とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパス第12節ベガルタ戦、0-4で完敗も前半は互角。闘莉王を上げて攻め手をなくす。

 第13節セレッソ戦はACLの日程の関係で金曜日のゲーム。残念ながら0-1で敗戦。ベガルタ戦の屈辱の0-4に続いて連敗。あいにくTV中継もなく、どんなゲームだったかわからない。その前のベガルタ戦の中継がスカパーで無料放送されていたので、遅まきながらベガルタ戦を観戦した。
 序盤は互角からグランパスがやや優勢の展開。11分には闘莉王のFKにボランチ起用の田口がヘディングシュート。16分にもダニルソンのFKをGK林がこぼしたところにケネディらが詰めるが、角田が一瞬早くクリアする。ベガルタも18分、赤嶺のポストプレーからリャン・ヨンギがクロスを入れると、関口が詰める。阿部が間一髪クリア。
 しかし19分、富田にタックルしたダニルソンが右ひざの内側を痛めてしまう。しばらくプレーを続けたが、ピッチに座り込み、23分に吉村と交代。25分、田口が大きく右サイドに開くと、玉田の落としからケネディとパス交換の末、スルーパスケネディが走り込みシュート。だが、枠を外す。
 吉村が交代後なかなかゲームに溶け込めない。トラップミスやパスミスが目立つ。すると38分、楢崎のゴールキックを左SB田村が拾い、赤嶺がドリブル。中にパスしたボールが隼磨に当たり、これがスルーパスになって関口が走り込む。シュートはいったんGK楢崎がセーブするも、こぼれ球に吉村がタイミングを合わせてクリアしようとしたところをリャン・ヨンギがかっさらってシュート。ベガルタらしい速い攻撃で先制点を挙げた。吉村が簡単に処理しておけばよかった。
 その後、グランパスが波状攻撃を仕掛けるが、ベガルタが守る。ロスタイムには吉村から角田がボールを奪い取り、赤嶺がシュート。闘莉王がブロックするが、直後のリャンのCKに赤嶺がファーで折り返すと、増川に当たりゴールに転がり込む。オウンゴール。前半終了間際に痛恨の追加点を献上してしまう。
 2点差を追いかけるグランパスは後半開始から田口に代えて金崎を投入。だが、ベガルタのプレスが速く、運動量が衰えない。4分、関口のクロスを赤嶺が落とし、リャン・ヨンギがシュート。ケネディがブロック。14分にはカウンターから関口がドリブル。戻しのパスを角田がミドルシュート。楢崎がナイスセーブを見せる。
 この後15分、早くもグランパスは3人目の交代。玉田に代えてダニエルを投入し、闘莉王を前線に上げる。17分には阿部のクロスに闘莉王がヘディングシュート。だが大きく外していった。
 玉田がいなくなり、藤本がボランチに下がって、グランパスは中盤でゲームを作る選手がいなくなる。阿部や金崎から長いボールが入るが、ベガルタがうまく守ってグランパスにチャンスを作らせない。すると33分、関口がミドルシュート。GK楢崎がナイスセーブ。
 ベガルタは29分、上本がケガで渡辺に交代すると、34分には赤嶺に代えて松下を投入。中盤を厚くし、いよいよグランパスにゲームを作らせない。さらに38分にはリャンに代えて太田を投入。すると42分、グランパスのFKからのカウンターで菅井が持ち上がる。最後は関口がシュート。GK楢崎がセーブして、ダニエルにパス。さらに闘莉王につないでドリブルで上がると、DFをかわしてGKを一対一からシュート。これをCB鎌田がライン上でブロック。そこから再びベガルタのカウンターが始まる。太田の長駆ドリブルから最後はウィルソンがシュート。ついにベガルタが3点目を入れる。
 45分には松下のCKに角田がヘディングシュート。楢崎がナイスセーブ。だがこぼれ球への反応が速い。菅井が走り込んで、隼磨の足元からシュート。決定的な4点目。0-4でベガルタが勝利した。
 グランパスも前半はけっして悪いゲームではなかったが、決定機を決められずにいるうち、逆にベガルタのカウンターの餌食になって惨敗を喫した。特に後半、玉田を下げて闘莉王を前線に上げてからは、中盤でゲームを作れず、ずるずると時間だけが過ぎていった。逆に松下、太田と中盤を厚くしたベガルタがダメ押し点を入れて、万事休す。今シーズン、劣勢から同様の選手交代とシステムチャンジを再三見せるが、機能した試しがない。逆に勝機を遠ざけているような気がする。この頑固さがストイコビッチ監督らしいとも言えるが、監督能力に対して疑問も感じる。29日ACLの結果次第ではストイコビッチ監督の進退問題にも発展しかねない。