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積丹&ニセコ山系トレッキング「吹っ飛べ!!メタボ☆RemiX!」

昨日の旅行はドライブ半分、トレッキング…というか“行軍訓練”半分。帰ってきてからクタクタなのと、件の洗濯機あぼーんにより本日更新とあいなりました。では、どうぞ。

札幌→新川通→国道337号→国道5号→余市町道の駅「スペースアップ余市

これはいつものルート。小樽経由国道5号ルートを走る場合、余市の道の駅は休憩やトイレといった“本来の道の駅の用途”で使うことが多い場所、言わば第一橋頭堡である。その代わり、開駅時間になかなか到着しない(開駅前か閉駅後)ので、未だカントリーサインマグネットを得ていないのだけれど。
ここからは未踏ルートの開始。

国道229号→積丹町観光せんたぁ→チャシナの小道→黄金岬

積丹半島東岸を走行。時々山中に突入するも、殆どの道が切り立った岸壁の下、海面より上を這い蹲るように走る国道229号を走行する。黄金道路並みの迫力である。豊浜トンネル崩落事故の現場はトンネルの積丹側出口なので気付かす通り過ぎてしまったが…。
古平町を事実上スルーし、積丹町役場前にある「積丹観光せんたぁ」駐車場に駐車し、後志地区の観光冊子をゲットして、国道屈曲部にある入り口*1から遊歩道「チャシナの小道」を歩く。道のりはそれほどでもないがひたすら登坂なのと、少しずつ高くなってきた陽がまともに照るのでちょっとしんどい。
兎にも角にも黄金岬の突端には展望台があり、そこから宝島・ゴメ島が浮かぶ積丹の海が広がる。海風も漸く吹き始め、心地よい。

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写真右が宝島、左の岩がゴメ島、奥の突端がピヤノ岬。
望遠レンズの性能試験に海鳥を撮ってみる。連中は動きが速く、三脚撮影は多分無理。K100Dの手振れ防止機能を信じて、追尾に集中してみる。

国道229号→道道913号→幌武意駐車場→シララの小道

山中を走る国道から分岐する道道913号を走り、幌武意集落を越えてしばらくすると、数台分の駐車スペースがある。ここから散策路「シララの小道」が始まる。
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暫く山林の中を登山気分で進む事15分ほど、やっと沿岸部に到着。笠泊海岸である。

笠泊海岸


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ここより、遊歩道は左右に分岐する。まずは手始めに東へ0.9km行軍。

女郎子岩


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すくっと立つ岩「女郎子岩」が望める岸壁に到着。伝説では、蝦夷地に逃れてきた源義経が此の地を去るとき、義経に恋心を抱いていたアイヌの酋長の娘シララが義経を見送る姿の化身だとか。
さて、ここから西にとって返し、再び笠泊へ。ここからさらに西へ1.2km行軍。灯台のある出岬へ。

出岬


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灯台前はあまり展望が開けず。既にかなりの時間と体力を消耗してしまったため、ここからさらに西の積丹岬までの行軍は断念。ここから来た道を取って返し駐車場へ(と、簡単に書くがこれまてで6kmぐらい行軍している)。
この遊歩道、沿岸部のため太陽光を遮る木々はあまりなく、しかも断崖ばかりの沿岸の稜線に道があるものだからかなりの高低差がある。かなりしんどい。

道道913号→島武意海岸

先の駐車場で車を回収して道道913号をさらに先へ。入舸町集落に入ったところで右折し、丘陵をある程度登ると駐車場が。ここで駐車し、島武意トンネルという細いトンネルを抜けると、日本の渚百選が一つ、島武意海岸の展望が一気に開ける。

島武意海岸


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海が少しばかりエメラルド色に輝くのが、空の青に映えて素晴らしい。これを「シャコタンブルー」と言うべきか。

道道913号→国道229号→神威岬

入舸町集落を抜け、港湾を次々と掠めていく。途中、山中を走っていた国道229号に再合流し、積丹半島北岸を西へ。北西の突端、神威岬へ続く町道へ右折。道路の終末にはかなりの規模の駐車場が。流石に探訪しやすいとあって観光バスがたくさんある。「チャレンカの小道」という丘の遊歩道を登ってくと、神威岬の展望が開ける。

