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この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ

森見登美彦日誌RSS

2018年10月10日

[] 登美彦氏、岩井圭也氏と対談する

 

 ようやく『熱帯』という悪夢的迷宮から脱出して、少しはノンビリできるかと思っていたが、『熱帯』を書いている間「知らんぷり」してきた幾つもの用件が押し寄せてきて登美彦氏を取りかこんでいる。なんだかずっと慌ただしい気分なのである。

 責任者はどこか。


 先日、森見登美彦氏は狸谷山不動院を訪ねてトークイベントを行った。「護摩祈祷」によって始まるという不思議なイベントで、たいへん貴重な経験であった。狸谷山不動院の皆様、売店の皆様、そして長い石段をのぼってご参加いただいた皆様に御礼を申し上げます。


 


 今年のフロンティア文学賞を受賞された岩井圭也氏と京都にて対談をした。

 その模様は「野性時代」10月号に掲載されている。

 受賞作『永遠についての証明』は選考委員三人の意見が一致した久しぶりの受賞作である。

 ところで登美彦氏は、「数学者」という存在に昔から憧れてきた。「小説家」とは「すごく近いような」「とても遠いような」不思議な距離感があるからにちがいない。『永遠についての証明』を読んでいると、なんだかそういうカッコイイ「数学者」を疑似体験しているような気持ちになれて嬉しいのである。

 岩井圭也氏の今後の御活躍を祈るものである。

 

 

永遠についての証明

永遠についての証明

2018年08月16日

[] 映画「ペンギン・ハイウェイ」公開


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 映画「ペンギン・ハイウェイ」が8月17日から公開される。


 登美彦氏は断固として主張する。

 「このような映画こそ夏に観に行くべきである!」

 この映画を劇場で観ることができる夏はもう二度とこない。


 できるものなら登美彦氏もスケジュールに余裕をもってこの日を迎え、映画の売り上げに貢献すべく、朝から晩まで映画館に立て籠もりたいところであった。しかし昨年から死闘を繰り広げてきた自分史上最大の怪作『熱帯』がようやく完成を迎えつつある今日、涙を呑んで書斎に立て籠もらねばならない。登美彦氏はこの机上から映画「ペンギン・ハイウェイ」の活躍を祈るものだ。


 ところで登美彦氏の父親は、以前からずっと『ペンギン・ハイウェイ』こそ登美彦氏の最高傑作であると主張してはばからず、出版から八年経った今日、こうして『ペンギン・ハイウェイ』が注目を浴びる機会を得たことについて、「やはり俺の目は正しかったのだ」と鼻高々である。そして「観客動員に貢献するために映画は毎日観に行く」と豪語している。


 原作をまだ読んでいない人はこの機会にぜひ手にとっていただきたい。映画を観る前に読んでも、観た後に読んでも、きっと楽しいはずである(と登美彦氏は主張している)。

 

 

 


 また公式読本なるものも発売された。

 登美彦氏のエッセイ、インタビュー、アオヤマ君を主人公とした短編「郵便少年」も収録されている。

 こちらもぜひよろしくお願いいたします。


 

ペンギン・ハイウェイ 公式読本

ペンギン・ハイウェイ 公式読本

2018年06月22日

太陽の塔』マンガ連載開始


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 森見登美彦氏のデビュー作が、十五年の時を超えてマンガになることになった。描く人は、かしのこおりさん。

 22日発売の「モーニング・ツー」より。

 何卒よろしくお願いいたします。

2018年06月15日

 

 ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

 

 映画「ペンギン・ハイウェイ」が完成した。

 これまでにも経験のあることだが、森見登美彦氏は自作の映像化に馴染むまで時間がかかる。現在、登美彦氏は映画「ペンギン・ハイウェイ」を繰り返し見て、自分を馴染ませている最中である。詳細な感想を述べるのは慎むべきであろう。

 とにかく登美彦氏は呆れた。

 「よくこんなガムシャラな映画を実現したなあ!」

 原作への愛が眩しかった。

 あまりの眩しさに灰になりそうだった。

 そして予想どおり登美彦氏はひとり涙したのである。

 映画「ペンギン・ハイウェイ」は今夏八月十七日全国ロードショーである。

 なにとぞ宜しくお願いいたします。


 公式サイト http://penguin-highway.com/


 この機会に『ペンギン・ハイウェイ』が角川つばさ文庫にも入るという。コミック版も七月に刊行される模様である。

 こちらも宜しくお願いいたします。


 


 

2018年06月11日

 六月八日の記述についての反省文。


 筆者があんなふうに無用の反論を書いてしまったのは、学生時代の登美彦氏のみっともなさや情けなさ、哀しみや煩悶、それらの陰影と切り離せない愛すべき事柄の一切が、「モテモテであった」という一言のもとに切って捨てられるように思われたからである。

 登美彦氏は自身の学生時代の実感に対して、過剰な「愛憎の念」を抱いている。無闇に四畳半小説を書いてしまったことへの当然の報いであろう。だからこそ「自分の青春はそんなものではなかった」とうるさく言いたくなるのだ。

 しかし、登美彦氏の個人的事情や感慨、拘泥するその微妙なニュアンスなんぞ、他人にはなんの意味も持たない。

 あのように衝動的な文章を書くことは、当日誌の運用方針に反している。そういうわけで六月八日の記述は削除させていただきたいと思う。できるだけ努力しているのだが、それでも数年に一度、筆者はかくのごとき恥ずべき失敗を執りおこなう。

 読者の皆様のお許しを願うものである。

 

 というようなことを、連載小説「シャーロック・ホームズの凱旋」最終回をようやく書き上げ、憎むべき締切地獄から解放された今日、登美彦氏はじっくりと考えたわけである。

 中央公論新社「小説BOC」は次号をもっていったん終了となる。デビュー以来十五年、登美彦氏がその背中を追いかけてきた(つもりの)伊坂幸太郎氏との初対談も収録される。

 手に取っていただければ幸甚である。

 何卒よろしくお願いします。

 https://www.amazon.co.jp/dp/4120051021/