VINTAGE ROCK STAFF BLOG

2010-03-16

BUDOKAN OR DIE!!!!


ついにこの日がやって来た。

正にそんな心境。


かれこれ1年半位前から構想がスタートし、半年前には公演を発表。

個人的には「まだ随分先だなぁ」という気分でいたが、あっと言う間にこの日が来てしまった。

ワクワクする気持ちもありつつ、正直かなりの不安や心配も抱えつつ、そして少しセンチメンタルな気持ちもありつつの、複雑な想いが入り交じって迎えた武道館当日。

ここに来るまで、度重なるゲネプロを繰り返し、公演に向けてのスタッフ間の打ち合わせも相当数行い、正に満身創痍の状態ではあったが、やはり極度の緊張とプレッシャーからか、数日前から体中に蕁麻疹が出たり眠れない日々が続いたりと悶々とした日々を送っていたが、現場が始まったらそんな事は言ってられん、全力でやるべき、と張り切って武道館へ。


前日は少し早めに武道館に到着し、桑田さんのイベントを鑑賞。

おぉ、こちらもバッコシ満員ではないか。

何となく翌日の客席をイメージしつつ、終演後、この日の主催のSOGOさんやスペシャの方々と談笑&引継しつつ、23時半より設営開始。

大型トラックから次々と運び込まれる資材の群れ。

ライブハウスメインで活動してきたPOLYにとって、こういう大掛かりな搬入や設営ってのは、未知の領域の世界。

それだけでかなり不思議な感じだ。


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設営は夜通し、休む事なく続けられる。

僕ら主催者はバックヤードの設営や翌日の段取りのチェック、買出しなどの細々した作業に終われ、一息つけたのは空が白み始める頃だった。

そんな休息もつかの間、6時から楽器や収録のための機材、客席のバリケードなどが次々と運び込まれる。

午前9時を回る頃、ほぼ全ての機材のセッティングが完成。

この日、僕の提案であつらわれたスタッフ用の「つなぎ」に着替える。

「あぁ、こういう感じなんだぁ」ってのがツナギを着た最初の印象。

慣れてないせいか、何だか動きにくい。


客席ラインの最終チェック、そしてメインスピーカーからはこの日初めての爆音のサウンドが鳴り響き、スピーカーチェックに突入。

同時進行で照明のパターンを調整卓にプログラミングしていく作業も行われていく。

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時を同じくして、会場外周の設営もスタート。

早くも外にはグッズを求めるお客さんがかなりの数、集まってくれている。

本当に雨が降らなくてよかった。

それほど寒くもなく、お客さんにとってはまずまずのコンディションだったのではないだろうか。

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お客さんも集まりだすと、いよいよ運営サイドも活気が満ちてくる。

チラシの袋詰め作業、クロークの準備、グッズの売り子ちゃん達は早くも検品作業に突入。

収録カメラ位置のチェック、食事の仕分け等、やることはテンコ盛りだ。

この日の運営アルバイトは総勢180名。

スタッフの総数は200名以上。

沢山の物と人が動いている。

それだけで目眩がしそうだ。

そして11:30、いよいよ本日の主役が会場に登場。

みんなイイ顔している。

まずは一安心。

到着後、早速ステージを見てもらう。

事実上、POLYSICSが初めて武道館のステージに立つ瞬間である。


昼を回り、リハーサルの時間が近づくにつれ、運営本部は更に活気付いてきた。

レコード会社の人も登場。

開演前〜終演後の段取りなど打ち合わせしつつ、いよいよリハーサルがスタート。

3時間を超えるライブが想定されていたので、当日のリハーサルは最終的な確認をメインに割とあっさり目に終了。

グッズ販売の列は田安門を超え、かなりの長さになっている。

売り子のみなさんも休む間もなく対応に負われている。


リハ終りにステージ上にてメンバー&スタッフの記念撮影を終え、各セクションの最終チェック。

オープンまであと僅かだ。

いよいよ武道館にお客さんを招き入れ、そしてPOLYSICS史上最大のSHOWの準備は全て整った。

そして、その時は刻々と近づいてきた。

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会場中のお客さんに注意事項を伝えるアナウンス原稿に、さりげなく「トイス」を散りばめるいたずらなどしつつも、近づく本番に向け何だかこっちも妙なテンションになってくる。

