マイルスデイビスが凄く面白いこと言ってた。
日本独占 マイルス・デイヴィス 1985年の伝説的インタビュー「メロディと即興の関係、俺がプレイするときに考えていること」│前編 | クーリエ・ジャポン


教育の世界でも変わらない。

マイルスが語る。

「自分の音を聞き返すと、曲が思ったより短く感じる。俺は演奏し、それを編集し、演奏し、編集する……そして他のメンバーに余地を残すため、いいところでソロをやめようとする。全部聴いてみると、悪かったのは相当長い時間だなと思っていたのに、意外と悪いのは数秒間だけだったりするんだ」

「頭のなかでは、自分にこう語りかけるんだ。『それをするな、これをしろ』。けれどそれは一瞬にして起こるから、もう一度聴くとき、どこでそれが起こるかにばかり気をとられてしまう。馬に乗っているとして、その馬の動きが間違っていることに気付くと、フェンスに着くまで馬をチェックし続けるはずだ。吹いてるときというのは、そんな感じなんだ」

「演奏するとき、徹底した完成というのは目指していない。不完全なんだ。演奏がハイになった瞬間、他の誰かが完成させてくれるよう余地を残しておきたい。ただし、誰かが入れるような、いまだ! といった完璧なタイミングを作ると、誰も入ってこないものだ。計画なんてものは裏切られるんだ! 特に、多くの時間を費やしたときにな」

「もし歌っているのなら、ラーラーラーと歌っている奴がいれば、他のメンバーは、そうじゃない、ドゥードゥードゥーだと入っていけるんだ。けど俺は歌わない。俺はトランペットを吹かなくちゃいけないから、他のメンバーがうまくできていないと、それが永遠のように思えてね。聴き返すと、くそっ、長すぎた、と思うのさ」

「いまのバンドにいるサックスのボブ・バーグに、この間も話してたんだ。『ボブ、正しい音を探しまわるんじゃない』。いくつかの曲のなかで、奴がひたすら吹いて、キーを探しまわることがある。キーはすでにそこにあるのに! 俺は『ボブ、弾きはじめたら、他の奴らが残したものを終わらせるんだ。終わらせるまでやるな。正しい音を見つけようとしても、見つからない。フラット・ファイブ? 俺は嫌いだ』」

「その後すぐ空港に向かうとき、ボブは『やあマイルス』と言うから、俺は『こっちにこい、ボブ。気分はどうだ』と言ったさ」

彼の目は突き刺すようである。マイルスは厳格な男だ。

トニー・ウィリアムスウェイン・ショーター

「なんでも長い間やりすぎると、消耗してしまうか、興味をなくしてしまう。プレイするときはリズムに気を配らないといけない。他のメンバーに頼ってはダメなんだ。