先日、森見登美彦氏は狸谷山不動院を訪ねてトークイベントを行った。「護摩祈祷」によって始まるという不思議なイベントで、たいへん貴重な経験であった。
狸谷山不動院の皆様、売店の皆様、そして長い石段をのぼってご参加いただいた皆様に御礼を申し上げます。
そしてまた登美彦氏は、今年のフロンティア文学賞を受賞された岩井圭也氏と京都にて対談をした。その模様は「野性時代」10月号に掲載されている。『永遠についての証明』は選考委員三人の意見が一致した久しぶりの受賞作である。
登美彦氏は「数学者」という存在に昔から憧れてきた。「小説家」とは「すごく近いような」「とても遠いような」不思議な距離感があるからにちがいない。『永遠についての証明』を読んでいると、なんだかそういうカッコイイ「数学者」を疑似体験しているような気持ちになれて嬉しいのである。
岩井圭也氏の今後の御活躍を祈るものである。
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ようやく『熱帯』という悪夢的迷宮から脱出して、少しはノンビリできるかと思っていたが、『熱帯』を書いている間「知らんぷり」してきた幾つもの用件が押し寄せてきて登美彦氏を取りかこんでいる。なんだかずっと慌ただしい気分なのである。
責任者はどこか。