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2018-06-21

「ゲンロン8 ゲームの時代」の間違いの指摘

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 「ゲンロン8 ゲームの時代」、少なくとも、冒頭部の共同討議「メディアミックスからパチンコへ」は無理のある内容です。それについて、具体的な指摘を求める声がありましたので、以下、クリティカルなものに絞ってまとめました。公正を期すため、この原稿は「ゲンロン友の会公式アカウント」(https://twitter.com/genroninfo)にも送ります。



 株式会社ゲンロン御中


 岡和田晃と申します。 「ゲンロン8 ゲームの時代」所収の共同討議の具体的な間違い、代表的なものを指摘します。

 「出版とゲームが交差したJRPG」(https://genron-tomonokai.com/genron8sp/no1/)の章で、東浩紀氏は、「なぜ北米ではJRPGのような「物語的」で「文学的」なゲームが生み出されなかったのか(……)日本のメディアミックスはそもそもが出版社が主導です。メディアミックスがゲームのコンテンツを支配していたというのは、つまりある時期まで「出版の想像力」がコンテンツを支配していたということです。(……)けれどそんな環境は北米にはなかった。」と述べています。

 これは明確な間違いです。

 そもそも、世界初のRPGであり、『ウルティマ』や『ウィザードリィ』等のコンピュータRPGへ規範を提供した『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の発売元・TSR社は、「JRPG」の誕生のはるか前から、ゲームを出版という形で提示していました。

 それ以前、シミュレーション・ウォーゲームも多くは出版という形で流通しており、そのようなスタイルが定着していました。

 英語圏のSF文壇やファンダムとも、長らく相互に影響関係があります。

 『ドラゴンランス』をはじめ、小説などとの自覚的連動も早い段階から進められており、「そんな環境は北米にはなかった」という断言には、控えめに言っても無理があります。もちろん、TSR社だけではなく、世界で2番めのRPG『トンネルズ&トロールズ』を出したフライング・バッファロー社をはじめ、多くの他社が同様の試みを行っております。

 ゆえに、そもそも北米で作られた段階からRPGは「物語的」で「文学的」な作品が多数あります。そして、こうした試みは、コンピュータRPGの歴史を語るうえで切り離すことはできません。

 以上は、私自身が「SFマガジン」2018年6月号(早川書房)の「『恐怖の墓所』のその先へ」などの原稿で長らく書いてきたことでもありますが、公正を期すため、拙稿以外の代表的な典拠を以下にあげます。英語文献・日本語文献を双方提示します。

・Appelcline,Shannon 『Designers & Dragons』(Evil Hat Productions,2015)

・Peterson,Jon『Playing at the World』(Unreason Press,2012)

・Schick, Lawrence『Heroic Worlds』(Prometheus Books,1991)

・高梨俊一ほか『パラノイア非史1984-2016 および パラノイアに至るRPG の歴史 1974-1984』(CompNodes、2016)

・マイケル・ウィットワー『最初のRPGを作った男 ゲイリー・ガイギャックス』(ボーンデジタル、邦訳2016)

・ブラッド・キングほか『ダンジョンズ&ドリーマーズ』(ソフトバンククリエイティブ、邦訳2003)

・多摩豊『次世代RPGはこーなる!』(電撃ゲーム文庫、1995)

 北米におけるゲーム出版史を無視し、「JRPGは純粋なゲーム史から出てきたものではなく、ゲームと出版が交差する場所から生まれたハイブリッドなジャンル」と言い張ることはできません。

 そもそも「JRPG」に限らず、「RPG」自体のルーツが「ゲームと出版が交差する場所から生れたハイブリッドなジャンル」だからです。

 このように歴史的前提が間違っているにも関わらず、「今日の共同討議の結論は出た気がするな(笑)」と話を進めるため、以後、「JRPG」に関する東氏のコメントが、少なからず見当外れなものになっています。

 「テーブルトークRPG」と「文学」や他メディアとの関係史を綴り、また関連した翻訳・創作・批評に携わる者として、学術や社会批評の装いをもった商業媒体で上記のような事実誤認が流布されるのは看過できず、具体的な指摘とさせていただきました。


 2018年6月21日 岡和田晃


※2018年6月23日 一部の誤記を訂正しました。また、ピンと来ない方のために解説しますと、今回「ゲンロン8」の共同討議で東浩紀氏が述べていたことは、「夏目漱石の小説はイギリス文学に影響を受けていない。イギリスに出版環境がなく「文学」と呼べるほどの小説も生まれなかった。文学は日本で発展して、価値を得た」みたいなレベルです。さらに言えば、見る人が見ればわかると思いますが、「TRPG業界人が身内を守るためになんか言っている」というアングルを作られないため、言及文献を調整しています。

2016-08-26

『霧に橋を架ける』文庫版

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 東京創元社さんから、キジ・ジョンスン『霧に橋を架ける』(三角和代訳)の文庫版をご恵贈いただきました。年間ベストに投票したことありますが、もっと広い読者に読まれてしかるべきですね、やはり。

