日本語表記の可読性と正書法
2009/05/31 當山日出夫
とりあえず、いま、論じているのが「ひろばのことば」。その先にあるのは、日本語の正書法、である。
いうまでもないが、漢字仮名交じり文が日本語の表記としてつかわれるのは、漢字が、いわゆる「文節」の区切りを示すからである。適当に、漢字と仮名が交じっていた方が読みやすい。
そうでなければ、「わかちがき」にするという方向がある。現在、朝鮮語では、分かち書きになっているから、ハングルだけで書かれていても読める。(なお、私は、言語の名称としては「朝鮮語」という。「ハングル」は文字の名称として使う。)
この視点からは、まず、読んで論じなければならない本が、
野村雅昭.『漢字の未来 新版』.三元社.2008
である。(最初の筑摩書房版も、むかし買ったのを今でも持っている。)
この本の最後の
日本語の表記システムをかえることは今からでも不可能ではない。
p.284
ここで課題になるのは(将来に視点をむけて考えるならば)、「正書法」と「可読性」の問題になる。また、これと同時に、「句読法」も一緒に論じなければならない。
「ひろばのことば」は、漢字だけの問題ではない、というのが私の認識である。
當山日出夫(とうやまひでお)