毒と進化と放射能と

「毒にも薬にもなる」という言葉が、ことわざになっているかどうか知らないけれど、割りと普遍的でパースペクティブな状態において俯瞰した際に誰もが感じることが出来るコモン・センスかと思っていた。が、考えてみるとその時代を過ぎたり、場所を離れて気付かされる、言わば、達観した時、思い出したように浮かぶ感覚かもしれないな・と、311から半年以上経過、恐怖も(都心では)薄らぎ、そして買い求めた機械を弄んだ先に発生した世田谷放射能事件でぼんやりと気付かされた。

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塩。古来より何千年もの間、人類は塩を巡って殺し合いを続け、日本では政府直轄の支給品から専売制に移り、自由に売り買いが出来るようになったのはつい先日のことだ。(※しかし未だに塩の製造、販売等を行う場合、財務省への届出等が必要で、それを理由にした財務省役人の天下り団体である財団法人塩事業センターというものが立派に残っている笑) それが今ではスーパーで目につくものは減塩・無塩・甘塩といった説明書きの商品ばかりで、塩は体に害悪を為す、毒”扱い。

太陽光も日焼け止めや日除けといって農家以外、特に都会労働者、住民にとっては弱めの可視光帯域以外、全てお肌最大の敵。(紫外線無くしてビタミンDは生成されない。)

確実にして間違いないという根拠の獲得には至らないものの、(というか、長期に渡る人体実験を行う以外に因果関係の確認のしようが無い) 識者の間ではほぼ、そうだろうと言われているのがアトピー性皮膚炎(異常乾燥による皮膚の炎症)や花粉アレルギー(免疫の過剰反応)の話。

ここ半世紀、しかも先進国でしか発生しない病気(性格には”症状”)の原因は”清潔”だということなのだ。本来人間(人体)の皮膚と呼吸器官・消化器官には驚くべき程の数の細菌とウィルス(カウント出来ないので放棄されているが、腸だけでも500種以上、100兆個の腸内細菌が存在していると言われている)一般にヒトの細胞数は60-70兆個程度と言われており、内容物1gに100億個から1,000億個(1010-1011個)の腸内細菌が存在し、糞便の約半分は腸内細菌か、またはその死骸によって構成されている。from百科事典某)が存在しているのだが、それらが宇宙規模並の因果交流(食う・食われる・助ける・助けられるといった捕食・共生・主従等の関係)世界を構築し、またバランスをもって継続性のある状態を維持しているらしい。

このバランスは概ね良好に保たれるのだが、そこは自然界。イレギュラーな状態にしばしば陥るらしく、それをガツン!と矯正するのが免疫と呼ばれる強引(!)なシステムであることは有名(勇名)。(余談だけれど、この免疫の存在に一番最初に気づいたのはどうやらの”あの”トゥキディデス(田中美知太郎的読みではツキュディデス)らしい。当時彼自身が天然痘にかかったが復活していて、さらに、この”アテナイのペス”(当時は天然痘だという認識が無かった)にかかって回復した人はその後、患者と接しても二度と羅患しないぞ!・その著作に記している・というトリビア

この強力にして最高の生理保守・保全機能は人類誕生500万年(他の生命にも勿論備わっているので数億年)もの間、進化しながら人類およびの死滅を(ペスト、天然痘等)防いできたスグレモノなのだが、この強力過ぎる”軍隊”、”軍事力”が現代の先進国では(以前に比べれば)必要が無くなってしまったようなのだ。

下水道や舗装路面等、インフラの著しい発達により都市の衛生環境は劇的に”改善”され、飲める程綺麗な上水道の完備と”洗剤”の普及によって肌は勿論、頭髪、衣服は(第三国から見れば)驚くべきほど清潔な状態が保たれるようになり、収穫・捕獲されたあくる日には食べられる生鮮食品は山のようにスーパーに並び、それらは高度に温度・湿度が管理された冷蔵庫・冷凍庫によって腐敗や感染から人の口に入るまで守られているのだから。

