スーパー・ツィータがやってきたが…

Waldstimme2006-12-25

 Naryさんがスーパー・ツィータを手放されるというので、お安く譲っていただいた。とくに現状の音に大きな不満があるわけではないが、どんなものか一度自分のシステムで確認したいという興味のほうが先にたった結果だ。モノはHi-Vi Reserch/RT1-Ⅱというリボン型ツィータ。フォトスタンドみたいなアクリルの衝立にアルミ製のユニットを取り付けただけのシンプルな構造である。
 当然、回路音痴の俺のことだから、ローカットのネットワークなんてことはまるっきり未知の領域で、見切り発車もいいとろろだ。先週半ばに到着したブツにはローカット用にDynamicapの0.45uFが直列で接続してあったので、まずは何も考えずに音出しをしてみようということで、無駄に長かった樽スピーカ用のBELDEN/718MK2をぶった切ってつなげようとしたら、ハンダ付けの際に線材が太すぎて熱がまわりすぎたために、片チャンネルのDynamicapの電極がポロッと取れ落ちてしまった。高価なコンデンサはこうしてあっけなく昇天。無謀なことはするものじゃない。
 気を取り直して、ネットワークのことをちょいと調べたんだが、相変わらず電気用語はちんぷんかんぷんなんで、適当なネットワーク・プログラム計算ソフトを見つけて、6dB/oct-3dBというやつで、クロスオーバー周波数を計算(といってもそのプログラムの数値の意味がよくわからない)。20kHzでクロスさせるとすると1.38uFという数字が出たので、週末にアキバに出向いてASCの1.5uFと、47研の0.4mm単線+専用バナナを買って接続。

 ところが、これからがようわからんのだが、ハイパスの勾配が緩いのかなんなのか、20kHzでクロスオーバーを設定したのにかなりはっきり音がきこえるのである。DALI/Towerは上方向の再生周波数は25kHzとなっているから、もっと定数を下げるべきかもしれないが、それにしても聞こえすぎないか? 可聴範囲内の音がこれだけ聞こえていいのものなのか? Naryさんが付けられていた0.45uFだと、ご自身も40kHz近辺で設定するつもりが小さすぎたとおっしゃっれていたが、使用した計算式の選択に誤りがなければの話だが、クロスオーバーが70kHzにもなる。いくらハイパスの勾配が緩くても、70kHzのクロスオーバーでは人の耳に絶対何もきこえるはずはないのだが、コンデンサが昇天しなかったほうのチャンネルは、小さな音が出ていた。となると、根本的ににネットワークの設定が悪いとか計算が間違っているということなのか? とにかく、現状ではそれ以上のことはわからない。

 そんな状態で音の変化を云々しても、あまり意味ないのだが、なんとなくだがどういう方向に変化するのか程度はわかっきた。ひとことで言えば、倍音が粒子のように音場に漂う感じ。コンサートホールで聴く音の付帯的な要素(楽器のタッチ)が空間的な情報量に変換されてつけ加わり、くわえて残響の広がりに空間性が豊かになったようにおもう。…がしかし、それは現状の不具合(?)を想像上で差し引いてみての印象にすぎないわけで、現状では、非常にバランスが悪い。別のスピーカで聴いてるような高域バランスではスーパーツィータの役割を果たしていない。過ぎたるは及ばざるが如し。とりあえず、コンデンサの容量を1uF程度まで下げて様子見ってところだろうか。
 しかし、どこか根本的に間違っているという疑念がぬぐえないのだが…。