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恐らく今日の3つの岬の中では、最も海を望む視野が広い(周りに何もないから)。水平線が丸く感じられる場所である。
因みに伝説では岬の突端に女性が入ると沖の船が転覆するため、かつては女人禁制の地であったが、現在は突端まで遊歩道が開放されていま…本日は強風のため男女共に立ち入り禁止に。でもわざわざ突端まで行かずとも、その手前の高台から岬を含めて眺める方が絵になってると、思うんだけどなぁ。

国道229号→道の駅「いわない」→道道66号

神威岬を後にして積丹半島西岸を南下。神恵内村・泊村は完全スルーし、国道276号との合流点、岩内町の道の駅「いわない」で一休み。このまま日本海側を走れば寿都・島牧方面だが、今日はココで海とお別れ。共和町と倶知安ニセコ蘭越を隔てるニセコ高原を貫く道道66号ニセコパノラマライン」に突入。
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中腹から岩内・共和両町を振り返るも、微かにけぶってあまり良い写真にならず。そのまま走行し、神仙沼レストハウス前の駐車場に車を止め、水と地図をget。第2トレッキングの開始である。
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神仙沼レストハウス→長沼

レストハウスから神仙沼までは立派な木道が設けられており、25分程の行程であっさり到着できる。ただ、それでは面白くないので、手始めに分岐から西へ向かい、シャクナゲ岳の麓「長沼」を目指す。
こちらの道は途中で木道が終わり山道になる。とはいえ道幅は広く、時々ウッドチップが撒いてあるので歩きやすい。少しばかりの登り坂を過ぎること15分、長沼とその奥のチセヌプリが姿を現した。

長沼


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シャクナゲ岳は写真右の視野外にある(山際が右端で斜め上になっている)。長沼を過ぎて道は本格的にけもの道様になり、チセヌプリやシャクナゲ岳の登山道に続いている。シャクナゲ岳の山頂にはシャクナゲ沼が、チセヌプリ山頂には三角沼がそれぞれあるのだが、実はこの段階で時刻午後1時半。正規の登山装備なしで無計画に山を登ると碌なことにならないのと、今回の目的地は別なところにあるので、ここで一端引き返す。今度は紅葉の時期に両山登山と洒落込みたいものである。
因みにこの沼、実は水源確保用の人工池である。道が妙に太いのは整備用車両進入のためだったりする。

長沼→無名の湿原→神仙沼

来た道を折り返し、再び木道の分岐点へ。今度は東へ向かう。沼の手前には特に名前が無い湿原が広がる。時期が時期なら高層湿原ならでは花々が咲き乱れるのだろうが、残念ながらこの時期の山中は既に初秋である。トンボが多かったが、平地ではそう簡単には見つからないギンヤンマやシオカラトンボがいっぱい。昆虫博士には垂涎の地かもな。是非腕白小僧を連れてどうぞ。
その奥に、神仙沼が姿を現した。

神仙沼


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こちらは正真正銘の自然湖。此の時期なら、少しばかり味気ないかもな。
観光客の多くはここで引き返す。ここまでなら木道が完備されているのでスカート・ハイヒールでも十分来れるレベル(もちろん、勧めないが)。でも俺が用があるのはココから先。さらに東の山林へ分け入っていく。

神仙沼→大谷地

神仙沼の奥は当然の事ながら木道は消失し、本格的な山道になる。とはいえ、ある程度のトレッキングレベル、決して急勾配があるわけではない。ひたすら進んでいくと、車の音が。何?
実は、次の目的地「大谷地」には、道道66号線の続きが掠めている。だから一度この道道をまたぐ必要がある。まぁ、実は大谷地だけ見たければここまで車で来ればいいだけの話だったりする。今回はトレッキングと称して日々の運動不足解消を図るのが目的なんで、あえてそれをしなかったが。ともかく、ニセコ山系最大の高層湿原、大谷地に到着。

大谷地


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広い湿原が横たわっているだけで、何も無いって言ってしまえばそれまでだが、突然視界が開けて広い平地が出現するのは少しばかりの驚きがある(MAPの衛星写真を見てもらえば、広さを理解していただけるだろうか)。フサスギナという希少な高山植物の一大群生地なのだが、今は時期じゃない。
左手奥の山がワイスホルン、右手がニトヌプリ。どちらも山向こうがニセコ・ヒラフの一大リゾート地帯であるが、こちら側からは全くそんな素振りを見せない。
道路を渡り、この広大な湿原を横断していく。この湿原の東端から、今回のトレッキングのクライマックス。

