KARAとMステと知英さんの今後

日本のレコード会社で日本の音楽業界に貢献している仲間なのに、あいかわらず韓国人を「韓国人だから」という理由で排除するという超恥ずかしい人種差別をやってるMステさん(だけでなく他の音楽特番もそう)ですが(さすがにこれまでの業界への大貢献を考慮したのか活動休止直前の東方神起は一回出演させましたが)、

https://instagram.com/p/7-TbZdHlhV/
https://twitter.com/gyuri88/status/646679619488210945
https://twitter.com/gyuri88/status/646680786339409921


こういう風に、KARAのみなさんがMステ観てたことをツイートしたり、昨日のKARASIA横浜でもMステ観たという話をしていたそうで...なんだかほんと申し訳ない気持ちになりました。

というか、自分だったら、自分を「日本人だから」という理由で排除する人種差別番組なんて死んでも観ないし言及もしたくなくなると思うけど、KARAのみなさん優しいですねえ、ほんとすいません、というかんじでした。


で、自分はもちろんMステを観てなかったわけですが、KARAのみなさんが観ていたMステの内容に関するツイートをさっきたまたま見てしまったのですが....

Mステつけてみたら「日本人に勇気をくれた!世界に誇るニッポンの歌」初音ミクです\ワァー/外国人に訊いてみました「ウ〜ンステキね☆今度ライブに行くのよ!」何この茶番は #tvasahi #mステ
https://twitter.com/ykhre/status/646598837142884352

日本ヨイショがつらくて音楽番組なのにミュートしてる始末 #tvasahi #mステ
https://twitter.com/ykhre/status/646616879583227904

Mステで「日本人に勇気をくれた!世界に誇るニッポンの歌」さくら独唱\ワァー/外国のひと「イイネ!」だけでも胸焼けするのに、CMで綾鷹まで\日本人の味覚は世界一繊細ィィィ!/とか言ってくる暴力 #tvasahi #mステ
https://twitter.com/ykhre/status/646632070366687232

テレビは何事もなく10年前20年前の曲を流してるけど、「日本人が選んだ」世界に誇るニッポンの歌ランキング、CMでは日本スゴ〜イデスネ視察団(すごいダサさの番組名だ)、綾鷹で日本人の味覚は世界一ィィィィとか、確実にヤバみを増してきて本当こわいんだけど #tvasahi #mステ
https://twitter.com/ykhre/status/646653885818343424

もうそういうのいいから…ほんと異常が平常になったなあ、テレビ
https://twitter.com/ykhre/status/646632267326947328

....。


恥ずかしすぎて死にそうです。

こんな恥ずかしいものをKARAのみなさんに見られてしまったとは...泣ける(恥ずかしいのは番組の方向性で出演しているみなさんではないです)。クソ恥ずかしい綾鷹のCMまで見られてしまった可能性とはさらに泣ける。そして、こういうのをたまらなく恥ずかしいと感じる自分のナショナリズムにもビビるというか。


てか、知英さんが日本で俳優をやるって聞いたとき、最初に思ったのは、こういう「日本スゲー」の番組や本(もちろん嫌韓嫌中ヘイト本・雑誌記事・見出しも)などのいわゆる「愛国ポルノ」を見られちゃったら恥ずかしいなあ、ということでした。しょーもないことですが。そして、そういう番組なんかで知英さんが利用されたりしたらかわいそうだなーと。

こんなのまで出てるようで。


https://twitter.com/hayakawa2600/status/642701215432728577


まあ、人種差別的な「嫌韓」は、自分が恥ずかしいということより、知英さん本人が恐怖を感じるだろうことの方がずっと大きな問題ですが。

嫌韓本もひどいの多すぎだけど、とりあえず、日本で最も売れてる保守派雑誌「WILL」について。

いまさら説明するまでもないが、「WiLL」侵略戦争肯定や従軍慰安婦否定など歴史修正主義的主張だけでなく、ヘイトスピーチさながらの嫌韓・反中記事を掲載してきた極右雑誌だ。ちょっと書き出すのもためらわれるが、例えば毎号、こんな見出しが並んでいる。

