2012-05-13
-2012.05.12
日記 |
前回日記を書いてから(読んだ本の備忘録は先週つけたので正確には前々回)はや5ヶ月とかなわけだが、この期間は本当に色々なことが目白押しで、それはこれまでの経験の中でもおそらく最上位に来るだろうものだし、おそらく今後の影響とかの観点からも、人生全体としても大きな一つの転換点になるのだろうと思う。という訳で日を改めて、ちゃんと文字の形に起こしておければと思う。
先週以降について。
連休はぎっくり腰になった親の代わりに不慣れな家事をやったり、部屋の掃除してたら終わった。
4月に事あるごとに古本屋やブックオフで古本買ってストレス発散、みたいなことをやって机の周りにジェンガみたいのが幾つもできてたので本棚と同時に片付けるが、大変時間を喰った。しかもその過程で揃いで買ったつもりだった漫画に抜けを発見して激しく凹む。
後は映画借りてきて見るなど。「ソーシャル・ネットワーク」と「羊たちの沈黙」(妙な取り合わせだが)。
前者はうちの大学にいかにも生息してそうな人が大量に出てきて笑った。「人間が書けている」。国境を超えてユニバーサルな構造ということか。
後者は映画見るのは二度目だと思うが、やっぱり素晴らしい。超人ものにしてしまった2作目とかとは格が違う。
その他は「ふしぎなキリスト教」とかC++の入門書読むとか。プログラムを書かずに読んでるので驚くほどサクサク読めて楽しい。
後二ヶ月ほど前の集まりをきっかけに、チェスを勉強しようと思ってたのでわずかばかりやる。とりあえずipadのフリーのアプリにちょっとづつ勝てるようになってきたぐらい。
当然だが、攻め/守りにおける、「良い」形、「悪い」形の判断基準の蓄積が圧倒的にないために、具体的な手を考える際のロスが非常に多い。攻めが成功してると思っても存外、見たいのが多発する。
しかし、時間の制約などから、以前自分が将棋を勉強した時のような、やたらめったら対局するとか、とにかく本を読む、とかいう手段は取れないので、できるだけ効率の良い方法を考えたい。
チェスとかだと、海外で既に、ある程度の領域まで行く術は洗練されたものとして確立されていそうな気がするのだが、そこら辺はどうなのか。将棋に関しては、ネット対局などを研究、実戦の手段として効率良く用いることで奨励会三段程度までなら昔と比べて遥かにスムーズに行ける「高速道路」が開発されている、というのは羽生名人などが以前言及した通りなので、チェスでそうしたものがないとは考えづらいのだが。
研究に関しては、修論のテーマを徐々に絞りつつある感じ。雑念を抜けば、物理はやはりべらぼうに面白いし、これに没頭できる時間というのは本当に貴重な時間だと感じる(最近漸く分かった)。
今週末は先生の自宅でのホームパーティーに参加するなど。一同のおみやげを買う係とかに急遽なったせいで胃が痛かった。感想としては(助教の先生の)赤ちゃんが殺人的に可愛かった、ということに尽きる。
それはさておき、内容は大きく前半(庭でBBQ)と後半(屋内)に分けられるのだが、前半は「ゴッドファーザー」の結婚式を彷彿とさせる(といったらオーバーに過ぎるが)非常に素晴らしい雰囲気で、先ほどの赤ちゃんの様子とか、色々以前諦めたものが顕在化していて大変心動かされるものだった。後半は一転、特に自分が大学に入ってからずっと(未だ十分に言語化できてないが)問題にしてきた、あるおぞましいものが象徴的に現れていて(極めて個人的な問題なので、そう受け止めているのは参加者中僕だけだと思うが)、こちらもある意味で大変興味深かった。ぼかす言い方に終始してあれだが、これを解決(納得)できればこれまでの大半の苦い経験も救われると思うのだが。
今日は自転車屋に行って、自転車を新調。いい機会だと思い、これまでのママチャリからクロスバイクとママチャリの合いの子みたいのに変える。走り心地が全然違って快適かつ新鮮だが、たらたら走る感じとは無縁なので走ってる最中に考え事とかは出来ないだろう(かなり危ない)。
2012-05-04
自由とは何か
本 |
- 作者: 佐伯啓思
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/11/19
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まず副題がある意味ミスリーディング。ここにあがっているような例(自己責任論や理由なき殺人)は確かに本文で考えるべき例として出てくるのだが、それらを扱うことはこの本の主眼ではないため枕以上の意味は持たされていない。したがって上述の問題などに納得いく意見が示される、とかではない。
