今週の一冊 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-09-04

悩む力

著者:姜尚中 集英社新書

著者は東京大学大学院情報学環教授で、政治学、政治思想史を専攻している。

悩むことは大切なことだからどんどん悩みなさい、という話かと思って読み始めたら全然違っていた。漱石ウェーバーの思想を様々な分野において例示し、その考え方が今この社会で必要とされている、といった内容で、「悩む」ことに対する記述はあまり多くなかったように思う。

比較的ネガティブな内容ではあるため、明るい人には受け入れがたい内容かもしれないが、ネガティブな人間にはうってつけの一冊だと思う。

2009-08-28

「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール

著者:藤沢晃治 講談社 Bluebacks

著者は慶応大学理工学部管理工学科卒業、現在は執筆を中心に活動している。

他者への説明の仕方がこと細かに記されており、内容も非常にわかりやすい。説明を聞く側の立場になって考えることが、意外と世間ではおろそかにされている。では自分の説明はどうだろうか?サブタイトルにプレゼンテーションとあるが、実生活でも使うことのできる説明のノウハウが詰まった一冊。説明が下手な人はぜひ読んでみるといいと思う。

2009-08-21

自然の中の数学〈上〉―数学で見る自然の美しさ

J.A.アダム  一楽重雄・一楽祥子シュプリンガー数学リーディングス

著者は,オールドドミニオン大学数学統計学科教授. 専門は,応用数学数学モデリング

日常生活でも見ることのできる自然現象数学モデルで解析し,その美しさを説明している.上巻では,下巻のための数学的準備を兼ねたものが多く,どちらかといえば,下巻の方が面白いテーマを扱っているように感じた.ただ,簡単な数学で,様々な現象を説明できるというのは,見ていて面白い.上巻では,“霧の中より雨の中の方が遠くまで見えるのは何故か?”だとか, “浅水や深水での波の性質”を説明している.

好きになる精神医学

著者:越野好文 志野靖史  講談社

著者の越野氏は金沢大学名誉教授であり医学博士。もう一人の志野氏は漫画家イラストレーター。(挿絵担当?)

こころの病気、あるいは脳の病気について様々な解説と治療法が載せられた一冊。一般向けの本というよりは、医者志望者が最初に読む本という位置づけだと思う。多少の専門知識は必要だが、解説がわかりやすい。一冊全てを理解しようとすると固有名詞の量に圧倒されると思うので、興味のある部分だけを読めばいいと思う。

これらの病気は本人も自覚していない場合が多く世間での認知度も低いので、たくさんの人に読んでもらいたい。ただし、これを読んでも患者の立場、感情は理解できなさそうだと思った。医者もしくは医者志望の人にはこの本と合わせて,患者のメンタルをケアするための本を読んでもらいたいと思う。