T-Mobileの巻

4大キャリアの最後はT-Mobile

T-Mobileは、Deutsche Telekomの子会社で、1億2000万人のユーザを抱える
世界第3位のケイタイキャリアである。多国籍キャリアとしては、
Vodafoneに次いで世界第2位の規模である。
2002年にVoiceStream社とPowertel社がDeutsche Telekomに240億ドル
(約2,800億円)で買収され、社名を T-Mobileに変更した。
T-MobileのTはTelekomのTである。


アメリカの本社は、Washington州のFactoriaにある。
2005年の第4四半期の時点で、2,170万人のユ―ザを有し、全米第4位の
シェアを占めている。若者を中心ターゲットに据えているため、リング
バックトーン(着信トーンではなく、送信者が鳴らすトーン)とか、実際の
楽曲を鳴らすHiFiリンガーズなるものを最初にやったキャリアである。
インフラはGSM方式で、2005年までにEDGE (Enhanced Data Rates for GSM
Evolution)ネットワークを全体の75%まで引き上げた。また、2006年6月に
催されるFCCの3G帯域のオークションに入札しているらしい。
このネットワークはUMTS/HSDPAベースで、2007年にサービス開始予定。
また、全米で約6.000箇所のホットスポット(スタバ、空港、Borders
ブックストア、Kinko'sなど)を有し、Catherine Zeta-Jonesをメイン
キャラとしてキャンペーンを継続している。最近は、Snoop Doggも登用。

2006年には、大手キャリアでは最初のUMA (Unlicensed Mobile Access)
キャリアとなる予定で、Samsungは既に対応機種T709を出荷すると発表
している。このUMA、現在では、GAN(Generic Access Network)と呼ばれ
ている3GPPに採用されたシステムで、これによりWiFiラウターを使って
バレージのギャップを埋めることが可能になる。

例によって、近所のT-Mobile直営店に足を運んだ。現時点で入手可能な
機種の中では、Samsung T809と、T-Mobile SDAに興味を持った。
T-Mobile SDAのほうはSmart PhoneでCNETの評価も8ポイントと高い。
両方とも回線はEDGEを使っているのでデータ転送は早い。


T-Mobile SDAは、2年契約とMailinディベート(郵送払い戻し)で、$199.99。
Samsung T809も同じく、2年契約とMailinディベートで、$199.99。
こちらは、スライダーと呼ばれる入力キーをスライドして使うタイプだ。

さて料金のほうは、一番人気が以下のプラン。


料金   :$39.99
通話   :600分
夜間/週末:無制限
追加   :$0.40/分


これに無制限のネットアクセスプランが、$29.99/月。また、Wi-Fiホット
スポットエリアでのネットアクセスし放題プランが、$19.99/月。
月契約なしの単発で1日使用すると、$9.99なので、定期的にスタバで仕事
をする人などは当然月契約がお得だ。ホットスポットサービスでは他の
キャリアから秀でているが、回線がつながりにくいエリアが多く、通話を
重視するユーザは、VerizonやCingularに流れているのが現実。
今後通話のカバレージの悪さを、それこそどうカバーするかが課題だと思う。
個人的には、ホットスポットの Subscription契約をしたいと思っている。