3(+2)年ぶりの駄文 悪あがきその5-2

多分これでシリーズ最終回。
その5ではいまいち耐性の良くないASUS GTX760 DirectCUIIの動作クロックを上げてみたり下げてみたりとやっていましたが、今回ZOTAC GTX1080 Miniに載せ替えました。

SE-200PCI改をなるべく手間を掛けずに延命させるにあたり、半年ごとのアップデートでドライバ周りの挙動が変化するWindows10にアップグレードする気はなく、Windows8.1がドライバサポートされないGeForce RTX系と最近のRADEON系は選択肢から除外。設計の古いケースで3.5インチドライブベイと干渉するためボード長260mm程度が搭載できる限界で、最近主流のボード長270mm以上のモデルは大々的な板金加工をしないと載らないので検討対象から除外、所謂ITXサイズのショート基盤+シングルファンモデルも常用OCを想定した際の冷却能力に不安があるため除外。定格出力700Wの電源で世代の古い4コアXeonをOCしており、TDP250WのGTX1080Tiは電源容量が不足する懸念がある(しかも中古品の流通量が少なく価格も高い)ためこれも除外。
最近登場したTuring世代のコアを積むGTX1660Tiは整数演算と浮動小数点演算の並列実行が可能になるなどアーキテクチャの効率化が見て取れ、当初これに載せ替えようかと値段を色々見ていたのですが、GTX1660Tiの新品価格と変わらない値段でより実装トランジスタ数が多く演算能力の高いGTX1080が中古で出回っていることに気づいてしまい、ヤフオクでマイニング崩れではなく状態が良さそうなものを探して購入しました。

ASUS GTX760 DirectCUII(ボード長約220mm)と比較し、ZOTAC GTX1080 Mini(ボード長約210mm)は僅かに短くなっていますが、冷却ファンの大径化が効いているのかTDP170WのGTX760よりもTDP180WのGTX1080の方がAfterburner読みのGPU温度は同一のファンコントロールプロファイルでは僅かに低くなるようです。(但しケース吸気ファンのフィルタ清掃を同時に行っているためそちらの影響が大きい可能性も。)
CPUが足を引っ張ってしまうのでベンチマークソフトのスコアの上がり方はまちまちですが、ざっくり2.5~3倍程度のフレームレートが出ている感じ。

今回はvBIOSが弄りにくいPascal世代なのでBIOSレベルでのOCはやらずにAfterburnerに丸投げ。

というか、OC ScannerってTuring必須かと思ったらPascalでも普通に使えるのね・・・GPUコアは1クリックでOCプロファイルできちゃいました。VRAMも+500MHzから100MHzずつ上乗せしてFireStrike走らせてみたけど結局+1000MHzで特にエラーもグリッチも出ずに走っちゃってます・・・->その後VRAMクロック1段ずつベンチマークを走らせ、レイテンシが緩む手前(?)でスコアが+1000MHzとほぼ変わらない+740MHzで常用してます。

これ以上は延命するにも色々無理があり、次は半端な延命ではなくシステム構成の全更新になるのでできるだけ先延ばししたい所(笑)

PCM2704C USB DAC

CMI8787-HG2PCI改を搭載していた家族用PCの更新計画に先立ち、古いPCIスロットに依存しない音源を制作しましたとりま、はんだ付けしたかった。

今回購入・組み立てたのは、bispaで委託頒布されていたnabeさんのPCM2704DAC USB-DACキット Ver1.4です。*1

原典からの変更箇所は、キット付属のアルミ電解コンデンサニチコンHN 6.3V820uF)6箇所をOS-CON SEPC 6.3V1000uFに、またnabeさんのサイトの回路改善情報の項に記載のある"R12と並列"*2にOS-CON SEPC 12V100uFを追加した総SEPC仕様です。
キットの標準構成と比較するとやや物量投入路線ですが、音質面以外にも耐久性を重視しアルミ電解コンデンサを排除*3しました。
DCオフセットが大きいようであれば出力カップリングにしようとニチコンMUSE ES 50V4.7uFも事前に用意していたのですが、テスタで計測したところRch1.9mV/Lch1.7mVのオフセットに収まっていたのでここは原典に習いジャンパとしています。
チップコンのはんだ付けがチョー下手っぴなのは見なかったことにしてくださぃ・・・

エージング状態での1発目の音出しですが、CMI8787-HG2PCI改の代わりにEdifier R1800改に接続して鳴らしてみたところ、、、駄耳に設置条件の悪いSPの組み合わせでぶっちゃけ違いがイマイチわからない。明確な音質改善もないけど悪化もない、これはSPがボトルネックになっている?

