はてなダイアリーが選ぶ名盤百選。
「百選」ていうくらいだから、これから70人は名盤を紹介していくと思いますが、多分これからいくら続こうと、絶対に誰も名盤として挙げないだろう一枚を、偶然とはいえ、折角参加させていただく以上、敢えて僕はここに紹介したいと思います。
と言うわけで、僕が紹介するのはB'zの「Friends II」です。ああっ、帰らないで!せめて読んで!
- 「Friends II」 / B'z(ASIN:B00005F5BA)
'92年に出した「FRIENDS」というストーリー仕立てになっているミニアルバムの「続編」という“てい”で、'96年にリリースしたミニアルバム、それがこの「Friends II」であります。「続編」と言っても、繋がっているのはタイトルと表題曲のみで、内容は全く無関係でありますが。
'94年に「The 7th Blues」というHR/HMやブルース趣味全開のアルバムを出し、前年'95年に「LOOSE」という妙にポップなアルバムをリリースしたB'zがリリースしたこの作品は、前作までの作風を全く引き継いでいない、何で今、こんなもの出すんだ?、と謎が謎を呼ぶ作品となりました。
というのも、この作品は、多分世間一般のB'zイメージであろう、ギターギャンギャンも無く、ヴォーカルのシャウトも殆ど無く、ついでに短パンも無く、一貫してしっとりとした、ジャズのような(こんなこと書くと、ジャズ愛好家の皆さんに袋叩きにされる気がしますが)静かな作風となっております。
まず、ギターは殆どクリーントーンで、歪み加工は殆どされておりません。そして、そのギターよりも、ピアノやストリングス、フルートと言った楽器群の方が前に出ている。そう書けば、「しっとりとした」の内容もなんとなく想像していただけるかと思います。
そんな雰囲気が極まっているのがM-4の「BABY MOON」。歌詞はともかく、サウンドはシンバルの「しゃん・しゃん」という音が響き、ワウの効いたギターが鳴り、ピアノがメロディを弾くという、どこかのBAR(イメージ)で演奏しているかのような雰囲気。多分、怒る人は怒るような曲だと思います。
ところで、このアルバムには、ハイライトが二カ所あります。
ひとつめが、M-3「傷心」。阿呆みたいに後ろ向きな歌詞を後押しする、ワウの効いたギターリフと、流麗なフレーズをひたすら弾くピアノ、そしてひとり力強くなるドラム。それは感情の嫌になるくらいの吐露の表現であって、アルバムのテンションを一度、高い位置へと持ち上げています。
そして、「BABY MOON」、インストの「sasanqua 〜冬の陽」、アルバム最もポップな「ある密かな恋を」経て、ラストナンバー「きみをつれて」でアルバムは最大のピークを迎えます。
そのピークを演出する、ふたつめにしてアルバム最大のハイライトが、「きみをつれて」のラストで展開される、松本孝弘によるギターソロ。難しいテクを用いているわけでも、奇を衒っている訳でもなく、そこではただひたすら、感情そのものが連続的なフレーズとなって表れています。ギターの持つ力をこのフレーズに、心の底から感じることが出来ました。ギターソロは個人的に、B'z史上、最強のソロだと思っております。
そのギターソロの後、ピアノのリプライズのようなフレーズによって、このアルバムは幕を閉じます。
B'z=金、B'z=パクリ、B'z=内容が無い、B'z=下世話。色んなイメージはあろうかと思いますし(未だにキーワード登録されないし)、そうなる理由も痛いほど分かっています。ただ、それでも僕は、情けない盲目気味のファンでありますから、この機会に推したいのです。それだけの良作だと思うから。
どう思っていても良い、ただ、ギターに憧れたり、ギターに感動したことがある人には、出来ることならアルバムごと聴いて欲しい。それが嫌ならこの「Friends II」、最後の「きみをつれて」だけでもいい。それがダメなら、最後の2分だけだっていい。聴いて欲しい。そして、ほんの少しで良いから見直して欲しい。
気持ち悪い盲目ファンの戯れ言でありますが、素直にそう思っています、と書いて、この辺で終わりにしたいと思います。読んでくれた方、もし居たら、有り難う御座います。
無駄に長くなってすいませんでした。
僕の次は、説明不要、「まったりCafe」を運営しているid:naubooさんです。メール出すとき、滅茶苦茶緊張しました……。快諾、有り難う御座いました。宜しくお願いします。
宣伝・其之四。
今夜の「Music Station」、「FUN」に出るって。
僕は「気分は上々」観なければ。
今日はMOK Radio。
そして明日は「仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」公開。
大丈夫だろうか……。