2011-05-02
■[REVIEW][NOVEL][金城一紀][★★★★★] 映画篇
- 作者: 金城一紀
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/06/25
- メディア: 文庫
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先生……映画が見たいです……。
素晴らしい。
本当に、この人は表情豊かな物語を紡ぐなあ。
登場する五つの物語は「ローマの休日」でひとつにリンクしているのだけれど、そのひとつひとつに様々な感情が呼び起こされる。
最後の「愛の泉」は、金城一紀を今まで追ってきたファンならば、見ていて安心出来る(笑)疾走感を感じるはずだ。
読む手が止まらないとは、まさにこのこと。
もはや何も言うまい。黙って本著を手に取って欲しい。名作。
2011-04-28
■[REVIEW][NOVEL][柴村仁][★★] プシュケの涙
- 作者: 柴村仁,也
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 文庫
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世界は優しくなんかない。――だから私たちはあがくのだ。
煽りの通り、と言えばそれまでなのですが……。
正直に言って、期待していました。
帯に「有川浩氏推薦!」と書いてあるものですから、最近、阪急電車を読み終えた身としては気になります。
表紙も美しいですね。目を惹くイラストです。
胸を踊らせながら、ページを捲りました。
序盤の序盤、とも言える、最初数十ページまでは面白かった。
しかしながら、話のキーパーソン、由良が出てきてからが呆れる程につまらない。
登場するキャラクターが、動機が、酷く薄っぺらく見える。
リアリティを感じることがなく、あくまで、それっぽい「切ない演出」をしてみたかったのかな、と勘ぐらせる出来。
テンプレとも言えそうな、らしいキャラクターたちに、感情移入をさせるだけの筆力が見受けられませんでした。
また、逆にそのあっさりした部分を評価したいのであれば、全体的に描写力が不足していると言い換えることが出来ると思います。
構成は、二部に分れているあたり面白いと思うのですが……。如何せん、内容が予測出来るレベルで非常に残念だった。
後から気付いたのですが、この作品は元々電撃文庫から出ているライトノベルだったんですね。
テーマがライトノベルにあまり見られない、というだけであって、文章力等は分相応レベル。
Amazon等のレビューを見てみると、何故ここまで評価されているのか、自分にはさっぱり分かりません。
2011-04-25
■[REVIEW][NOVEL][宮部みゆき][★★★★] パーフェクト・ブルー
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1992/12
- メディア: 文庫
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『尊敬しても、憧れてもいなかった。ただ、兄貴が好きだった。大好きだった。それだけだよ』
兄弟っていいなあ、と思いました。
宮部みゆきさんは、僕の大好きな作家さんです。
自分は中学生の頃からファンで、彼女の現代ミステリとして刊行されている書籍をよく読んでいました。
時代小説は苦手なんですよね……。いつか読んでみたいと思っているのですが。
久しぶりの宮部本だったのですが、ちょっとばかし前に古本屋で今作を見つけて、状態もよく手頃な値段なので購入しました。
今作は彼女の長編処女作。
今までに読もう読もうと思っていて、なかなか手が出なかった。
改めて読んでみると、この描写力は新人離れしているよなあと感じました。これが1989年に書かれた書籍なのかと。
この作品が出た時点で、ある程度宮部みゆきは完成しているという印象を受けました。
視点が犬、というのも一風変って面白い。
流石にツッコミどころが一つも無いかと言われれば、首を傾げかねませんが。
色々なキャラクターや背景が交差して、最終的に一本に繋がる快感に関して、当時から彼女はプロフェッショナル。
最後のオチは腑に落ちない、というより少し無理があるような気もしましたが、十分楽しめました。
個人的には英雄の書を早く読みたいので文庫落ちを(ry
ブレイブ・ストーリーのようなファンタジーも彼女の持ち味を発揮出来る舞台だと思う。
■[REVIEW][NOVEL][三雲岳斗][Gユウスケ][★★★] ダンタリアンの書架 1
- 作者: 三雲岳斗,Gユウスケ
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/01
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『我は問う、汝は人なりや?』
厨二病がなんだと言うのだ!面白ければそれでええのや!