そこでプリメインアンプA-924のTAPE1にSE-200PCI LTD改を、TAPE2にPCM2704DAC USB-DACキットを接続し、ほぼ同時に同じサンプリングレート44.1kHzの音源を2系統で再生しセレクタで切り替えて*4聴き比べてみましたが、SE-200改の方が楽器それぞれの音の質感やヴォーカルの艶は優れている・締まったスピード感のある低音ながら重低音領域までしっかり鳴らしきっている印象、PCM2704キットはDC直結が効いているのか音の透明感は僅かに優れる・乾いたストレートな鳴り方をする・重低音領域は僅かに甘い印象。S/Nや歪み、解像度などは常識的な音量で聞く限り大きな差は感じられず、総合的にはSE-200PCI LTD改の方がより好ましく感じられました。
PCM2704キットのLPFを構成するLT1363と、SE-200改のVLSCを構成するLT1364は回路数が違うだけで基本的に同じオペアンプICなのですが、テスタ計測値+3.8/-3.9Vで駆動されるPCM2704キットより、PCIスロットから+12/-12Vの供給が受けられるSE-200改の方が電源電圧分だけ有利だった感じでしょうか。

作業中のBGM等に長く普段使いしたかった、ハイレゾ対応は必須ではなかったので、必要十分以上の高音質が確保されており、USBバスパワー動作・USB Audio Class 1.0対応でドライバを気にせず使える手軽さも含めバランスの良いキットだと思います。
CMI8787-HG2PCIは購入タイミング的にある程度覚悟はしていたもののあまり長く使うことができなかったので、今度のDACは長く使えることを期待しつつ。しばらくはエージングがてら色々鳴らして楽しみます。

//脱線ネタですが、ルーペ付LEDアームライトおすすめ。老眼な母のミシン作業にとオーム電機エルズームをちょっと前に購入したのですが、チップコンのハンダ不良が大変良く見えます(笑)

*1:自分が購入したものがVer1.4最後の1個だったようです。その後出力LPFがオペアンプレスに改良されたVer2.0に切り替わっています。

*2:基板上にCxとして実装用スルーホールが用意されています。

*3:ニチコンHNの105℃2000時間に対しOS-CON SEPCは105℃5000時間の耐久性が謳われています。

*4:スピーカーから再生される音圧レベルをある程度揃えるために、SE-200改では量子化bit数16bitの音源をWinampでボリューム31%に設定・32bit出力しているのに対し、PCM2704キットはbit by bitで出力しているので、厳密にはSE-200改がハードウェアのダイナミックレンジを使い切れていないやや不利な条件ですが、アナログアンプのボリュームを調整するよりは純粋に音源の比較試聴ができているんじゃないかなと。

一応…

絶賛放置中な本「めもおきば」ですが、はてなダイアリーのサービス終了に伴い、はてなブログへ移行するだけ移行しました。
過去の誤字脱字誤解もまるごとエクスポート・インポートしているので(役に立つかどうかはともかく)内容は閲覧可能状態を維持しています。
そこまでやる気も出なかったのでデザインも公式テーマから選んで特にカスタマイズもしていません。*1
またはてな記法の仕様が一部異なるため、サイト内リンクが切れていたりもしかしたら表示がおかしくなっていたりする箇所もあるかもしれませんがご了承ください。(修正はしない予定です比較的最近の記事で目についたところだけ修正しましたが漏れがあるかもしれません)
今後の記事更新があるのかも甚だ疑問ですが、気が向いたらまた何か投下するかもしないかも。