「哀れな三等国、韓国!」「世界中で嫌われる韓国人とシナ人」「恥知らぬ韓国とは国交断絶」「韓国人は世界一の嘘吐き民族だ!」「何と哀れな国民か 韓国人でなくてよかった」「韓国こそ世界一の売春輸出大国だ」「去勢しないと性犯罪を抑えられない国」「『従軍慰安婦』は『韓流ドラマ』だ」「世界一の『性奴隷大国』韓国」「従軍慰安婦は韓国との“戦争”だ」「韓国には同情と哀れみを」「中・韓の武器は『嘘』と『捏造』」「習近平は“集金”平だ」……。

中身もすごい。〈日本国内では『嘘つき』は排除されますが、韓国ではタブー視されていません〉〈現在、韓国では精神病患者数が増加の一途を辿っており、自殺者も急増しています〉といった根拠不明の情報がこれでもかというほど出てくる。韓国人を十把一絡げにして“嘘つき”と罵るさまは、まさに特定の民族や人種への差別を扇動する“ヘイト雑誌”としかいいようがない。

 ちなみに、2006年には「土井たか子は本名『李高順』 半島出身とされる」という2ちゃんねる情報をあたかも事実であるかのように書き、名誉毀損で訴えられ、一審から最高裁まですべて敗訴するということもあった。とても一国の首相が相手にする雑誌とは思えない。

安倍首相が安保法制の“丁寧な説明”のため雑誌に…でも選んだのはヘイト雑誌「WiLL」(笑)
http://lite-ra.com/2015/07/post-1243.html

こういうノリの本や雑誌が売れまくって街中にあふれているわけだからほんとどうしようもないというか。そして、日本中の街中で、人種差別主義者たちが「韓国人(ようするにKARAやニコルさんや知英さん)を殺せ!」「韓国人(ようするにKARAやニコルさんや知英さん)を叩き出せ!」ってデモやってる社会...KARAやニコルさんや知英さん他みなさんに申し訳なくてたまりません。

そして、安倍首相はこんな雑誌を思想的同志とみなしていて、これまで対談やらなんやらで何度も何度も登場してるってのはほんと泣けますね。最低の極右の人たちが国家権力を持つ国になってしまいました。



というか、ほんと、韓流ブーム、KPOPブームはある種の日本人の自尊心をものすごく傷つけたんだなあ、とつくづく思います。ここ数年の気持ち悪い「外国人がスゲー日本を褒めまくる日本スゲー」ブームをみてほんとつくづく思います。

「日本スゲー」や「嫌韓嫌中」などの「愛国ポルノ」の市場を支えてるのは中高年男性たちが中心らしいですが、こういう方々にとって、これまでの人生のほとんどの期間、「日本」は「世界トップレベル」で「韓国」は「眼中に入らないくらいの途上国」って認識だっただろうから、ショックだったんだろうなあ、と。見下してバカにしてた韓国でポップカルチャーがすごいことになってて相当ショックを受けたんだろうなあ、と。


というか、「クールジャパン」もさ、KPOPだろうとなんだろうと凄いやつらをどんどん日本のエンタメ界に取り込んで日本で活躍させて日本エンタメ界の多様性パワー(ようするに「帝国」)を誇る、みたいな方向性(世界中の才能を集めて活躍させるアメリカの映画産業のように)で行けばいいのに、日本人の優秀性を世界に示す、って方向性ですからねえ、世間様で求められてるのは。


そうそう、国家代表と国籍が関係ないという長所を持つラグビーでこういう記事がありました。

こうした日本出身選手と外国出身選手が一体となって達成した偉業に、心を動かされたのがヤマハ発動機清宮克幸監督だ。20日夜に出演したNHK「サンデースポーツ」で、率直な思いを口にした。

 「ラグビー観とか人生観が変わりました。私は常々、日本のラグビーのためになるにはどうしたらよいか、ということを口にしていた。選手の中に日本人が何人いなきゃだめだとか、監督やスタッフが日本人じゃなきゃだめだとか、そういった発言をしてきたんですが、実にささいなこと。そんなことにこだわっていても仕方がない、と試合を見て感じてしまったんです」

清宮克幸氏、ラグビー“純血”主義は「ささいなこと」と翻意
http://news.livedoor.com/article/detail/10618418/

このさ、「日本のラグビー」の意味をどう考えるかだと思うのですよね。「日本人の優秀性を誇りたい!」みたいな発想ではなく、「日本ラグビー界の良さを誇りたい!」みたいな発想すればいいと思いわけで。


