有り難う 清志郎

UES2009-05-03

 今朝は本当に悲しい朝だ。忌野清志郎氏、彼は日本のロックの父でした。迷える万年思春期の小僧たちにいろんなことを教えてくれました。全てが表裏一体で彼自身が最もロックを体現していました。少年特有の繊細さと過激さ、優しさと攻撃性。通常、ロックミュージシャンもキャリアを積むと、それなりに落ち着いて「ちっとも悪くない、物わかりのいいチョイワル的大人のロック」へと変化する一方、彼は一生最後迄、思春期の目線とそこから見える風景をピュアなまなざしで描き、現実世界にも時には、つばを吐きかけ、武装しない感受性のまま己を貫き通しました。ちっぽけな自己がロックというマジックで、とてつもなく肥大化する見本のような人でした。そんな彼に、どれだけの人が助けられたことでしょう。オカシナ事に自分の防衛本能もかなぐり捨て立ち向かっていった勇ましい彼は、この世に、もう、いません。頼れる先輩として見ていた自分も含め彼のファンは、今、自立の時なのです。彼が残していった多くの事を、次につなげていく義務がきっとあるはずです。

清志郎、有り難う。