Gユウスケさんの描かれた表紙に一目惚れ。表紙買い。
結果から言えば、なかなかに面白い。
お話が、各短編として楽しめるので気が楽というのもある。
ミステリとしては楽しめない。オチがわりと簡単に読める。
ただ、お話自体が面白くないわけではなく、舞台や設定でワクワクさせてくれる要素が多い。
自分には珍しく、続きを買ってみようと素直に思えるようなライトノベルでした。
2011-04-16
■[REVIEW][NOVEL][森見登美彦][★★★★★] 有頂天家族
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/08/05
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『面白きことは良きことなり!』
もりみー、一生付いていきますぜ
本当に面白い本を書くなあ。森見登美彦。
序盤は相変わらずの森見節にげんなりするかもしれないけれども、ちょっと待ってほしい。
というよりも、登場人物の名前が最初取っ付きにくいんだよなあ。時代小説チック。
主人公はそもそも人間ですらない、と言っても人間以上に人間らしい狸なのだけれども(笑)
それでもって、いちいち設定が面白い(「次兄は蛙になった」だとか)
中盤になると、ようやく周辺の事情が飲み込めるようになってくるのですが、そこからが面白い!
もりみーワールド全開ですよ。他の著作に関連したキーワードが出てくるのは素直に嬉しい(詭弁論部やら偽電気ブランだとか)
この方の作品を読む度に、京都に精通した人が羨ましくなる! より一層作品に愛着を持てるだろうから。
そして怒涛の展開へ。どんちゃん騒ぎは、そのあたり、お得意の、だ(笑)
まさに、阿呆の血のしからしむるところ、だろう。
しかしながら、読む終わってみると、あれだけ伏線を張り巡らせておきながら、
終盤になって、あっという間に終わってしまったという印象が拭えないんですよね。
締切りギリギリになって急いて書き上げたのだろうか、などと無粋な憶測を繰り出していたのだけれど、
今しがた小耳に挟んだ話によると、どうやら第二部(続編)が執筆されているらしい。
それを考えると、今から楽しみでならない!
僕は、文庫落ちしてから小説を買う人なので、それがいつになるのか伺い知れないのが悲しくはあるけれど……。
■[REVIEW][NOVEL][西尾維新][★★★★] クビキリサイクル
- 作者: 西尾維新
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/04/15
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『戯言だよなぁ……』
ほぁー
前々から興味があって、「貴方は何故、化物語は読んで戯言は読まないの」と自問自答していたのですが、この度ようやくその悩みを解消出来ました。
端的に感想を述べると、よく分かりません。
というのも、伏線らしきものはたくさん見受けられるので、シリーズ全体を通して読めば何か掴めるとは思うのだけれども、
今作だけ読んで「はい!凄く面白かったでしょう?」と言われても、正直なところ「うーん」と首を傾げる出来でした。
読んでいて感じたのは、話そのものよりも、キャラクタ同士の掛け合いをメインとして読んだ方が面白そうだということ。
そのあたりは脈々と化物語に通じているんだなあと思いました。
作中に出てくるトリックも、想定内の驚き。
ただ、最後にアッサリ終わるわけではないのが嬉しい。一波乱あるんですよね。
その終わり方には好感が持てました。続編に期待しています。
語り口調は案外気にならずに読めました。やっぱり本家は違うな、と。
2011-04-09
■[REVIEW][NOVEL][萬屋直人][★★★★] 旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。
- 作者: 萬屋直人,方密
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2008/03/10
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『でもね。僕は君が一緒に居るなら、どこに行くのでも構わないよ』
タイトル改訂:イケメン少年と暴虐少女
表紙の雰囲気がとても素敵だと思いました。
タイトルもとても素敵だと思いました。
この二点に着目してもらいたい。内容が、そのままです。
「パッケージから大体想像した通りのものが出てきました」的な(AV的な意味で
雰囲気がよく出ている。
文章もあっさり気味で好ましい。
青春を見せ付けられたい人向け。
筆者の作品って、これだけなんでしょうか。探しても見つからないのですが。
2011-04-08
■[REVIEW][NOVEL][有川浩][★★★★★] 阪急電車
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/08/05
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ほっこり胸キュンの傑作長篇小説
この「ほっこり」という言葉が、本当にピッタリ。