相撲もそう。NHKの実況と解説ではあいかわらず「日本人横綱!日本人横綱!」「日本人の優勝!日本人の優勝!」うるさいわけだけど、外国人力士ばかりが活躍して日本人が活躍できなくても、ここ数十年で最も観客動員調子よくて人気も絶好調なわけだから、「日本人!日本人!」とギャーギャー言うのやめて、相撲自体の競技としての魅力を誇ればいいのに、と思います。

だって、相撲以外にないでしょ、日本人が全然活躍しなくてもこんなに人気のある競技なんて(外国人力士も弱いときからみんな見てるから何人だろうと関係なく愛着がわくっていうのも大きい要因だろうけど)。というか、外国人力士たちにもほんと失礼ですよね。放送チェックしてるだろうから、「日本人!日本人!」って放送でうるさく言ってるの聞かされまくってる外国人力士たち気の毒。そりゃ、白鵬もちょっと言いたくなりますわな。



話が豪快に飛びまくりましたが、知英さんの今後について余計なお世話だろうけど一応。

去年、日本で俳優やるって話を聞いたときも思ったことだけど、「アジアのスター」を目指すなら日本のドラマや映画だと微妙だなー、と。

他のアジアの国々の知英ファンも言ってるけど、韓国ドラマ・映画はアジア中で圧倒的人気で、日本の作品はまあ微妙な人気なわけですが、そういえば、俳優の津川雅彦さんが、最低最悪で有名ななんとか委員会とかいう番組で、「日本映画より韓国映画の方がずっと上。監督も脚本家も俳優も。韓国映画と日本映画じゃ、大学生と幼稚園くらい違う」的なことを言ってたらしいですが。完全に極右の電波さんでネトウヨさんのアイドル状態の津川さんですらこう言うわけで。


こういう記事もありましたけど、

「日本ではなく、韓国で活動する計画があるのか」との質問に「当然、韓国で活動する」と強調した。

続いて「良い作品の出演依頼が私に来て、チャンスをいただけるのであれば、いつでも駆けつけて頑張る」と拳を強く握った。

元KARA 知英「韓国で活動?機会があれば駆けつける」
http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2026909

まあ当然韓国作品出演も目指しているのだろうな、と。

韓国映画はアジア人気だけでなく国内市場も盛り上がってるらしく。

・・・まず押さえておきたいのは、近年の韓国映画市場はとても活性化しているという事実です。2014年の総興行収入は1兆6641億6819万ウォン(約1830億円/1ウォン:0.11円)となり、過去最高を記録しました。2013年の日本の総興行収入が1942億円だったことを考えると、それがいかに大きな数字かわかると思います。

韓国の人口は日本の40%ほどの約5000万人であるにもかかわらず、映画市場は日本と比肩するほどに成長しているのです。しかも、韓国の映画入場料金は7738ウォン(約851円)ほど。日本は約1250円ですから、入場者数はとても多いわけです。

こうした日本と韓国の映画人口を比較したのが、以下のグラフです。

韓国では一昨年はじめて入場者数が2億人台を突破し、昨年はわずかながらそれを上回りました。4年前の2011年には日本の映画人口を抜いていたのですが、それからさらに伸長しているのです。国民ひとりあたりの映画館における観賞回数は4回を超え、世界でトップだと見られています。 ・・・

最後に、映画興行から離れて海外進出する韓国映画について少し触れておきます。

昨年から一昨年にかけて、国際的にも評価の高い3人の監督が、ハリウッドで映画を撮りました。パク・チャヌクの『イノセント・ガーデン』、キム・ジウンの『ラストスタンド』、そしてポン・ジュノの『スノーピアサー』です。製作費を踏まえるとそれぞれ芳しい結果とは言えませんが、作品の出来では監督たちの実力をハリウッドに知らしめる内容になりました。 ・・・

ただ、現在の韓国映画界がハリウッド以上に重視しているのは、中国の映画市場です。一昨年、韓国資本・韓国スタッフ・中華圏俳優で創られた『最後の晩餐』が中国でヒットし、昨年は韓国のリアリティ番組の中国版映画化『パパ、どこ行くの?』が1億1187万ドル (約130億円)の大ヒットとなりました。今年に入ってからも、昨年韓国で大ヒットとなった『怪しい彼女』の中国版『重返20歳』が公開4日間で興行収入約23億円の大ヒットとなっています。 ・・・

