こちらのお客様とその御家族を鑑定してのアドバイスです。あなたの運気は知りませんから、それが必ずしもあなたの金運アップになるとは限りません。
―― 回想終わり ――

はい、何となく覚えています。
アドバイスいただいた石のせいかどうかは分かりませんが…
あの後、私よりも先にT-Rさんにアドバイスいただいた石をネットオークションで買ったんですね。そしたら、交通事故に遭って、今、車いすなんです。もちろん、被害者だから損害賠償とか慰謝料で大金は入ってくるみたいなんですが、長年勤めた会社は辞めることになるわ、母親と二人暮らしだから、生活援助も限りがあって今すごく大変みたいなんです。


まぁ、今更遅いだろうけど、これでも読めよ。

こぶとりじいさん (日本名作おはなし絵本)

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