とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ルールダービー、ドイツらしい厳しいプレスと素早い攻守の切り替え。内田も健闘したが、ドルトムントがシャルケを寄せ付けず圧勝。

 昨日は図書館から帰ってきたら、シャルケドルトムントルールダービーをやっていた。ナビスコ杯を見るつもりだったが、あまりにすばらしいサッカーの展開に思わず最初から見直してしまった。
 とにかく両チーム、速い寄せ、厳しいプレス、あっという間に取り囲んだと思ったら、すぐに攻守の切り替え。まさに今のブンデスリーガのサッカーを体現する戦いだ。9分にはCFレバンドフスキがヘッドで右SB内田をかわし、左SHロイスがシュート。もっとも2位ドルトムントの方が5位シャルケよりも寄せや攻守の切り替えは格段に速い。取り囲んでミスを誘い、奪うとすぐにショートカウンター。攻めに転じて人数をかけて上がっていく。ドルトムント・ペースでゲームは進む。
 そして14分、左SBコラシナツに右SBグロスクロイツがプレスをかけてボールを奪うと、前にパス。SHロイスがCHアオゴのプレスをギリギリでかわすと中で待つOHムヒタリャンがスルーパス。ロイスがそのまま走り込み、クロスにSHオバメヤンがシュート。華麗なダイレクトパスの連続でドルトムントが先制ゴールを挙げた。ロイスが抜けた場面、オフサイドではと思ったが、右サイドで内田が残っていた。
 その後も21分、左SBシュメルツァアーのクロスに右SHオバメヤンがヘディングシュート。25分、CHシャヒンの縦パスをOHムヒタリャンがワンタッチで左に展開。左SHロイスのクロスにCFレバンドフスキがシュート。GKヒルデブラントのナイスセーブのはね返りを右SHオバメヤンがミドルシュート。GKヒルデブラントがはね返す。
 シャルケドルトムントの速いパス回しにプレスがかけられず、後手後手に回る。ボールを持っても素早い寄せにボールをキープできず、もちろんチャンスも作れない。押し込められる展開が続いたが、29分、左SHフックスがPA内に走り込むと、ドルトムントのCBスボティッチが体を当てて倒してしまう。PKの判定。しかしボアテングの蹴ったPKをGKバイデンフェラーがナイスセーブ。シャルケはPKでも得点ができない。31分、CFサライポストプレーからCHノイシュテッターのスルーパスにOHボアテングが抜けてシュートを放つが、枠を外してしまう。前半はドルトムントの1点リードで終えた。
 後半初めからドルトムントは左SBシュメルツァーに代えてドゥルムを投入。序盤から右SHオバメヤンが速さでCBマティブをぶっちぎるドリブル。そして6分、シャルケの前線へのフィードを右SBグロスクロイツがはね返すと、OHムヒタリャンがドリブル。クロスにCHシャヒンがシュート。後半早々ドルトムントが突き放す。
 シャルケも15分、CHノイシュテッターの縦パスから右SHドラクスラーのスルーパスサライが抜け出すが、CBスボティッチがブロック。直後、シャルケは左SHフックスに代えてマイアーを投入。すると17分、OHボアテングとのパス交換で抜け出した右SB内田のクロスをSHマイアーが受けてさらに切れ込んでクロス。ドラクスラーがシュートするが、DFがブロックした。そしてその直後、CBマティブの縦パスを左SHマイアーがつなぎ、CFサライがシュート。GKバイデンフェラーがいったんは弾き返すが、マイアーがダイレクトでシュート。ようやくシャルケが1点を返す。
 ドルトムントは26分、オバメヤンに代えて右SHブワシチコフスキを投入。すると29分、シャルケが攻め込んだ場面でドラクスラーを4人で取り囲みボールを奪うと、OHムヒタリャンがドリブル。内田が追いかけ一旦はボールを蹴り出すが、これが絶妙なスペースへのパスになり、走り込んだのはムヒタリャン。クロスに右SHブワシチコフスキがシュート。ドルトムントが突き放す3点目を入れる。
 その後はシャルケが31分ジャーメイン・ジョーンズ、37分クレメンスを投入して反撃をかけるが、守備を固めるドルトムントにゴール前まで入っていけない。ジョーンズのミドルシュート、内田のクロスと遠目からは攻めていくが、ゴールが遠い。結局このままタイムアップ。3-1でドルトムントが勝利した。
 それにしても面白く、かつ気持ちのいいゲームだった。ブンデスリーガの醍醐味。ドルトムントはこれで2位キープ。レバークーゼンも好調だが、早くもブンデスリーガはこの3チームの優勝争いになったようだ。内田がCLチェルシーに続いてのフル出場だが、いずれも完敗に終わった。だがここまで高いレベルでサッカーをプレーし続けることができているのは、内田にとって最大限の経験になっているだろう。反省も多くあるだろうが、こうした経験が日本代表での活躍に生きるといいと思う。