アメリカン・ビーフ礼賛

Tuduki2005-10-31

久々に寝る時間もないくらい忙しい状況なのだけれど、ただいま数時間も妙に時間があいてしまったので(ただし机の前に待機)、徒然につらつらと(かつ長々と)書いてみる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


いよいよアメリカ産の牛肉の輸入が再開されそうですね♪

再びあの安くて美味しい牛肉を毎日でも食べられるようになるなんて、夢のようなお話ですね。あんなに安くて美味しいアメリカン・ビーフなのに、安全面に疑問符がつくぐらいで輸入再開に反対する人たちがいるなんて、信じられません。アメリカの酪農家の人たちが、安くて美味しいビーフを全世界に配給するために、安全面度外視でがんばって働いている姿を、どうして悪く言えるんでしょう?


安くて美味しいアメリカン・ビーフをつくるために、アメリカの酪農研究者たちはさまざまな工夫をこらしています。なにしろアメリカの牛たちは、栄養タップリの鶏のウンコをタップリ食べてすくすくと育っているんですよ。だからあんなに安くて美味しいんです。そのウンコを出す鶏に食べさせるエサにだって、アメリカの酪農家の人びとは心を配っています。鶏たちが食べているエサには、牛の骨や内臓を細かくした「肉骨粉」という栄養食品が盛り込まれています。これにはタンパク質とカルシウムたっぷりです! そんなエサを食べているんだから、当然そのウンコにも「肉骨粉」のタンパク質やカルシウムがタップリ含まれていることが期待できますよね。だからきっとアメリカの牛たちはすくすく元気に育つんですよねおそらく。なかにはウンコのニオイを嫌がって、鶏のウンコのエサを食べたがらないわがままな牛もいるそうですが、そんな好き嫌いの多い牛でも、がんばってウンコが食べられるように、甘〜い糖ミツをトロ〜リとかけて、食べやすくしてくれるんだそうですよ。やさしいですね。だからアメリカの牛肉は、あんなに安くて美味しいんだな〜ぁ。


そうした努力にツバをはきかけるように「米国産牛肉輸入再開反対!」と訴える人たちは、いったい何様のつもりなんでしょうかね。アメリカの政府の人たちだって、なにも狂牛病の牛を日本に送りつけるなんてひとことも言ってないじゃないですか。ちゃんと「日本には、生後20か月以内の牛に限って輸出する」と言ってくれてるじゃないですか。誤解しないでほしいんですが、「生後20か月以内の若い牛であれば狂牛病にかかっていない」なんてどこの誰もひとこともそんなこと言ってませんよ。そうではなくて、「生後20か月以内の若い牛であれば狂牛病にかかっているのかどうかわからない」んです。病気なのかどうかわかっちゃう前に食べてしまうんだから、これっぽっちも心配する必要がないことくらい、自分の頭で冷静に考えなくてもわかるようなもんですよね。 


一時期アメリカ政府は、「生後30か月以内だってほとんど同じことじゃないか」といって、日本が輸入を認める範囲を広げようとしたこともありましたが、2004年9月には23か月の狂牛病の牛が茨城で、10月には21か月の狂牛病の牛が京都で発見されてからは、生後30か月まで…という要求はしなくなりました。さすがアメリカですね!(後日注記:その後アメリカは、'05年になって11月初旬と12月初旬にまた『30か月以内の牛まで緩和せよ』という要望を出してきました。輸入再開が現実になる機会を待ち構えていたんでしょう。まったくさすがはアメリカですね!) 
……ところで京都の牛は、21か月目を迎えたとたんに急に狂牛病になっちゃったんでしょうかね? まったく全頭検査なんてめんどうなことをやらかすから、こんな実例が発見されちゃうんですよ日本では。日本でも狂牛病だとわかる前(生後20か月以内)にさっさと食べてしまえばよかったのに!…ってことですよね(笑)。また、たとえ人間が狂牛病になっても、これは感染してから発症するまで数年から十数年もかかる病気ですから、いつ食べた、どこで生まれ育った牛が原因かだなんて判断できないですよおそらく。……ってゆうか今さらもう既に手遅れなんじゃないですかね。


だいたい日本は、とるに足らない些細なことをチマチマと悩み過ぎなんですよ。アメリカなんて、広大な牧場でのびのびと肉牛を育ててますからね。牛だって、ストレスなんかないですよおそらく。そんな育てられ方をしているもんだから、あんなに安くて美味しいんですね。実際のところ、いちいちどの牛がいつ生まれの何歳なんて記録なんかとってないそうですし……育てる方ものびのびしてますね(笑)。でも、だいたいの大きさを見て「この牛は生後○か月!」と長年のカンで決めつけちゃうことは可能だそうですから……さすがプロですね!


そもそも日本人は、心配しすぎなんですよ。日本の消費者が気味悪がって食べたがらない米国産の牛肉を、当のアメリカ人は現在でも毎日タップリ食べているっていうのに。たとえば外国人観光客にせっかく高級な刺身を振る舞ったのに「ゲゲェッ、魚の肉を生で食べるの? 日本人は野蛮だ!」とか言われたら、温厚な私たちだって不愉快な気分になりますよね。アメリカ人だっておんなじですよ、自分たちが毎日食べている牛肉を、脳が溶けて死んでしまう病気になる危険がちょっとあるくらいで、その程度のことで不気味がられて「輸入反対!」なんて言われたら、アメリカ人だって不愉快になりますよ……まったく失礼ですよ、毎日バクバク食べてる彼らに。


もっとはっきり言えば、毎日アメリカ牛を食べている当のアメリカ人が、狂牛病感染牛が原因で突発性ヤコブ病になった死者がいないことこそが「アメリカ牛は安全!」というイチバンの証拠になりますよね。……まあ似たような、というかまったく同じ症状の病気にかかって亡くなられたアメリカ人は何人もいるんですけれど。彼らの死因となった病気には別の名前が新たにつけられましたから。要するに違う病気なんです、だって名前が違うんだもの。おんなじだけど違う病気なんです。


それでもまだ米国産の牛肉輸入再開に反対するような、ガンコというかアタマがカタいわからんちんもいらっしゃるでしょうが、そういう人には「じゃあお前はもう金輪際、クルマも飛行機も乗るなよ!」と言いたいですね。実際のところ、ヤコブ病で死ぬ患者なんて微々たるモンなんですよ。交通事故や飛行機事故やタバコ(肺ガン)やアルコール(肝不全)の犠牲者のほうが、きっと何万倍も多いんです。WHOも認める発ガン物質まみれの煙を体内いっぱいに吸い込むような連中が、毒がちょっと入ってる(かもしれない)牛肉くらいでガタガタ言うなんて、本末転倒じゃないですか……まったく。

それから、文字どおり(牛も人間も)脳がおかされて狂っちゃうから「狂牛病」なわけですが、それでは一般市民が怖がっちゃうことを危惧して日本政府が率先して「BSE」なんて横文字でカッコイイ名称を浸透させた結果、それでコンセンサスが得られてるこの現在に、わざわざ「狂牛病」なんて何度も書いちゃう私も、どうかしてますよね。真相を市民の目にさらさずに、うやむやにしようと努力している政府の活動を台無しにするなよ…って感じです。



……というワケで、
本当に安心して牛肉を食いたいなら、今がラストチャンス。輸入再開すれば、米国産牛肉を避けたつもりでもどうせ偽装表示する輩が出てくるんだから。
私はわからんちん呼ばわりされても結構、こんな馬鹿げた理屈で輸入再開されたアメリカ牛肉なんて絶対に食べません。