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2008-09-28
■[政治]中山国交大臣の発言について
中山国土交通大臣の無価値というよりもっとひどい何かというほかない発言、たとえば学力テストの成績と地域ごとの日教組の「強さ」がどう相関するかについては、私はあまり興味がない。彼の的外れな戦後教育批判もどっかで読んだような内容だし、政治家としての言語能力を疑わせるに十分な「単一民族」発言*1もまあ、私が和人だからかもしれないけど、「えっと、何度目?」という感想しか持たない。ただし、成田空港問題と「ゴネ得」については少し触れておく。
住民の根強い反対もあり整備が遅れる成田空港。今後の施策、整備の考え方を問われ「ごね得というか戦後教育が悪かったと思いますが、公共の精神というか公のためにはある程度は自分を犠牲にしてでも捨ててもというのが無くて、なかなか空港拡張もできなかった」と、住民の対応を批判した。
http://www.asahi.com/politics/update/0925/TKY200809250311.html
三里塚闘争は、途中で新左翼セクトが入り込んだことばかり強調される傾向にあるが、もともとは農民の自律的な反対運動だった。じゃあ農民はどこから来たのか。大部分は満蒙開拓団員、つまり国が約束した「王道楽土」建設のために海を渡り、すべてを失って帰ってきた人たちだった。それに加えて終戦時本土にいたために帰るべき郷里を失った沖縄出身者がいた。この時期、深刻な食糧不足と外地からの大量復員によってもたらされた極端な雇用不足に悩んだ政府は、昭和20年11月9日「緊急開拓事業実施要領」を閣議決定した。「終戦後ノ食糧事情及復員ニ伴フ新農村建設ノ要請ニ即応シ大規模ナル開墾、干拓及土地改良事業ヲ実施シ以テ食糧ノ自給化ヲ図ルト共ニ離職セル工員、軍人其ノ他ノ者ノ帰農ヲ促進」することが目的だった。三里塚の開拓の場合、同地に存在した御料牧場を開放して開拓がスタートした。すべてを失った人たちが、それでも、いやそれゆえに全力で邁進した農業がうまく行きかけたとき、空港建設計画が農民たちの前に突然降って湧いた。これで話が拗れないと思うほうがどうかしている。しかしそれが「ゴネ得」を狙ったものだと、大臣はいう。「ブルータスは高潔な男だ」
国策で人生を棒に振って、もう一度国策に従ってやり直しを図った人たちは、国策に従って土地を差し出して「公のためにはある程度は自分を犠牲にしてでも捨て」なければならなかったらしい。事前交渉どころか説明すら存在せず、補償内容まで未定の状態で計画が発表されたとしても、それに反対するのは「公共の精神」に欠ける振る舞いだと信じているなら、中山大臣の「公共」という言葉は、おそらく現代日本のいかなる辞書にもその典拠を求めることができない概念である。ひょっとしたら、中国共産党幹部とだったら話が合うかもしれないが。
(追記)
試みにWikipediaで三里塚闘争で検索したらおおよそ似たようなことが書いてあった。虚脱。虚脱したついでにふっと思い出したのだけれども、この問題に以前言及していた。
三里塚闘争は高度経済成長における(政策主導の)労働人口の移動とセットだといっても良いのかもね。
- 1257 http://b.hatena.ne.jp/hotentry
- 1221 http://blog.livedoor.jp/anews24/archives/605413.html
- 1084 http://b.hatena.ne.jp/
- 932 http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4GGIH_jaJP216JP216&q=中山 発言
- 849 http://d.hatena.ne.jp/
- 673 http://ariel.s8.xrea.com/
- 460 http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20080927/p1
- 375 http://ariel.s8.xrea.com/index.htm
- 321 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/Tez/20080928/p1
- 308 http://blog.livedoor.jp/anews24/archives/605567.html