その上議論の中で、ある意味後の結論の先取りとでも言うべき、道徳観念の暗黙の前提化みたいのが行われているために、読み始めは大変先行きが不安になる本だが、中盤以降はさすがの議論で特に5,6章は興味深い。
個々人の無拘束な自由の実現可能性を指導原理とするリベラリズムに対して、筆者はその可能性以上のものを求め得ない構造の問題性を指摘すると共に、社会的、文化的背景から逃れた「透明」な個人、そして「透明」な自由というものはそもそも存在しないと批判する。
指導原理を与える共同体の中で初めて、承認とその認識という形での「自由」という感覚は生まれるものだが、それで説明出来ない領域を扱うために、筆者は「義」という概念を新たに提唱する。自らの生の「偶然性」、そして過去と死者への責任を受け止め、宿命を生きる、という中で承認と尊厳を求める、というものなのだが、この中で初めて自由(本文ではこう呼んでいない気がするが)というものが現れてくるのだと、そして各人のこの「義」の多様性、相対性を認めた上でのバーリン言うところの「神々の戦い」が起こるべきだ、という主張は(ジョジョの人間賛歌まんまだが)説得力がある。
ただ勿論疑問もあって、あらゆる(非社会、共同体的な行動の)動機がこうした「義」で説明できるとは考えづらいというのはある。多くの場合、人は社会ではない共同体への帰属として選択を行うのみではなく、むしろある種の「納得」を求めてそれを行動基準にするのではないだろうか。もちろんその「納得感」はこれまでの共同体や文化への帰属などから生まれた意識なのだろうが、人は単一の共同体に所属するわけではなく、その混合の経験とその帰結をもって「自分」としているはずであり、そこから生まれた「納得感」をある共同体への帰属意識へと還元することは出来ないのではないだろうか。
後はまあ、バーリンの主張をこの「義」理論が本質的に超えてるものなのか、とかもある。
とはいえ非常に面白い本。前半からもう少し、真にやりたいことをクリアにしてくれればより読みやすかったと思うが。
キヤノン特許部隊
本 |
- 作者: 丸島儀一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2002/02
- メディア: 新書
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特許界の巨人の特許観などについてだが、全体的に内容が薄い。クロスライセンスの重要性などに触れられた以上のものは得られなかった。
シッダールタ
本 |
- 作者: ヘッセ,高橋健二
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1971/02
- メディア: 文庫
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余計な言葉はいらないと思うので一言のみ。ここには確かに救いがある。
暗号理論
本 |
- 作者: フレッドパイパー,ショーンマーフィ,Fred Piper,Sean Murphy,太田和夫,国広昇
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/03/23
- メディア: 単行本
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さらっと通り一遍のことが書いてある本。
経済ってそういうことだったのか会議
本 |
- 作者: 佐藤雅彦,竹中平蔵
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
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「考え方」というか動機に重点があったためか分かりやすく書いてあった印象。
2012-01-02
-2012.01.02
あけましておめでとうございます。
京都出張前後から放置具合がひどかったのですが、これからはもう少し書く頻度を上げていくつもりで。
しかし当然ながら年が変わろうが何しようが、自分の置かれた状況が急に変わるわけでもなく、相変わらず進路その他については迷走気味です。特に気を滅入らせている主要な原因は、集中講義絡みのといわゆるリーディング大学院ですが、まあこれは元気があれば別の機会にでも。