翻って日本とは言うと、政治的な関係悪化もあり中国へのコンテンツ輸出はなかなか進まないのが実状です。映画市場も自閉的な傾向が続いています。

こうした韓国映画界ととても差がついているなぁと個人的に実感するのは、業界団体のホームページを見るときです。韓国は政府が関与していることもあり、KOFIC(韓国映画振興委員会)の統計は一日単位で全国集計されたデータが公開されますが、日本映画製作者連盟(映連)は一年単位でざっくりした数字しか明らかにしません。さらに映連ホームページには、作品名にミスがあったり、あるはずの作品(『マルサの女2』)が載っていないなど(たとえば1989年のページ)、かなり恥ずかしい状態が続いています。日本は、アメリカと中国に次いで世界で3番目に大きな映画市場ですが、その業界団体がこの体たらくなのです。こんなことでは、日本映画界が市場規模でも韓国に追い抜かれるのは数年後のことになるでしょう。

史上最高のヒット『鳴梁』に湧いた2014年の韓国映画界――韓国映画動員ランキングトップ30
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20150115-00042253/

KPOPがすごい人気なのに音楽の韓国国内市場は微妙ってのとは全然違うようで。

そういえば、スンヨンさんが韓国のテレビで「日本では「コンサートに行く」ってことは、韓国での「映画に行く」ってことみたいなかんじ」とか言ってましたけど。韓国の人も、映画に行くくらい気軽にコンサートも行けよ、せっかく世界的に人気の人たちがたくさんいるのだから、ってかんじですが。


中国映画市場についての記事もありました。

・・・そんな中国の映画マーケットは、ここ数年で大きく拡大しています。2012年に中国の映画市場は日本を抜き世界第2位になりましたが、2014年の総興行収入は296億元(約5624億円)と 前年比36%の成長を遂げました。日本の総興行収入は、この15年ほど約2000億円で推移しているので、ダブルスコアどころかトリプルスコアに近い差となっています。 ・・・

あいつもこいつも狙っている中国映画マーケット――『SBMドラえもん』が大ヒットも、出遅れた日本
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20150609-00046488/

まあ、スイートパワーさんもこういうことはよくわかってて、おまけに社長さんもスイートパワー俳優たちのbump.yをSweetuneなどのKARA周辺スタッフと作業させたりしたような人だから、だからこそ知英さんってことだろうと思いますし、知英さんのまずは日本でというのも今後のアジア展開で特殊な優位性を持つ可能性もあるでしょう(ということを願ってます)。いまいちどういうプロジェクトなのかわからない『そちらの空は、どんな空ですか』も方向性はそういう方向性でしょうし。そういえば、キム・テヒさんもスイートパワーでした。

bump.y in 韓国の動画ありました。

bump.y memories in korea

KISS!! メイキング映像 bump.y

ぬーべーに出てた高月彩良さんもbump.yだったってのをぬーべーのとき知りました。


別に、日本作品が全部ダメってわけでは全然ないわけですが(基本的には日本映画好きの自分ですしというか、いろんな日本映画で映画好きになった自分なわけですが)、それでも何人かの映画監督の作品以外は少々厳しいというか、業界としての作品製造システムが全然ダメっぽいというか。普通にそこそこちゃんとした映画が無名の人たちによってさくさく作られる、みたいなかんじに全然なってないっぽいというか。

(せっかくの世界的に最強クラスのキラーコンテンツである『進撃の巨人』の映画化作品も散々なありさまだったという話で...お金や映像技術の問題じゃなくて演出やポリティカル・コレクトネス的教養(監督の普段の発言もアレですし)の問題だという話なのでさらに救いがないという...フェミニズム映画『マッドマックス 怒りのデスロード』で熱狂したみなさんたちが嘆いておりました...)


話がとっちらかってますし、書くの疲れたんで終わりにしますが、まあ、とにかく、知英さんには傑作映画にたくさんめぐり逢って欲しいわけです。とはいえ、今のところは、こういうことを心配するというか考える以前の状況で、まずはどんな作品だろうとたくさん出なきゃいけないわけで、将来のことをうだうだ外野が言うのもアレなわけですが。


「私は日本を含めたアジア人だから。アジア人としていろんな国でやっていきたい」

語学力生かし俳優デビュー 元KARAの知英
http://www.asahi.com/articles/DA3S11414320.html

この「アジア人」って感覚はイギリス滞在で強くなったんだと思いますが、非アジアの国で生活するとほんと「アジア人」って感覚が強くなるのはよくわかります。こういう知英さんには、「アジアのスター」になってほしいと強く思います。