おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

はじめに     (20世紀少年 第1回)

 
 このカテゴリー、「20世紀少年が『20世紀少年』を読む」は、浦沢直樹氏の代表作の一つである長編漫画「20世紀少年」の読書感想文です。これを書く目的は、主に次の三つです。


1) 文字どおり読書感想文として、私がこの漫画を読んで感じたことや考えたことを、書きたくなったので書く。

2) この作品には謎かけや隠し味がたくさん用意されているので、自分なりの解釈をしながら楽しみ、面白そうな結果が出たら記録しておく。

3) 著者と私は同年代ということもあって、作品に関連して数多く思い出す当時の世相や、私の半生の出来事などについて振り返りながら、後世に語り継ぐ。

 
 補足します。なぜブログという形で公開するかというと、私の半生を伝えるという意味において、これを読んでほしい親族が2人いること(これは実名で書く理由でもあります)、また、勘違いや事実誤認もあるかと思うので、有難くもお読みいただいた方からのご指摘やご意見をいただきたいと期待しているからです。


 なお、上記2)の謎解き云々について、連載時から今日に至るまで、愛読者の最大の疑問である「ともだちとは誰か」という大きな問題の解決に挑戦するつもりは、今のところありません。

 何せ私はミステリーを読んでも、理詰めで犯人を推理する能力と意思がはなはだ欠けているため、たまたま「雰囲気からしてこの人だ」と思ったら当たった、という程度の力量しかありません。


 つまり、2)の謎解きというのは大袈裟なものではなくて、この作品の複雑な構成の中に散りばめられている細々した遊びや工夫を、読み解きながら楽しみたいという程度のことです。

 したがって、ともだちは誰かという難問に対する解答やヒントがあるだろうかという観点から、このブログに辿りついた方々には、あまりご期待に沿えないだろうと予めお断りいたします。せっかくお読みいただいて「がっかり」では失礼に当たりますので。

 それに、これは謎解きの解説でもありませんので、たとえ謎をテーマにした記事であっても、ちゃんとした結論や推論を出す訳でもありません。むしろ書きながら考えていきますので、中途半端の連続です。


 最後に、これは感想文であるがゆえに、作品の核心に触れる出来事や登場人物の発言などに、頻繁に触れます。いきなり結末に近い部分などに詳しく言及することもあります。

 したがって、この雑記帳の中身は「ネタばれ」どころではありませんから、まだこの漫画を読んでいない方、あるいは、実写版の映画を観ていないという方は、決してお読みにならないよう、予めお願い申し上げます。

 では次に、かなり長くなるであろう、この連載を書くにあたって、私なりに定めた方針や約束事をまとめます。



(この稿おわり)











































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つづいて     (20世紀少年 第2回)

 この雑記帳における「20世紀少年」とは、正確には、小学館から単行本で発行された長編漫画「20世紀少年」全22巻と、それに加えて続編の「21世紀少年」全2巻の全体を指します。つまり、ここでは便宜的に両者を一つの作品とみなします。

 引用するぺージやコマの表記の方法は、例えば「20世紀少年」の第1巻の104ページならば、「第1巻104ページ」と略記します。あるいは、「21世紀少年」の上巻の10ページにおいて、上の段に割り振られているコマは、「上巻10ページ上段のコマ」と表示します。


 この感想文を書くにあたり、漫画の「20世紀少年」は都合、5回にわたり通読しました。他方で、実写版の映画「20世紀少年」はレンタルのDVDで1回観たのみですし、現在DVDは手元にないため、映画の筋に記憶だけで言及することもありますが、基本的には漫画の読書感想文です。


 最初に読み終えたとき、これは面白いと思い、興味を持って幾つかの関連するブログ等を読みました。著者のインタビュー記事などが記載されている書籍があることも知りました。

 しかしながら間もなく、まずは著者や他の読者の見解などに影響されずに、この感想文を書いてみたいと思い至ったため、最近は作品以外からの情報収集を止めており(ただし、事実関係の確認は除きます)、そして今後もこの感想文が一区切り付くまでは、他の文献等に目を通すことなく、書き連ねて行くことにします。


 とはいえ実際には、当時ほかのサイトで読んだことを自分の意見のように思いこんでいたり、新発見のように書いたことが、ほかのブログや書籍でとうの昔に指摘されているというようなことは避けられないと思います。

 そのような場合、「それは自分が先に主張したことだ」などとご不快になられるであろう方々には予めお詫び申し上げるとともに、できればお手数でもその改善方法として、例えば、ブログ名や管理者名を紹介してほしいとか、リンクを貼ってほしいなどのご要望をお寄せいただけると助かります。私が最初の発見者、発想者だと意地を張るつもりはないです。


 最後に、本カテゴリーは読書感想文であるが故に、作品中のセリフやあらすじを、ふんだんに紹介します。私は知的財産権保護に関する法令にあまり詳しくないため、不本意にも著作権に触れるような書き方をしてしまうおそれがあります。

 最低限の対応として、このブログには公告、アフィリエイト、自分の業務用ウェブサイトへのリンクなどを、全て排除して収益性を持たせないよう、思いつく限りの工夫はしました。

 それでもなお詳しい方からみて、違法行為であると考えられる場合は、その旨ご連絡くださいますようお願い申し上げます。書き進めて、ある程度の分量がたまった段階で、発行所の小学館にも確認する必要があるかもしれません。



(この稿おわり)



上野公園にて 桜と新緑のケヤキ 2011年4月10日撮影)