韓国チームの敗因

日本の優勝で盛り上がるWBCだが、おそらく「日本優勝」に関する記事が圧倒的だろう。一応反日の巣窟はてサ認定を受けた拙ブログとしては反日ブロガーらしく韓国チームに言及しておこう。
韓国チームの敗因は次の三つだと思う。
まず国旗をマウンドに立てたこと。前回のWBCでもやっていて、野球評論家の掛布雅之氏が「野球の神様を怒らせた」と論評していたが、今回も同じことをやってしまった。掛布氏の発言の真意は「国旗を立てるのはいいんです。ただ決勝戦で勝ってからやるべきです」ということである。二次ラウンドで日本に勝ってベスト4に入ったところで国旗を立てるのは、つまりはそれが目標であった、ということを如実に表しているのである。目標をあくまでも連覇においていた日本との差が表れてしまった、といえよう。いくら決勝戦での粘りがすさまじいといっても、結局負けているわけである。勝てば官軍というわけでもないが、負けた以上は敗因の一つに挙げるのもあながち不当とはいえまい。
次にイ・ヨンギュ選手が中島裕之選手に激突した走塁。ヘッドスライディングでぶつかったところがそもそも問題である、と思う。ヘッドスライディングは危険である。足から滑りこむのがセオリーで、現に野球評論家で盗塁王だった福本豊氏は常にヘッドスライディングに関しては批判的である。阪神タイガース赤星憲広選手をはじめ、走塁に一家言ある選手はヘッドスライディングをしない。平野恵一選手は別だが。福本氏は平野選手の走塁を見るたびに苦言を呈している。「怪我するで」と。ヘッドスライディングで阪神ファンが想起するのは濱中治選手が広島戦で牽制アウトになったことがある。一塁ランナーだった濱中選手は牽制球にあわてて帰塁して頭からすべりこむ、いわばヘッドスライディングの形になり、当時広島の一塁を守っていた新井貴浩選手のタッチもあって肩を痛めた。それが濱中選手の持病となり、一ヶ月後に脱臼と右肩関節唇損傷という大けがにつながり、成績も振るわなくなっていったのは、阪神ファンならば記憶に新しいところである。当時新井選手を非難する論調はあっただろうか。否である。酷なようだが、頭から滑りこまなければならない状態にあった濱中選手に責任はある。当時監督であった星野仙一監督も濱中選手を批判していた。「ぼーっとしているからや」と。
イ・ヨンギュ選手と中島選手の衝突に関しても同じことが言える。頭からスライディングをすればけがをするリスクは大きい。幸いにイ選手はけがをしなかったからよかったようなものの、けがを誘発するスライディングは批判されるべきである。もし足から滑りこんでいれば逆に中島選手がけがをしたかもしれない。そうなれば日本でも一部の(自粛)な人々からイ選手を「ラフプレー」と非難する論調が出たかもしれない。しかしそういう与太話はしょせん野球に関心などなく、野球をネタに排外主義をあおりたいだけの、野球ファンからすれば迷惑極まりない屑どもの意見と切り捨てるべきである。韓国伊メディアは選手を甘やかしてはいけない。メディアが選手を甘やかした結果の惨状は数年前までの阪神タイガースを見れば明らかではないか。あるいは数年後の阪神タイガースがどうなっているかはわからない。メディアが甘やかせば、その組織は腐る。日本でもそういう日本を甘やかす亡国の徒におもねるメディアがあるが、そういう亡国の徒に迎合すれば、その国の土台が腐る。
三つめとしてあげたいのは最後のイチロー選手がイム・チャンヨン投手を打った場面である。ここで韓国側は敬遠のサインミスをあげているが、少し違うだろう。サインミスという形でカン・ミンホ捕手に責任を着せているが、これは責任転嫁である。控え捕手のカン捕手に責任を求めるのは酷である。二つのことが考えられる。そもそもイチロー選手と勝負をしなければ、勝った気はしない、という気分がまったくなかったか。やはり日本を代表するイチロー選手を倒してこその世界一、という欲はなかっただろうか。それは当然あるだろう、逆に逃げていれば中島選手が打っていたかもしれない。あそこで勝負に行ったのが敗因、というのは結果論でしかない。
むしろ問題はイチロー選手を敬遠するかどうか迷うシーンで、ベンチから明白な指示が出されなかったことである。一塁は空いていたのだから、敬遠するならばしっかりとはずす。勝負するならば勝負をする。微妙なところをついて結果敬遠でもいい、というのであれば、もっと微妙なところに投げさせる。そこの指示がはっきりしていなかったのではあるまいか。だからカン捕手もイム投手もミスしたのである。
さらに言えばあの大事な局面で監督自らがマウンドに行かなかったことも疑問である。監督自らがマウンドに足を運んで直接指示を出すべきであった。その結果はすべてベンチが背負うのである。それだけの気持ちをあの場所で出せなかったベンチワークは責められてしかるべきであろう。控え捕手であるカン捕手を責めているようでは今後も同じことを繰り返すだけである。
韓国野球が日本野球の最大のライバルであり、今後もお互いが刺激し合い、高め合う関係にならなければならない。そうであればこそ、韓国野球にいささか厳しい議論をあえてするものである。