2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

登美彦氏、いささか凹む

森見登美彦氏は、一月半ばから書き進めていた書き物をひとまず書き上げてはみたものの、まったく予想していなかったことにマジメなものになってしまったので、地下室の隅に三角座りをして凹んでいる模様。似合わぬマジメなものを書いてしまった時、氏はたい…

登美彦氏、一月の終わりを迎える

森見登美彦氏は多くの人と同じように、一月の終わりを迎えつつある。 二○○六年の十二分の一は早くも過ぎ去った。 「諸君、ここで胸に手を当てて己に問うてみよ。二○○六年に成し遂げるべき事柄の十二分の一を、諸君はすでに成したであろうか。一月に成し遂げ…

登美彦氏、歌う

森見登美彦氏は難航しながら、戦友に影響されて考えた自作の歌を歌った。 「25の夜」 小説の原稿と壁ばかり見てる俺マンションの地下の隅猥褻な夢を見てるどうにも苦手な締切やぶりたい京都駅からすぐそば 編集者がやって来れば逃げ場もないしゃがんでかた…

登美彦氏、闇鍋する

森見登美彦氏は京都の某雑居ビルの一角において、ついに闇鍋を敢行した模様である。 投入された具材に関する詳細は、公表を差し控える。 当初は参加者たちの(この期に及んで大人げない)大人の配慮もあって、昆布だしをベースにした無難な味わいであった。…

登美彦氏、早めに眠らんと欲す

登美彦氏は呟いている。 「我は人なり、寝ようとす。寝ることだけは飽きぬなり」

登美彦氏、巨像を目指す

森見登美彦氏は「ワンダと巨像」をやりだした模様。当初は己の内なる暴力衝動を抑えかね、愛馬アグロを弓で射るなどの悪行三昧であったが、慧眼の氏はやがてゲーム本来の目的を鋭く見抜き、とりあえず巨像を求めて大いなる旅に出た。

登美彦氏、東へ

登美彦氏は、気に入った形にまとまらない書き物に嫌気がさしたので、ぶらりと地下室を抜け出し、地下鉄東西線に乗りこんだ。 「とりあえず東へ行こう。なむなむ!」と氏は呻いた。 「三条京阪の次が京都市役所前で、その次が烏丸御池だ。二条城前で、二条で…

登美彦氏、逆境に立ち向かう

森見登美彦氏はつねに鍛錬をおこたらない。 己を鍛えるためには、つねに逆境にその身を置くことが必要だ。キビシイ逆境に立ち向かってこそ、ふぬけた魂は錬磨され、美しく強くなる。内なる充実は外貌に変革をもたらし、ひいては麗しい女人たちに神経が衰弱す…

登美彦氏、難航しつづける

登美彦氏はやはり難航し、座礁し、座礁した船の舳先に仏頂面であぐらをかき、とりあえずキセルで一服やりながら、小説の神の助けを待っている模様である。そうやって天啓の訪れを待っている間、氏はDVDを観たりした。 そして恐ろしく遅ればせながら、ウル…

 登美彦氏、また難航しだす

森見登美彦氏は書き物をしているが、また難航しだした模様。 「どうしたことか。新しく書きだすたびに、書き方を忘れてしまう。ようやく書き方を思い出したと思う頃には書き終わるのだ」 登美彦氏は独りでぶつぶつ嘆いている。 その仕事の合間、登美彦氏は、…

「ユリイカ」2月号(1月28日?発売予定)

「四畳半国開拓史」 余が流刑になった当時、この地には絶えて住む者もなく、畳は腐りかけふにゃふにゃの不毛の大地であった。余は開拓者たらんと意気込み、乙女の柔肌のようにやわらかすぎる畳を、我と我が身を打ちつけて押し固め、ダビデ像の胸板なみに固い…

 登美彦氏、編集者と密談を行う

森見登美彦氏は、東京からやってきた編集者二名と密談した模様である。 うち一名は初対面であったため、氏は常日頃のいかなる高飛車な乙女のハートをも鷲づかみして放さない融通無碍な語りを発揮せずに終わった。氏は初対面の人をわけへだてなく苦手とする。…

登美彦氏動向(1/12)

△森見登美彦氏は幼い頃の自分の写真を眺めていたが、そのあまりの愛くるしさに涙を浮かべ、「一体どこで何を間違ったのであろう」と自問してみたが、自問してみたにすぎない△登美彦氏は恋文の代筆屋で生計を立てるという一計を案じたが、案じてみたにすぎな…

 登美彦氏、上機嫌を味わう。

森見登美彦氏は上機嫌であった。 あまりにも上機嫌であったので、その上機嫌をよりいっそう深く味わうために、氏は上機嫌である理由をメモに書いた。 ・昨年から書いていた短編が本日をもって一件落着した。 ・登美彦式時間管理法を発明した。 ・地下室の大…

 登美彦氏、戦友と会談を行う。

昨深夜、登美彦氏は画期的な登美彦式時間管理法を考案することに成功した模様。その結果寝過ごし、三連休最後の成人の日をあらかた棒に振ることにも成功した。「これで今年は恋も仕事もばっちりである」と興奮して、明け方まで眠れなかったためである。 登美…

登美彦氏、ハリーポッターを観る。

登美彦氏は「ハリーポッターと炎のゴブレット」を観た模様。 前回までの話をどんどん忘れてゆくので、氏は登場人物に馴染むのに四苦八苦したという。「ロード・オブ・ザ・リング」の際にも同じ苦悩を味わったと、氏は告白した。 「王の帰還を観る頃には、な…

 登美彦氏、飲む。

夜。 森見登美彦氏はアゼルバイジャン出身の紳士に誘われて、お酒を飲みに出かけた。アゼルバイジャンがどこにあるのか、氏は知らない。アゼルバイジャン氏は、江南で買ったというマウンテンバイクにまたがって颯爽と現れた。アゼルバイジャン氏はそのマウン…

登美彦氏、正月を厳粛に満喫する

登美彦氏は郷里へ戻り、相棒の柴犬「小梅」とともに寝正月を満喫した模様である。 登美彦氏は二○○六年を実り多き年とするために、二○○五年になした数々の事柄を整理し、二○○六年になすべき事柄を一覧表にしなければならぬと決意していたが、寝るのに忙しくて…