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2016-06-20

岡和田が『虐殺器官』読書会で参加者の声を無視した、というデマについて

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 Twitter上にて“岡和田が自分の主催した『虐殺器官』読書会で参加者の声を圧殺し、「自分なりの伊藤計劃論を書きたかったから無視した」との開き直った理由づけをしていた”という趣旨の発言が流れていると、心配した友人が私に教えてくれました。

 しかしながら、そもそもの話、岡和田はこれまで『虐殺器官』の読書会を主催したことはなく、むろん、流布されているような行為や発言を行った事実もありません。

 批評に携わる者としてデマゴギーの拡散には強く抗議するとともに、その旨を文章として書き記しておきます。

 (2016年6月20日 岡和田晃)

2015-12-09

藤田直哉氏の発言に関して

| 藤田直哉氏の発言に関して - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト を含むブックマーク 藤田直哉氏の発言に関して - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト のブックマークコメント

 藤田直哉氏が2015年12月8日付けのTwitter上での発言(https://twitter.com/naoya_fujita/status/674026006043201536)で、「岡和田晃はぼくに盗作疑惑をでっちあげ、出版社に対して連載を終了させるように迫った。」と述べています。

 この件に関してですが、岡和田晃は、文筆に携わる者として道義にもとる行為をしてはおりません。また、それによって「出版社に対して連載を終了させるように迫った」事実は存在しません。


 2015年12月9日 岡和田晃


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 2015年12月10日追記:上記のツィートを掲載していたTogetterのまとめ記事「【日本SF作家クラブのトラブル話は終わっていなかった】藤田直哉さんによる実名を含めた爆弾発言が投下される」(http://togetter.com/li/91004)が、「利用規約に基づき非公開」となりました(23:50確認)。私が最後に確認した時点でPV数は35000を超えており、多大な迷惑を被っておりましたので、Togetter事務局の賢明なる対応に感謝します。

2015-03-26

砂澤陣氏のブログ「後進民族アイヌ」の著作権侵害と誹謗中傷に抗議します

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 砂澤陣氏が、自身の運営するブログ「後進民族アイヌ」における2015年3月26日のエントリ「東京新聞・林啓太とジャーナリスト岡和田晃達の腐臭・其の壱」にて、岡和田晃が東京新聞(2015年3月23日夕刊)に寄せた「アイヌ民族否定論の背景」記事の全文を、写真という形で、こちらに断りなく誰にでも見られる具合に違法なアップロードをしています。

 のみならず、「正義の味方を演じたい偽善記者と自称ジャーナリスト」、「自分達が正義と思い込めば、それが嘘であろうが出まかせであろうがルールを無視してでも正義の代弁者を演出したいらしい。」などと、無根拠な誹謗中傷を行っています。


・後進民族アイヌ、2015年3月26日のエントリ「東京新聞・林啓太とジャーナリスト岡和田晃達の腐臭・其の壱」

http://koushinminzoku.blog117.fc2.com/blog-entry-343.html#cm


 新聞著作権協議会が明示しているように、新聞記事には著作権が働いており、とりわけ「後進民族アイヌ」でなされているような誹謗中傷のために無断で使われるのは、許されるものではありません。

 さらには、岡和田晃は当該ブログ記事のタイトルおよび本文にあるような「ジャーナリスト」と「自称」したことは一度もなく(記事内のプロフィールでもそのような肩書は用いられていません)、加えて砂澤陣氏はTwitterでは、私を「東京新聞の記者」と言っています。このように支離滅裂なので、そもそも記事をまともに読めていない(読んでいない)と指摘されても、やむをえないでしょう。実際の「後進民族アイヌ」内での批判とされるものについても、「何ら取材をせず」、「欠片も取材せずに」などと書くだけで、まるで具体的な根拠を伴わず、誹謗中傷の域を出るものではありません。

 また、別に難癖をつけられている部分について、東京新聞の「アイヌ民族否定論の背景」の記事内で個人名を伏せているのは、媒体の意向によるものだと、2015年3月24日の時点で私は明記しています

 

 以上の理由により、岡和田晃は砂澤陣氏および「後進民族アイヌ」の著作権侵害と誹謗中傷に強く抗議します。


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 2015年3月26日

 岡和田晃

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追記1:同エントリで、非公開の「本名」が無断で(かつ、中途半端に)暴露されている香山リカ氏のツィートも、参考にご紹介しておきます。


追記2:問題点がFC2事務局に認められ、当該エントリごと削除されました(3/26、17:32確認)。拡散いただいた皆さん、ありがとうございました。


追記3:全文転載を除いて記事が再度アップされたようです(3/27、9:10確認)。しかし、砂澤陣氏と「後進民族アイヌ」が著作権を侵害し誹謗中傷を行なったことが認められた、という事実は確かに残りました。