Popfly Game Creator を触ってみた

TechCollab2008-06-01


最近は色々と手を出してサーベイしているためネタが溜り気味になってしまっている。しかも、書きやすい難易度の低いものからアウトプットしているため、なかなか本当に書きたいことが後回しになっているという状態。ということは自覚しているものの、今日はその難易度の低め(?)のPopfly Game Creatorについて今更ながら書いてみようと思う。

Popfly Game Creator とはPopflyプラットフォーム上でSilverlightゲームコンテンツを容易に作るためのツールである。一ヶ月前くらい(2008年5月)に発表されたのだが、あまり魅力的に思わなかったため今まで放置していたのだが、触ってみるとこれが実によく出来ている。という訳でここでゲームを作る手順とカスタマイズについて簡単に書いてみる。

Make Game

様々なテンプレートが用意されているが、ここではスクラッチから作ってみる。

  • ゲームに使うアバタを選択

今回は簡単なシューティングゲームを作ってみるため、操作するアバタとして「ワニ」を、敵として「エイリアン」(?)、また弾や弾が当たったときの爆発アクションなどを選択する。

  • シーンを決定しアバタを配置する

ゲームの背景を選択し、適当な位置にアバタを配置する。

  • アバタの挙動を決定する

ここで、各アバタの動作や、アバタ同士のアクションについてを設定していく。キーボード、マウスイベントに応じたアバタアクションなどもここで行う。ここでは、アニメーションの微妙な設定など様々なことができる。

また、各イベントを受けてのアバタの挙動についてはJavaScriptで記述することが可能で、自由にカスタマイズすることができる。

さらに、アバタ自体のカスタマイズも可能で、アバタを定義しているXAMLを編集することにより行う。この編集はExpression Blendなどを利用しつつ行う。

かなり省略した説明となったが、詳しい説明はこちらの動画を参照。これを見れば基本的なゲームのつくり方については理解できるものと思う。ゲームのカスタマイズについては、裏で動作しているだろうSilverlightのコードをイメージしつつ実装していけば*1、色々といじくれると思う。

Deploy Game

出来たゲームは様々な形で公開することが可能。やはりPopflyに関心するのはこのDeployの幅広さ。Facebookアプリとして、またはVistaガジェットとして、標準で様々なDeploy手段が容易されている。ということで、上の手順を経て出来たゲーム(?)はこちら(上下キー:ワニ移動 スペース:火を噴く)。
http://www.popfly.com/users/TechCollab/Crocodile%20Shooting.small

参考

普通にゲームを作りたい人は下にあるようなGame Creatorのビデオを参照し、本格的にカスタマイズしたい方は、Actirs、Scenes、Gameなどの各コンポーネントの実装コードを参照し理解したらよいのではないかと思う。

感想

そんな感じでGame Creatorを軽く触ってみたが、SilverlightをベースとしてマッシュアッププラットフォームPopflyはどんどんと進化しているようだ。しかし、いかんせんその使いどころのイメージが一年経った今でもいまだにわかない。マッシュアップを体験できる、ゲームを簡単に作れる、というお遊び感覚では魅力だが、Popflyを使って自分のサービスを開発していきたいか、となると話は別。Popflyはそういうサービスを作ることには向いていないし*2、そもそも目標とはしていないのかもしれない。また、Popflyは初心者にとっては随分楽と思う一方で、ギークが触れることはないんだろうな、と思う*3。となると、初心者(例えばPCをさわりはじめた子供)がマッシュアップすごい!といってPopflyを使うかといえばそうではないと思う。Popfly、魅力的なサービスだと思うが今後の進む方向については慎重に見ていきたい。

今日の一枚

今日の写真は知り合いからもらったStarbuck City Magのソウルバージョン。海外に行く方は是非お土産にどうぞ。

おまけ

これを書いた直後あたりにGoogle Gears Location APIというものを知った。これは興味深い。
Google Code Archive - Long-term storage for Google Code Project Hosting.

*1:これが結構肝だと思う。

*2:向いてないということは無いが、自分のサービスを作ろうという人がPopflyを使おう、という機会はめったにないと思う。

*3:自分の直感的にそう思う。