「そして父になる」

そして父になる

  • NHK-BSで3月12日放送。是枝裕和監督。2013年。
  • 古典的な設定とステレオタイプなキャラクターで製作の意図がよく分からない。タイトルも安直では。
  • 交換を決断するに至るプロセスなどの肝心な部分の描写が足りていないのか、気持ちが動かされることもない。
  • 参考文献としてエンドロールに記載されていたノンフィクション、奥野修司「ねじれた絆-赤ちゃん取り違え事件の十七年-」は面白そう。

「レコード・コレクターズ5月号」

レコード・コレクターズ 2024年5月号

  • メモ
  • Ahmad Jamal「Count 'Em 88」
  • Ahmad Jamal「Ahmad Jamal Trio Volume IV」
  • Ahmad Jamal「Portfolio of Ahmad Jamal」
  • Ahmad Jamal「Happy Moods」
  • Ahmad Jamal Trio「At the Pershing, Vol. 2」
  • Ahmad Jamal Quintet「Listen to the Ahmad Jamal Quintet
  • Ahmad Jamal「Ahmad Jamal at the Blackhawk」
  • Various Artists「Congo Funk! - Sound Madness from the Shores of the Mighty Congo River (Kinshasa​/​Brazzaville 1969​-​1982)」

「ペギー・スーの結婚」

ペギー・スーの結婚 (字幕版)

山本周五郎「青べか物語」

青べか物語 (新潮文庫)

  • 図書館活用。玉袋筋太郎の紹介やイナダシュンスケの言及で興味を持って。
  • 猥雑でカラフルで生々しく、そこはかとなく哀しくて、とても良い。
  • 「おわりに」「三十年後」の雰囲気の変わり方に面食らったものの、あとがきを読んで納得。
  • 山本周五郎が浦安に住んだのは1928~1929年(26歳頃)。精神的にも経済的にも苦しい時期(「山本周五郎の浦安での生活は惨憺たるものであったらしい」)。「青べか物語」が発表されたのが1960~1961年(58歳頃)。
  • 功成り名を遂げた山本周五郎が振り返る青春時代。沢木耕太郎曰く「青春の救済」。サウダーヂ。

西川恵「ワインと外交」

ワインと外交(新潮新書)

  • 図書館活用。唐津行の際に読了。
  • 為末大の「会社の人との飲み会は残業だと感じる人は、ぜひ『ワインと外交』を読んでほしい。人間は動物であり、動物は食を共にすることに大きな意味があることがわかります」というポストがきっかけでしたが、そういう本ではないような。
  • 饗宴外交夜話といった内容ですが、平板で奥行きがなく面白味に欠ける印象。
  • 皇室外交による日蘭関係の改善を描いた第3章「オランダ女王のガッツポーズ」は印象に残った。

「選択4月号」

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  • ギャングに乗っ取られたハイチ-まるで世紀末「暴力映画」の世界
  • インドは民主主義国なのか-モディ「宗教過激主義」の暗闇
  • 「麻生・茂木連合」の勝算-裏金政局「政権奪取」への密謀
  • 「六月解散」岸田の大博打-反体勢力との「冷たい攻防戦」
  • 政界スキャン(470)「秘書政治の権化」森喜朗の終幕
  • 官邸漂流「栗生官房副長官」の大罪-霞が関を統率できない「小役人」
  • 日本株はまだ「割高」ではない-苦節三十年を経て迎えた「普通」
  • 仁義なき「企業買収時代」の幕開け-日本資本市場も「弱肉強食」が定着
  • 政策保有株は「絶対悪」なのか-地方銀行が抱える「特別な事情」
  • 海運「再混乱」は長く深刻に-スエズパナマ「複合危機」の行方
  • シリーズ企業研究:日本製鉄-米社買収提案で堕ちる地獄
  • 経済安保情報法案の危うい盲点-国会議員「除外規定」でザル法

丸山健二「水の家族」

水の家族

  • 三浦しをんの絶賛を目にして購入してあったもの。
  • 曰く「『水の家族』は文章の力のみで、人々の営み、ひとの心に湧き起こるありとあらゆる感情と物思い、この世のうつくしく醜い情景をすべて描ききり、終盤ではついに宇宙規模で魂の解放を実現してみせる。小説表現の極致を追求した大傑作で、何度読んでも胸打たれ、ひれ伏さずにはいられない。登場人物全員、どこか過剰というか、常識や規範からはずれた部分があって、ほのかなユーモアと痛切さを纏いながら生き生きと躍動しているのも、『この小説が大好きだ!』と叫びたくなる一因だ」、「中学生の頃に読んだ『水の家族』という作品ですね。その頃って思春期特有の、どうでもいいことでモヤモヤ悩んだりすることがありますよね。坂口安吾泉鏡花も面白かったけれど、そのモヤモヤに答えてくれるものじゃなかったんです。まあ、時代が違うってこともありますけれど。でも、この『水の家族』は答えてくれた。そうか小説ってこういうものなんだ、と感じましたね」、「それまでは物事には何であれ理由や意味があると思っていたけど、そうとは限らず、だけど意味のないことが悪いわけじゃないと理解を得たんですね」。
  • 題材もスタイルもあまり好みではなく苦戦しながらの読了。