自分のローカルな路線が舞台ということで元より気になっていたのだけれど、有川浩には(誠勝手な偏見だが)あまり良いイメージが無かった。
というのも執筆している著書を見ると、ライトノベル作家のようにも思えるけれども文芸にも位置づけされうる作品もあって、
僕は読む段階で「ライトノベル」と「一般文芸」とを違う意識の下に置いているので、この手の作家は扱いに困るんですよね。
本来切り離すべきものではないかもしれないし、
そもそもがその二つを分つボーダーラインなんてものを自分の中で確立しているわけでもないのだけれども、
予め「心構え」を以て読まなければ本質を取り間違える、ないし存分に楽しむことが出来ないと自分で思い込んでいるワケです。
話が逸れました。
いやね、それでもって、よくよく読んでみると、読み易い。
文章がすんなり頭に入ってくる類の読み易さ。
連作短編集という形を取っているからかもしれません。
一つ一つの物語が、目を閉じて一息入れた後、ふと目を逸らしてしまったその先にも確かに繋がっているんですよね。
僕はエピローグや登場人物の「その後」なんてものが大好きで、わくわくしてきます。
両の指にも満たない数駅を運ばれる間に紡がれる、人間と人間の僅かなやりとりが各々のキャラクターに影響を与えていく群像劇。
通学中、阪急電車に揺られながら本著を読み終えたとき、温かい気持ちになりました。
2011-04-04
■[REVIEW][COMIC][水上悟志][★★★★★] 惑星のさみだれ 1-10(完)
- 作者: 水上悟志
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2006/01/27
- メディア: コミック
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- 作者: 水上悟志
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2010/11/30
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『こうして… ぼく達は少し 大人になった』
言葉がない。
これは名作も名作。
よくぞ、ここまで上手く纏められたなと。
少年漫画のお手本として、まず挙げられるべき作品だと思う。
伏線の回収の上手さが半端ない。もの凄くスマート。
そして、笑いあり、涙あり、熱い展開あり。
少年漫画にありがちな、冗長な展開を垂々と引き伸ばすだけの作品が多い中で、ひと際輝いている。
良い作品と出会えました。
■[REVIEW][COMIC][めいびい][★★★] 黄昏乙女×アムネジア 1-4
- 作者: めいびい
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2009/08/22
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黄昏乙女×アムネジア(4) (ガンガンコミックスJOKER)
- 作者: めいびい
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2011/01/22
- メディア: コミック
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『だってわたし 旧校舎の幽霊だもの』
夕子さんのエロす^^
めいびいさんと言えば、イメージにあるのは成人向けコミック。
そして、そのイメージ通りエロい!
だが、エロいだけじゃあない。
可愛い!(ヒロインの夕子さん
1巻から4巻まで読んで浮かんだ感想が、それ。
この方の描かれる絵は綺麗なのだけれど、読み辛さが拭えないんですよね。
だからか、お話も悪くないし、言いたいことも分かるのだけれど、キャラクターに感情移入が出来ない。
4巻にして、ついに佳境へ……と思ったけれど、このまま垂々と続けそうだなあ。
■[REVIEW][NOVEL][竹宮ゆゆこ][駒都えーじ][★★★★★] ゴールデンタイム2 答えはYES
- 作者: 竹宮ゆゆこ,駒都えーじ
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/03/10
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『……もうやめていい?』
万里は、嫌いになれない主人公です。
前巻に引き続き、面白い。
大してストーリーとして展開があるシーンでなくても、つい惹き込まれるのは筆者の力なんだろうと思う。
大学生活がストーリーの基板なのだけれど、結構リアルなんだよなあ。
コンパの雰囲気も、よく描かれている。
前半はスローテンポな具合に、万里と香子周りの日常が緻密に描写されていて、
終盤は万里の様々な鬱憤がついに爆発。それでもって、お話がついに動き出した模様。
各キャラクターの内面が垣間見えるので面白い。
ただ、リンダの話は、やはりキーパーソンなのであろう、あまり詳しくは書かれていなかったので次巻以降に期待。
やっぱり、ああいうキャラって現実にはブラックですよね……。夢を返せー!
