知的な痴的な教養講座

知的な痴的な教養講座

知的な痴的な教養講座


酒を、食を、女を語る開高健のねっとりとしたエッセイ集。集英社が夏の100冊「ナツイチ」にラインナップしていたので読んでみたが、夏に読むと胃がもたれるような気がします。もちろん、ほめ言葉。
プレイボーイ誌連載ということで、若者向けなのか『開口閉口』と比べるとさすがに濃密さは薄まっているけど、その分肩肘張らずに読める(今気づいたが、『開口閉口』は肩肘張るエッセイだったのですね)。
このエッセイをプレイボーイでリアルタイムに読んでいた読者が心底うらやましい。だって、今は開高健のようなオッサンいませんから。


(久)