小鷺(コサギ)黒変?

コウノトリ目サギ科】
コサギといえば白鷺と呼ばれるなかでもっとも小型、そしてポピュラーなサギ。
羽衣が白いことは白鷺と呼ばれる以上勿論なのだが、黄色い足指が他の白鷺との明確な識別点となる。
ところが一月ほど前、黒いコサギを見たという話を聞いた。
その時点では目撃した方が鳥見初心者だったということもあり、クロサギの誤認ではないかと考えていた。
そんなやりとりを忘れかけていた今になって、鳥見仲間のJIMMYさんから「黒いコサギ」の画像を添えたメールをいただいた。
画像を拝見すると成る程コサギらしいが、これ以上は自分の目で確かめるにしくはないと時間を作って多摩川へ。

↑↓後頭に2本の長い冠羽、そして胸と腰に飾羽が見えている。黄色の足指も含め、見事にコサギ夏羽の特徴を有している。
体色は黒と言うほどではないにせよ、アオサギ幼羽と同程度のグレー。ただし体躯は平均的なコサギより小柄な印象。

撮影データ :〈上〉Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース) / Canon IXY210F 〈下〉Canon EOS 7D + EF400mmF5.6L USM / 2013年09月 多摩川

観察地ではアフリカ南部からマダガスカル島に生息するクロコサギではないかという意見を聞いた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%82%B5%E3%82%AE
ネットを検索したかぎり、ちょっと違うかなという印象。

↑は以前に撮影した夏羽のコサギクロサギ
コサギは羽色以外同じ特徴が見てとれるが、クロサギは足の色や太さなどが全く異なる。

先日掲載した バンのアルビノ でも触れたが、色素不足の白化は比較的例が多いし、事実白いカラスなどが地方紙で報道されるケースもままある。
一方黒変はというと、記憶を手繰ってもその例をほとんど思い出せない。
だが考えてみれば白化個体は普通個体よりずっと目に付きやすいけど、黒ずんだ場合は目立たなくなるのが道理。実は案外発生しているのかもしれない。
今回はおそらくコサギの黒変だと思うのだが、そうだとしたらレアなケースなのだろうか。

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