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この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ

森見登美彦日誌RSS

2015年07月19日

[] 「ジェイ・ノベル」 8月号

 

 

月刊J-novel2015年8月号

月刊J-novel2015年8月号


 特集「商店街ラプソディ」において、森見登美彦氏が文章を書いている。



 商店街は異世界へ通じるトンネルである。

 昔からどうもそんな気がしてならないのだが、「国境の長い商店街を抜けると雪国であった」というような、正真正銘ファンタスティックな経験はまだない。

 先日、知人と焼き肉を食べる約束をして、久しぶりに鶴橋を訪れた――


2015年07月17日

[] 登美彦氏、ビジットする。

 

 雨降り、暑い、ということもあって、

 森見登美彦氏は現在あらゆることに対して無気力になりつつある。

 ところが八月の終わりには次のような行事が予定されているのだ。


 (募集は終了しました)

 オーサー・ビジット校外編 作者と語ろう!

 「森見登美彦さんを迎えて」

 http://www.jpic.or.jp/reading/teens/2015/07/16/103030.html


 登美彦氏は呟く。

 「その日までにはきっとやる気に満ち溢れた男になる、その日までには――」

 果てしてそんなことが可能であろうか。これまでの人生で登美彦氏がやる気に満ち溢れていた期間はほとんどないというのに。

2015年06月18日

[] 小説トリッパー2015/6/30号(朝日新聞出版


 小説 TRIPPER (トリッパー) 2015年6/30号 創刊20周年記念号 [雑誌]


 森見登美彦氏の短編「廿世紀ホテル」が掲載されている。

 大正時代の京都を舞台にした短いお話である。


 奈良の天を覆う梅雨空のもと、登美彦氏は鬱々とした日々を送っている。

 そもそも「梅雨大好き!超愛してる!」という人物は多くないかもしれないが、登美彦氏も梅雨のことはあまり好ましく思っていない。彼が梅雨をきらう最大の理由は、大気に充満した湿気にそそのかされた毛髪が反乱をくわだてることである。登美彦氏も三十路半ばとなって、毛髪の戦略的撤退は着実に進行中であるが、それでもなお若かりし日の栄光を忘れられない一群の暴れん坊たちが梅雨空に向かって立ち上がり、天然巻き毛の本領を発揮する。

 「じつにウザイ。おとなしくしろ!」

 登美彦氏はそんなことを呟きつつ、髪をぐいぐい引っ張る。

 引っ張っても毛髪の性根が治るわけもなく、彼らの頭皮からの離脱を早めるというのに――。

2015年06月03日

[] 「日本文学100年の名作」 第10巻 (新潮文庫


 日本文学100年の名作第10巻 2004-2013 バタフライ和文タイプ事務所 (新潮文庫)


 森見登美彦氏の短編「宵山姉妹」が収録されている。

 1914年から、短編小説によって日本の百年を辿るというシリーズの一冊である。

 (※「宵山姉妹」は『宵山万華鏡』のうちの一篇)

 

 「日本文学100年の名作」という立派なシリーズタイトルゆえに、当日誌で紹介すると、まるで登美彦氏の作品を「名作だ!」と主張しているかのように見え、筆者としてはいささか困る。たしかに登美彦氏にとって我が子は可愛いものであって、書斎内部において「やい、名作」と小声で呼びかけるのにためらいはないようだが、それは親バカな親が我が子を見て「この子はひょっとして天才かも……末は博士か大臣かも」と夢想するのと同じことなのである。とはいえ、このシリーズに「宵山姉妹」がおさめられたことによって、登美彦氏がいささか得意になったこともまた否定しがたい事実である。親というものは、モウどうしようもない。


 登美彦氏の作品はともかくとして、他にもさまざまな小説が収められている。

 手にとっていただければ幸甚である。

2015年04月24日

[] お詫びと訂正


 有頂天家族 二代目の帰朝


 『有頂天家族 二代目の帰朝』をお持ちの方は、p.71を開いていただきたい。

 「南禅寺東山の山懐にある曹洞宗古刹である」

 という文章がある。

 これは誤りであり、南禅寺臨済宗である。

 「臨済宗大本山南禅寺

 http://www.nanzen.net/about.html

 よりにもよって南禅寺の宗派を書き間違えるなど、いくら「狸が語り手の小説」といえども申し訳ないことであり、これも登美彦氏の無知と不注意に起因する。「狸穴があったら入りたい」とはこのことである。

 ここにお詫びして、増刷等の機会には必ず修正いたします。