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映画評論家町山智浩アメリカ日記

町山智浩の映画解説リストです。
現在約800本の映画が50音順に整理され、解説へのリンクが貼られています。
お探しの映画解説はたいていここで見つかると思います。


週刊文春の連載「言霊USA」はオンラインで読めます。


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町山智浩の映画塾2(101〜200)

町山智浩の映画塾3(201〜)


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ロフトプラスワンでタランティーノと公開飲み会(無修正)

2006-03-13 白人が黒人になり、黒人が白人になって生活する実験TV

TomoMachi2006-03-13

 アメリカのケーブルTV局「FX」開局以来の驚異的視聴率で全米400万人が見たといわれる新番組『Black. White.』。

 ハリウッド最新の特殊メイク技術で、白人一家を黒人一家に、黒人一家を白人一家に変身させ、違う人種としての生活を体験させるリアリティTVだ。

 

 実験台になる白人家族はカリフォルニアに住むワーゲル一家(右の写真)

 ブルーノ父さんは47歳の教師で、自分は黒人に対する差別意識がないと信じている。

 カーメン母さんは48歳だが、その年まで白人以外とはほとんど交流がない。

 一人娘のローズはブロンドでニキビに悩むどこにでもいる女子高生。


 黒人家族は人種差別の根強い南部ジョージアから来たスパークス一家

f:id:TomoMachi:20060314021329j:image

 ブライアン父さんは41歳で大卒のインテリだが人種差別を経験してきたという。

 レニー母さんは38歳でやはり大卒。この家族は中産階級だ。

 一人息子のニックはハンサムだが、内向的な少年。 


 彼らがまず特殊メイク(『パッション』でキリストの拷問を超リアルに再現したスタッフ)で異人種に変身する。

 ブルーノ父さんはハリー・ベラフォンテみたいに、カーメン母さんはレナ・ホーンみたいになって、完璧。

 特に娘のローズはパッとしない地味なルックスの白人娘だったのが黒人になったらなぜか目の覚めるような美少女になって本人も両親もビックリ。さっそく白人は絶対に足を踏み入れることができないサウスセントラルの黒人ゲットーに行ってみると、ナンパされまくり。


 いっぽう、ブライアンやレニーの白人のメイクには少々ムリがあると思う人もいるだろうが、息子のニックは完璧。

 黒人だった頃は非常に聡明そうで憂いを帯びたルックスだったのが、白人になると小生意気でチャラチャラしてナンパ小僧に見える。

 どっちにしろイケメンは肌の色と無関係にイケメンなんだがね。


 ブライアンさんは靴を買いに行くが、白人の店員が手取り足取り靴紐まで結んでくれるのでびっくり。

「黒人の頃は白人の店員が自分の足元にひざまずくなんて想像もしなかったぞ」

 ブライアンさんはロサンジェルスの白人しかいない高級住宅街のバーのバーテンに就職。客からこんな話を聞かされる。

「あんた、この町は初めてかい? ここはLA周辺でもう最後の白人の砦だ。他はメキシコ人だのアジア人だのに侵食されちまってどうしようもない。このあたりは犯罪はほとんどゼロなんだ。なにしろ黒人が一人も住んでないからな。子供を育てるには最高の環境だよ」

 怒っていいのか、どうしていいのかわからないブライアン父さん。

 まだ第一回目が放送されただけで、この後どうなるか全然わからないが、苦労するのは白人のほうだろう。

 レニー母さんがこう言う。

「私たちマイノリティは社会で生きていくために、あなたがたマジョリティの考えを学び、マネをし、合わせて生きています。

 でも、マジョリティは、マイノリティの考え方など理解しようと思ったことすらないでしょう」


公式サイトは↓

http://www.fxnetworks.com/shows/originals/blackwhite/main.html