大谷地→大沼

ここから先はいよいよ誰もいなくなる真の山林地帯。だんだん道も険しくなる。勾配そのものは急ではないのだが、緩い上り坂が延々と続き、しかも午後3時近くなり陽が徐々に陰り始める。いつ到着するか分からず、しかも時折“人ではない何か”の気配を感じながら進む*2のは、正直かなり体力を持っていかれる。相当身に堪えた登りを続けること50分。遂に最終目的地「大沼」に到着。

大沼・イワオヌプリ

大沼・イワオヌプリ II


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岩肌露わなイワオヌプリを背景に、凛とした姿を見せる大沼はまさに“秘湖”。流石にエゾサンショウウオやザリガニには出会えなかったが、来るべき価値はあった素晴らしい景色だ。
風景を十分に堪能したところで、来た道をひたすら引き返す。神仙沼まで戻ると人が多いので相当に安心する。とりあえず、無事に帰ってこられて良かった(藁)

道道66号道道58号→五色温泉

レストハウスまで戻り一休み。今日ありったけかいた汗を流しに、ニセコ温泉地帯を目指す。トレッキング中眺め続けていたチセヌプリ・ニトヌプリの間を走行し、峠を越えて蘭越町へ突入した所で、180°ターンのヘアピンカーブ多発。スビード、出しすぎ禁物である。道の崖下に先の道が反対をむいて走っているのを見るのは、絶景ではある。
そのまま道道66号を下っていけば湯本温泉郷昆布温泉郷を経てニセコ町中心部(道の駅「ニセコビュープラザ」のある十字路地点)まで続いている。ただ、そちらを選択してしまうと帰り道が退屈な中山峠経由になってしまう。それを避けるのもあって、山中から道道58号に切り替えて、ニセコ山系の南山麓を東走。大沼から眺めたイワオヌプリの丁度反対側にある「五色温泉」に到着。

五色温泉


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展望台から眺めた五色温泉本館。この温泉は登別温泉の地獄谷と同様、イワオヌプリ南斜面にある爆裂火口から湧き出した温泉水を利用している。手前の白い砂地はその爆裂火口の端である。丁度反対側に、イワオヌプリが鎮座している。なお、ここからイワオヌプリへの登山道が始まり、峠を越えて進むと先ほどの大沼まで行き着く。
温泉は上記の「ニセコ五色温泉旅館」と道路を挟んで反対側の「山の家」の2件。まぁ、折角写真に撮った訳だし、「ニセコ五色温泉旅館」で入浴。日帰り入浴¥500なり。今までの旅で入った海岸地帯の炭酸塩泉ではなく、ココの温泉は硫化水素泉。あの硫黄の匂いが立ち込めるまさに“温泉”。血管拡張作用があって疲れが取れる。まぁ、難点といえば辺鄙な山中にあるため水道供給が少なく、シャワーの湯量・温度が全く安定しない事か。

道道58号→国道5号→道の駅「スペースアップ余市」→小樽・朝里海岸

五色温泉を後にし、道道58号を進む…と、ゲートの奥が何と1.5車線。所々に待避所のある細いカーブの多い道が続く。ゲェーッ!! お前それでも道道かっ!
時々やって来る対向車を何とかやり過ごす。ワイス温泉からようやく2車線の普通道路になる。あーしんどい。正直、この道を使って倶知安から蘭越に抜けるのは、あまり勧められない。
倶知安町市街地で国道5号に合流し、後は道なりに余市・小樽方面へ。途中、再び道の駅「スペースアップ余市」で休息(午後6時20分、当然閉駅!)。再び日本海側を走る。
もう既に積丹の山々に日は沈んでいたが、空が余りにも燃えているので、脇道にそれて(流石に国道5号で駐車するのは自殺行為)、一枚。

あぁ、積丹の海に沈む夕日は、どれ程のものだろうか、想像が及ばない。まぁ、実際には撮影後の宵闇に積丹沿岸道路を走るのは危険極まりないので、宿をとらざるを得ないことになるから、難しいなぁ。

Fin

本日の走行距離、320km。トレッキングに時間を投入した分、外出していた時間の割には(6:00〜20:00)、距離数は少ないな。しかし、最近トレッキングにハマり出したオレ、次は何処に行こうか(藁)

*1:map:x140.5975y43.2985 良く見ないと分かりにくい。なお、「チャシナの小道」はあと2ヵ所、別の入り口があるはずなのだが、どこなのかよく分からなかった。

*2:熊かどうかはともかくとして、笹薮が音をたてていたので何かいたのは間違いない。途中から警戒用の笛を鳴らしながら進んでいた。

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