とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マンU3連覇 完璧な強さ

 先週はサッカー中継の録画を忘れたり、チャンネルを間違えたり、家族に奪われたりして、1ゲームも見ることができなかった。それでもどうしても見たかったこのゲームをようやく今朝見ることができた。
 結果はわかっていたし、アルシャービンのいるアーセナルがどんな抵抗をみせたかを見たいと思っていた。しかしそこで見たのは、結局、マンUの強さだった。それも完璧な強さ。
 キャリックフレッチャーにギグスを並べた中盤にテベスの1トップという布陣は守りを重視した構え。それでも開始早々、ギグスが引っ張る形でゴール前まで攻め上り、けっして守備一辺倒ではないところを強烈にアピール。その後、アーセナルもセスクを中心に押し返し、がっぷり四つに組んだ互角の展開。
 振り返れば、前半17分のキャリックからゴール前へのクロスにルーニーが飛び込んだヘディング・シュートが一番きれいな形でのチャンスだったかもしれない。アーセナルも30分に細かいパス回しからナスリがシュート。さらに44分にはアルシャービンからの丁寧な落しをナスリがミドルシュートするが、ファン・ペルシーに当たったボールはマンUの守備陣に引っかかった。全般的にアーセナルがボールを支配するが、マンUは堅い守備でチャンスらしいチャンスをつかませない。
 後半に入って雨が降り出し、エブラに対するチェックでセスクとナスリがイエローカードをもらうなど、やや不穏な雰囲気になるが、審判がうまくゲームをコントロール。ここはさすがプレミア、見事だ。
 後半13分に細かいパスからファン・ペルシー、サーニャとつないでアルシャービンからギブスが抜け出すがシュートならず。14分にはフレッチャーの飛び出しから中央で待つテベスにパスを送るもファビアンスキーが飛び出しシュートを打たせない。
 33分の雨にぬれた中でのC.ロナウドの惜しいFK、36分ソングからセスクに回したシュートはゴールポストを叩く。結局、アーセナルの抵抗をマンUの守備が落ち着いて対応し、見事零封。プレミア3連覇を11年ぶりにホーム・オールド・トラフォードで飾った。
 ファン・デル・サールの鉄壁の守りに、強さとうまさを兼ね備えたヴィディッチの守備。エバンスの成長。地味だがけっして漏らさないエブラ、オシェイの両サイドバック。中盤はキャリックが抑えてフレッチャーが機を見て飛び出す。ギグスが広くコート全体を見渡して効果的に抑え、また攻め上がる。もちろん、スコールズアンデルソンになっても、中盤の完璧な動きは全く変わらない。今日は1トップのテベスも前線からよくボールを追って相手の攻撃を遅らせ中盤以降の守備陣形を完璧なものとするし、ルーニーときたらゴールラインまで戻って守備をするかと思えば、超高速で最前線まで飛び出す。うまさも兼ね備えて、ここまで完璧・オールラウンドな選手は見たことない。もちろん、C.ロナウドの早さ、うまさ、センスも抜群。特にFKは圧巻。ベルバトフのうまさも光るし、パク・チソンの働きも見逃せない。
 攻撃力も光るが、守備力が抜群。それも全員が守備で手抜きをしないのがすごい。来週にはCLの決勝戦があるが、メッシやシャビ、エトウらが活躍するバルセロナ相手にどんなゲームを見せるのか。2連覇はあるのか。興味は尽きない。