メンバーはどんな気持ちなんだろう。

さりげなく楽屋を覗くも、特に気負った雰囲気もなく割といつも通りの風景。

その時、「あぁ、今日はもう、絶対大丈夫」と確信した。


お客さんの流れもスムーズで、17:10の段階で開演時刻は17:35に決めた。

本番まであと25分!

バックヤードは各セクションのスタッフが集まり、撤収作業の段取りの打ち合わせが進行。

これだけの人と物が集まる中、みんながみんな好き勝手に作業すると却って手際が悪くなるので、撤収の段取りも事前にきちんと決めて行うのです。


いよいよ本番5分前!

メンバーもステージ下でスタンバイ完了。

オープニングで電飾看板を吊ったイントレを人力で動かすため、僕らも袖にスタンバイだ。

その時が近づくにつれ、客席のざわめきも徐々に大きくなる。

みんなが今か今かとその時を待ちわびて、期待感で武道館が破裂しそうだ。

そして遂に開演を迎える。


客電が一気に落ち、今まで浴びた事のないくらいの大きな歓声。

ロックバンド世界代表、POLYSICSのSHOWの幕が遂に切って落とされた。


本編はきっちり2時間。

ほんとに「あっ」というまの出来事だった。

2時間も経ってるのに40分くらいしか経過してないんじゃないか、ってくらい一瞬の出来事だった気がする。

楽屋に引き上げてきたメンバー。

相当全力を出し切ったはずなのに、「まだ行ける」ってムードをビンビンだしている。

完全にランナーズ・ハイ状態だ。

感傷的な空気は一切なし。

どこまでもPOLYSICSらしさを貫き通した3時間に渡るライブは20:30、遂に終演を迎えた。

本当に「やりきった」という言葉がぴったりのライブだった。


今回はミュージシャン仲間や関係者の方も本当に沢山来てくれた。

それだけではなく、地方のイベンターさんやライブハウスの店長さんなど、遠方からも沢山の関係者の人達が集まってくれた。

終演後の会場での挨拶も、絶対全員と話すのは無理、ってくらいの人の波。

挨拶の場で、メンバーひとりひとりの挨拶があり、最後にカヨの番になって、それまでステージでもバックヤードでも気丈にいつも通り振舞っていたけど、やっぱりこみあげる物があったのか、言葉に詰まってた姿が印象的だった。


場所を変えての打上に参加する為、メンバー会場を後にし、いよいよ撤収作業も架橋に突入。

ステージ上から次々に物がなくなっていき、遂にはステージも徐々に取り払われ、いつもの武道館の形に近づいてくるのを見てると、数時間前まで10,000人のオーディエンス相手に世界最強のSHOWがここで行われてたってのが不思議に思える光景だ。

時刻がテッペンに近づくと、スタッフの帰りの足にも影響が出てくる。

何とか23:30、全ての作業を終え、本当の意味でPOLYSICS@武道館は幕を降ろした。

1年以上費やして準備してきた公演は、たった24時間でその全てが終結した。


ライブはいつだって、準備に膨大な時間を掛けて行われるも、たった数時間で終わってしまう。

たまに虚しいとさえ思う時もあるけど、演者もお客さんも僕らスタッフもその数時間の為に、全てを注いでいて、その想いが結集してひとつのSHOWを完成させているんだな、って事を改めて感じさせてくれた1日だった。


ご来場頂いたみなさん、本当にありがとうございました。

そしてスタッフのみなさん、本当にお疲れ様でした。