*1:とか言いつつ幅とフォントサイズだけちょっといじったw

SE-200PCI LTD改 '17ver


NO-PCI改造用にOS-CONを調達した際、SE-200PCI LTD改造用のOS-CONも同時に購入しました。
今回載せ換えたのは、DACとVLSC回路の電源部のコンデンサで、音声信号出力アナログ段の電源安定度向上が狙いです。
具体的には、

  • VLSC回路を構成するオペアンプの電源部
    "LTDの象徴"UTSJ 16V 470uF x4発から容量重視でOS-CON SEPF 16V 1000uF x4発へ
  • DAC DVDD(デジタル段電源)
    OS-CON SP 16V 270uFからよりESRが低く容量の大きなOS-CON SEPC 16V 470uFへ
  • DAC AVDD(アナログ段電源)ピン直近の何故か空きパターンになっている箇所
    パナECQV 50V 0.22uFを追加
  • DAC AVDD/AVDDL/AVDDR(アナログ段電源)
    UTSP 25V 220uFからOS-CON SEPC 16V 220uFへ
  • DAC VMIDL/VMIDR(アナログ出力中点用)
    UTSP 50V 100uFからOS-CON SEPC 6.3V 470uFへ
続きを読む

NO-PCI

一体いつの話をしているんだとツッコまれそうなネタですが、2017年9月の話です。
以前購入して取ってあった、とかではなく、2017年8月末に未使用だけど中古扱いみたいなどっかのデッドストックっぽいものを購入、即改造wしました。

"ノイズ低減"を謳うNO-PCIですが、副次的な効果でサウンドボードにいい影響が出てくれればまぁラッキーなのですが、今回の導入の主目的はそこではなく、OC時の電力負荷変動に対する電源電圧の安定度向上です。

で、素直なLTD化をするには有機半導体タイプのOS-CONなんてちょうどいい容量耐圧のものがそうそう入手できる状況でもないので、もう少し今風の(?)OS-CONにゴッソリ載せ換えました。
PCIスロットに供給される電源の内、-12V/+12VにはSEPFの16V 1000uF、5VとIOPWR(これも結局は5V)にはSEPCの16V 470uF、3.3VにはSEPCの6.3V 1500uFです。
12Vの1000uF2発と5Vの470uF3発はパラ積みで元々低いESRを更に下げる効果も期待できます。OS-CONじゃなくてニッケミPSCとかにしても良かったんですが、千石のニッケミより秋月のOS-CONの方が値段が安かったので。。。
またLTDでは積セラ?が載っている箇所にはマルツで売っているケース型プラスチックフィルムコンデンサ100V 1uFを搭載。店頭在庫でロットが混在していたようで、印字もケース形状も違うのが2種類ですがまぁ中身は大差ないでしょう。
LTDと同じ積セラにしなかったのは、特性に優れる高分子固体電解コンデンサと積セラをパラで積んだ場合、反共振して(PC的には)肝心の数MHzあたりで逆にESRが悪化する場合があるようなのですが、この周波数特性の検証を事前にやる能力がなかった(爆)ため。隣にSE-200PCI LTDもいますし、ちょっとだけオーディオ的に欲を出したのもありますが。
LTDでも空きパターンのままになっている"C1"ですが、ブラケット経由でケース(≒GND)に接続されているボードのベタパターン部と、マザボのGNDに接続されているコンデンサGNDパターンの間にコンデンサを追加しようと思えばできる様になっています。が、ここは下手に接続するとGNDがループして余計なノイズを引き込む可能性があるので、オシロを使い慣れていてちゃんと検証ができる人以外は空きパターンのままにしておくのが無難かと思います。

ATX電源ユニットから離れた場所にある程度容量のある低ESRコンデンサを積むことで、電力負荷が変動した瞬間の電圧の落ち込みをある程度抑制できるんじゃないかという素人考えなのですが、どこまで効果があるのかは未知数。
BOINCの解析タスクやらゲームやらブラウザやらを立ち上げた瞬間の「ディスプレイドライバの応答停止と回復」が撲滅できれば成功ってことで・・・
Elfidelity?いえ、知らない子ですね。