とりあえず去年書き残したことを幾つか。まず王座戦。最終日は中継が気になり通しだったのだが、特に最終戦6-1条件になったところから、立命の2大主力を抜いたとの報を目にした辺りでは、割と感極まってしまっていた。何か1年の時からこうして王座戦を「消費」する一方で、部に何もしていないので実に申し訳ないのだが、選手、応援の方、そして運営の方(特に全日委員長とプレイヤーの両立は非常に苦しかったはず)は本当にお疲れ様でした。
後年末前後からぼちぼち説明会なるものに顔を出したり。とりあえず外に出る動機の多くを担っていた某物性基礎研究所の話を聞きに行って、門前払い(博士も持ってない理論屋なぞいらないということを優しく言われた)を食った辺りがハイライト。
後は読んだ本(京都行ったときにルネの古本セールで買った)とかやったゲーム(京都行ったときに腹いせでやった)とか。感想は略。だけどどちらもかなり面白かった。特にマリオ3Dランドはサービス精神が尋常ではなかった。
- 作者: 木田元
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1970/09/21
- メディア: 新書
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- 出版社/メーカー: 任天堂
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2011-12-03
2011.12.02-03
日記 |
NQSの残りについて手短に。
3日目。
Beenakkerは1D QHEの話を聞いてみたかったが、Majorana Fermionの観測方法の話。しかしこれも圧倒的にこちらの勉強量が足りず、理解は不十分。それにしてもフランクだった。
古崎先生は妙にゆったりやるな、とか思っていたら本当におおむね集中講義の内容(+分類理論の話少し)で終わってしまった。
午後の話はどちらもよく分からず。Tao-Thouless極限が気になったが。
夕方は基研セミナーに出る。お題は電場かけた時の非平衡現象で、Holstein-Polaron modelでBloch振動調べるとかt-Jの話だったが、(いかにもやられてそうな話の気もしたので)方法論についての話だったのか?
夜は前日門前払いされた永観堂のライトアップへ。今年は暖かめで紅葉には少々早かったが、光に照らされた木肌が大変厄くて良い。
しかし、この日も例によって徒歩で行ってその時に改めて思ったことだが、暗くなると急に川の流れる音とかがクローズアップされてきて、生まれてこの方川の近くとかで暮らしたことがない身にはかなり不気味。これは来るたびに思うことで、いつまで経っても払拭されない。
4日目
川上先生の話は意表をついて(といっても真に驚いたのは事前にお題を確認した時だが)Quantum walkでedge modeのrandom disorderに対するrobustnessを見る、という話。大変興味深く、これを聞けただけでも良かった。勉強する気が湧くが、直ちに面白いアイディアが湧いてこないのが悲しい。
Vishwanathの話も楽しみだったが、まるで分からずショック(しかも翌日のBalentsのはなしでも改善されなかった)。しかしWeyl semimetalは勉強してみたい。
この日はタイムキーパーが、基研の知り合い(4年の時に大学院説明会で悉く同席した方)だったので、その人と久しぶりに喋ってご飯食べるなど。
5日目
疲れてきたので簡単に。W安藤先生の話は丁寧目でよかった。Bernavigの話はわからなさ過ぎて泣けた。
夜は清水寺のライトアップへ。ここは昼間は何回か来ていて、毎回行ってはいまいちだと思わされていたのだが、夜は初めてということで一縷の希望を抱いていったが、やはり今回も多分にもれず。というか(騒がしい)人が多すぎ。かなり落胆したので以前行って素晴らしかった高台寺のライトアップへ。やはり紅葉の見頃はまだ先という感じだったが、非常に良かった。特に水面に写った紅葉が素晴らしすぎた。ただ銀舎利の赤とか青のライトアップはいただけず。龍をイメージとか言ってたけど、ロマサガの双龍破しか思い出さなかった。
6日目
この日は観光の予定、だったが朝からの大雨でろくに動けず、泣く泣く進々堂に居座りだらだら勉強するなど。後は例によって阿闍梨餅本店とか(学習せず、再び満月を買いそびれた)、緑寿庵(美味しんぼに出てくる金平糖屋)とか京大近辺でおみやげを調達して帰宅。
まあ全体の感想も以前にさらっと書いたのでそれで良しとする。やはり一流の人から「本物」の空気を感じられたのは大変良かった(話自体は十分にわかったとはお世辞にも言えないが)。長期的にやる話も、ここら辺とうちの研究室が強い話題をすりあわせる的な方針で行けないだろうか、という感じで今のところ考え中。