2011-03-29
■[REVIEW][GAME][R-18][S.M.L][★★★★] Re:(アールイーコロン)
『頼むよ神様……俺……死にたくねぇよ……』
シリアスな場面よりも、笑えるシーンの方が印象に残っているゲーム。
主人公の友人がおバカな二人というのは、ごくありがちなパターンなのかもしれませんが、
型に嵌っていてなお、楽しめたので問題なし。これぞ王道(?)
主人公はここぞという時にカッコイイし、メインヒロインの二人共すごく可愛い。太眉フェチに目覚めたかもしれません。
ふと気疲れして頭を使わずにプレイしたいときに、オススメ出来るかも。
ただプレイ時間は結構短いので、これをフルプライスで買った人には低評価を付けられるかも。
今ではダウンロード販売で3k程で買えるので、余裕があるようなら是非。
主人公の名前、格好良すぎるだろ……。
2011-03-26
■[REVIEW][NOVEL][竹宮ゆゆこ][駒都えーじ][★★★★★] ゴールデンタイム 1 春にしてブラックアウト
- 作者: 竹宮ゆゆこ,駒都えーじ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/09/10
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『――今の俺が死んだみたいに消え去るのをさ、望んでいるってわかるじゃん』
久しぶりに好感の持てる主人公!
読んでいてふと思ったのが、竹宮ゆゆこの文体はこんなだったか?ということ。
崩れている、というかライトノベルらしくなっている。
自分は比較対象として田村くんしか読んだことがないので、あまり信憑性はないんですけども。
そんな疑問を頭に抱えながら読み進めていたのだけれど、そんなことはどうでもよくなった。
面白い。断然面白い。
一部ではライトノベルらしくないという意見もあるみたいだけれど、そのせいか自分にはピッタリだった。
大学というフィールドが、今まさに自分の置かれている状況と同じだからかもしれない。まさにツボを押されている感じ。
とらドラ!(アニメのみ視聴)のような展開なのかと思っていたのだけれども、それとも違う。
ラストの人間関係が縮図のように描かれたシーンは、今後の展開において十分な期待を読者に持たせたと思う。
■[REVIEW][GAME][R-18][ALcotハニカム][おるごぅる][★★★★] リアル妹がいる大泉くんのばあい
『妹とエッチするゲームばっかり…笑えないでしょ、実の妹からしたら…』
イケメンは全てにおいて赦されるということか……。
美紀ルートでは単に「エロいな!」という感想しか覚えなかったのだけれども、
次に麻衣ルートで「悪くないんじゃないか」という感想になり、
最後の栞ルートでは「えがった!えがった!」という感じになりました。
主人公がチート性能すぎるけれど、不快なキャラではなくて良かったかな。
なんだろう。
特に話が良かったというわけでもないのだけれど、シナリオの纏め方が凄く上手い。
そして最後のクレジット後の演出がニクい。
特別好きな作品だったというわけではないのだけれど、心に残る作品にはなりそうです。
リアル妹がいる某友人に是非プレイさせたい作品。
2011-03-25
■[REVIEW][GAME][ニトロプラス][★★★★★] STEINS;GATE
- 出版社/メーカー: ニトロプラス
- 発売日: 2010/08/26
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『これがシュタインズゲートの選択だよ』
序盤は凄く面白い。
これは前作のカオスヘッドにも通じるところがあるのだけれども、
様々な謎や非日常が次第に垣間見える展開は、ゾクゾクして先が気になって仕方が無い。
今作をプレイしてまず一番に評価したいのが、この部分です。
けれども、中盤の個人ルートに入り始めるあたりで展開が冗長に思えてくる。
正直なところ、個人ルートで必要だったのは、紅莉栖、まゆりの二人ぐらい(あえて言うなら鈴羽も
そんなこんなで、また竜頭蛇尾で終わるのかと思っていたら、TRUEで盛り返した。
あのクレジットからの入りはニクいなあ。
中盤から終盤にかけて、やや先の読める展開があったのが残念ですが、概ね面白かったです。
ただ、期待しすぎるのは注意。自分もそのクチです。