国家や民衆にとって「必要のなくなった強大な軍隊」というものが、その後どんな末路を辿るのかは歴史書に山ほど掲載されているが、ここに纏わる一部の要素はこの”免疫力の不要”といった人間体内世界の生理状況に当てはまるのではないか?というのが、アトピーやアレルギーの原因を考える上で最も有力にして確認不可能な医学会の仮定になっている。つまり、強大な免疫システム自体が攻撃対象が無くなった人体において、無害なものまで破壊活動をするようになったというものだ。

免疫に関する解説がクドく長くなってしまったけれども、こういった見地で見ると放射能や被曝(被曝ってさ、漢字の感じがコワイよね。もう速攻焼け死んだり体が吹っ飛ぶようなイメージで。)を考えてもいいかなと思った。不謹慎だけれど。人類を進化・発達させてきたのもまた、遺伝子に突然変異をもたらす放射能放射線だというこの事実を前にすると不遜にも(これに関係する)今後の展開における様々なバリエーションを想像してしまう。

(お断りしておくと、僕個人の見解では原爆(核兵器)は最悪にして最大の兵器であることは間違いないし、原子力発電所の管理と存在は携わる人々(特に児童?)や周辺地域の住民ひいては国家にとって、放射能による即死・長期の体調不良の原因になるリスクから逃れ得ない真実なので人々が恐怖するのは当然だし、避難・洗浄はしてしかるべきだとは考えている。福島を含む近隣の住民の方々の苦難は推して知るべしとの訓戒を含めて。)

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諸兄御存知の通り、人類の起源はアフリカ大陸だ。あそこで猿が生まれ、猿が2本足で立ちあがり、道具を使うようになった。アフリカは他にもキリンとか象とか、ユーラシアやアメリカ両大陸では考えられないような特殊でユーモラスで有効な進化がなされ、それが種として固定している。オーストラリアも有袋類というかなり特殊な動物が独自の進化を遂げていることは御存知の通り。

安易な因果関係をまことしやかに唱えるつもりは無いけれど、アフリカは天然ウラニウムの宝庫だ。露天掘りでガンガン採掘可能なくらいに。
http://bit.ly/vStc1V

近年では中国がその利権を漁りに漁りまくっているのはつとに有名。
http://bit.ly/u3v9bL

また、アフリカではかつて天然の原子炉があったという証拠も近年見つかっている。
http://bit.ly/3OBa4E

ちなみにオーストラリアもウラニウム鉱床がスゴイ。
http://bit.ly/sw7LFZ

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世田谷のラジウム瓶からは、かなりの放射線量が長期(戦中あった会社のラベルが貼ってあった) にわたり、”常に”放射され続けていたらしい。ここの住んでいたご夫妻のうち、夫は十年前程に亡くなり、90歳(!)の妻は今年の2月に引っ越されていたとか。特にコメントもあがっていないところを見ると周辺地域でも子供がおかしい、みんな癌で死んだという話も無いのだろう。(しかし、この老夫婦が60歳以下で癌で死んでいたりしたら、ほらみたことかっ!な報道と反応で世間は大騒ぎになっていたことは間違いない)

そういえば、どこかの反原発論者が引き合いに出していたキューリー夫人(1867-1934)は66歳で癌(白血病)によって亡くなられているのだが、彼女の生きていた時代のフランスの平均寿命は概ね60歳前後で推移していた。それでも彼女が長年ウラン鉱石からラジウムの純粋抽出を手作業!で行い続けhttp://bit.ly/tikAko
そして、癌で死んだことを強調していたが。

さらに超余談を続けると、まだ宇宙放射線の防護が(今よりは)完全で無かった時代のアポロ11号。月面に降り立ったアームストロング&オルドリン両宇宙飛行士は相当量の放射線を数週間にわたって浴びつつけていると思われる・・・・が、アメリカの男子平均寿命を大きく上回る81歳で今も尚両者健在である。