ラルフ・ネーダー大統領候補誘拐さる!

TomoMachi2004-06-29

といっても、それはアメリカの新聞に連載されてるマンガ『ブーンドックス』での話(6/28/04付)。

主人公ヒューイの隣に住むトム・デュボアはブッシュ再選を防ぐため、再び第三党から立候補しようとしたラルフ・ネーダーを、拉致監禁してしまった。

トム わかってくれないか。ネーダーはまた民主党に行く票を持っていこうとしてるんだ。この前みたいに!
ヒューイ トム……アル・ゴアが負けたのはネーダーのせいじゃないよ。


ヒューイ ゴアが負けたのはフロリダ州務長官キャサリン・ハリスがデータ管理会社チョイスポイントを使って大統領選挙における5万8千人の票を無効にしたからだ。過去に刑事事件で有罪になったという理由でね。ところが後にそのうちの95パーセントの人は犯罪に関わったことなど一度もなかったことが判明した。つまり5万5千人は不当に公民権を侵害されたんだ。


トム ただ僕はブッシュが世界を破滅させるのを止めたいだけだ!
ヒューイ しかも、前科があるからって投票権を奪われていいわけがない……。


補足すると、フロリダ州知事はブッシュの弟で、
有罪者の名簿を使ってそれと類似したデータを持つ5万8千人の投票を無効にした。半数以上は黒人かヒスパニックだった。
つまり有色人種やマイノリティには民主党支持者が多いので、それを排除してブッシュを勝たせるため、このような違反行為を行ったのだ。
この殺された票は数え直されていないばかりか、大統領になったブッシュはHelp America Vote Actなる新法を作って、全米の州務長官に同じような票の排除ができる権限を与えてしまった。もちろん今年の選挙で自分が勝つためである。

くわしくはこの翻訳記事を参照。
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/05/by_.html


えー、id:boxmanさんからのお問い合わせがあったので最新の「ブーンドックス」について書きました。
ブーンドックス」のベスト集成「Right to be Hostile」を翻訳しました。
今のところ邦題はブーンドックス/ブッシュが最も恐れた小学生」になる予定です。
出版元は幻冬舎。発売は8月中を予定しています。予約できる状況になったらお知らせします。
序文はマイケル・ムーアの書き下ろしです。

ブーンドックス」が、どういうマンガなのかは過去の日記を参照ください。
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040324
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040325