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映画評論家町山智浩アメリカ日記

町山智浩の映画解説リストです。
現在約800本の映画が50音順に整理され、解説へのリンクが貼られています。
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ロフトプラスワンでタランティーノと公開飲み会(無修正)

2009-05-24 『ジーザス・キャンプ』後編のテッド・ハガードとは

TomoMachi2009-05-24

本日、5月24日(日)午後11時からTOKYO MXテレビで『ジーザス・キャンプ』の後編が放送されます。


スタッフは、コロラド・スプリングにある「全米福音派協会」を訪れ、

全米に3千万人の信者を持つ同協会のプレジデント、テッド・ハガードを取材します。

ハガードはブッシュ前大統領の導師でした。


ブッシュは毎週月曜日にホワイトハウスからハガードに電話して相談しており、それが政治に影響を与えていると批判されていた。

ブッシュがゲイ同士の結婚を憲法で禁じようとしたのはハガード牧師の影響だったといわれる。

2004年の選挙ではハガードたちが「ブッシュが落選したら、ゲイ同士も結婚できるようになってしまうし、人工中絶を法律で禁止することもできなくなるぞ」と福音派キリスト教徒たちを投票に動員し、数々の失政にもかかわらずブッシュを再選させた。


ハガード牧師はこの映画のなかのテレビ説教でも激しくゲイを批判する。

「同性愛は罪だ!

 聖書にそう書いてある!」

 ハガード牧師は観客を指差して言う。

「君が昨夜、何をしたか知っているぞ!

 神様は何でもお見通しだ!

 百万円くれたら奥さんには黙っててやってもいいぞ(笑)」

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この人、『ダーティ・ハリー』のスコルピオ(アンディ・ロビンソン)に顔がそっくりだ。


『ジーザス・キャンプ』が公開された2006年、ハガードは男性のマッサージ師と三年にわたる肉体関係があったことが発覚。プレジデントを辞職した。

 その後に行われた中間選挙では、ハガード牧師に対する幻滅、キリスト教保守の政治的指導者ジェリー・フォルウェルの死などが原因で、福音派は投票に動員されず、共和党は26年ぶりの大敗北を喫した。

 現在、ハガード牧師はゲイを「治療中」だそうだ。

 でも、いちおう、ブッシュとの肉体関係はなかったと思うよ!

2009-05-17 ブッシュを支えたキリスト教原理主義者洗脳キャンプ

TomoMachi2009-05-17

本日5月17日(日)午後11時から、「松嶋×町山 未公開映画を観るテレビ」で、

「ジーザス・キャンプ」が放送されます。

2004年の大統領選挙で、数々の失政にもかかわらずブッシュが再選された理由を、ブッシュの参謀カール・ローヴは「人工中絶と同性婚を憲法で禁じたいと願うキリスト教福音派がブッシュに投票してくれたからだ」と分析しています。

 福音派という宗派があるわけではなく、プロテスタントの各宗派にまたがって存在する原理主義的キリスト教徒のことです。バプティストやメソジストにも福音派と、そうでない伝統的なキリスト教徒がいます。

 福音派は、近代への反動として発生した信仰回帰運動(リバイバリズム)で始まった、比較的に歴史の浅いムーブメントです。

 福音派と他の普通のキリスト教徒を隔てるものは、本人が「福音派である」と宣言するかどうかですが、一般には、聖書の記述を事実として信じる、いわゆる聖書原理主義がその特徴とされます。

 つまり、神による天地創造、処女懐胎を事実と考え、同性愛や膣外射精(コンドーム含む)を罪とするわけです。


そんな福音派を取材したドキュメンタリー「ジーザス・キャンプ」は、

アカデミー最優秀ドキュメンタリー賞の候補になった傑作。

幼い頃からキリスト教原理主義に育て上げるサマー・キャンプを取材しますが、

最も過激で先鋭的なこのキャンプだけでなく、全米で8千万人以上(全人口の25パーセント以上)存在する福音派たちの生活をも見せていきます。

そして福音派の総本山である、コロラド・スプリングスの全米福音派協会での会長テッド・ハガードの反ゲイ説教も取材しています。


映画の中でラジオから盛んに「アメリカの政治権力をキリスト教徒の手に奪い返すんだ」と演説している人は、福音派の選挙動員と、過激化、政治への圧力を始めた「宗教右翼の父」ジェリー・フォルウェル師です。


幼い子供たちにブッシュを聖人として拝ませるシーン。

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